VRSNS「VRChat」に、オープンベータ版のアップデート“2022.1.2 ”が配信されました。今回の更新では、自分や他プレイヤーのアバターに接触できる「Avatar Dynamics」機能が実装されます。
これまでの「VRChat」では、「Dynamic Bone」と呼ばれるゲームエンジン「Unity」のアセットをアバターに組み込むことで、髪の毛や服などを揺らすといった演出ができました。ただし、それらの動きは事前に設定されたものとなるため、リアルタイムに掴んだり触るといったアクションはできませんでした。
AVATAR-TO-AVATAR INTERACTION, featuring Avatar Contacts and PhysBones (even on Quest)! YOU can try our upcoming #VRChat Avatar Dynamics update, now in Open Beta!https://t.co/xMjoqhV6GH pic.twitter.com/d7kSVxvikv
— VRChat (@VRChat) March 4, 2022
今回ベータ版が配信された「Avatar Dynamics」の「PhysBones」は、アバターへの直接の接触を可能とするシステムです。更新後は、自動的に手や指にコライダーが設定され「PhysBones」に干渉可能に。「PhysBones」はPC版のほか、Meta Quest 2(旧Oculus Quest 2)版でも利用できます(これまでQuest版向けのアバターには「Dynamic Bone」は設定できませんでした)。
公式サイトによれば、「PhysBones」は「Dynamic Bone」と比べて大幅な最適化(約12~20倍)を実現しているとのこと。「Avatar Dynamics」導入に伴い、自分のアバターに干渉できる相手を設定する“許可システム”も実装。「許可しない」「フレンドのみ」「全員」の3段階に干渉可能な範囲を設定できます。双方のユーザーが許可した後、インタラクトが可能になるシステムです。
「PhysBones」向けのソフトウェア開発キット(SDK)は、「VRChat」の公式「DIscord」で配信中。同SDKには変換機能が組み込まれており、既存の「Dynamic Bone」を、自動で「PhysBones」に変換可能です。ただ現時点では、一部ユーザーから変換が上手くいかないという報告も出ており、利用には注意が必要です。
なお今回のアップデートでは、「Contact」機能も実装されています。信号を送信(受信)して、アバターのパラメーターを変化させられるシステムで、Quest版にも対応しています。