地球上のあらゆる地域の様子を気軽に見られる定番ソフトといえば「Google Earth」ですが、今回は、バーチャル空間でドローンを操縦するような要領で気軽に飛び回れる体験をできるアプリ「FLY」に注目します。
「FLY」は、Googleが公開している地球規模の3Dマップ(Google Earthマップ的なフィールド)を、ドローンを使って飛び回れるというアプリ。国や場所などに制限は無く、行きたい場所に飛んで、好きなように街や名所を見て回ることができます。
本作の特徴は、Meta Quest単体で動作する点です。Googleも「Google Earth VR」を展開しているのですが、こちらは(Meta Questシリーズで遊ぶ場合)、VR対応スペックPCとの接続が必須になるため、「FLY」の方がより気軽に楽しめます。
ドローンとストリートビューの“2段構成”
実は本作、2023年に配信が開始されていたのですが最近アップデートが導入され“ストリートビュー”機能が利用可能になりました。
現時点では、メニュー表記などは英語ですが、あらかじめ、複数のロケーション(名所や、大都市など)が“オススメ”として登録されており、選んだ場所に移動できます。
では早速、東京に行ってみましょう!
ロード後に周囲を見渡してみると、一面のビル群に、天高く伸びる東京スカイツリーが登場(写真の右側)!せっかくなので、周囲を探索しつつ、スカイツリーに向かって飛んでみます。
ドローンの高度はプレイヤーが自由に調整可能。高い場所から街を見下ろしたり、逆に、路地まで降りたりすることもできます。
地面まで降りると、さすがにマップの“荒さ”が目立ってきます。ここで、冒頭でお話したストリートビュー機能の出番となります。大通りなどに設置されている、青色のオーブを選択してみると……?
ストリートビュー画像が表示されました!スカイツリーの“雄姿”も、くっきりと見えます。ちなみに写真は360度画像になっており、頭を動かすと、首の方向に応じた“情景”を見ることができます。
オーブが表示される場所ならどこでも行けるので、まずは気になる場所に向かい、面白そうなポイントでストリートビューを使う……といった遊び方がオススメです。
メニューのロケーション欄には、行きたい場所を指定できる検索機能も用意されています。今回はMeta Questシリーズでおなじみ、Meta社の本社に飛んでみましょう。
Meta本社に行くには、まず検索欄で「1 Hacker Way(同社の住所の一部)」と入力します。
すると早速、目の前にビル群が!ここが、有名なMeta社の本社。Meta Questシリーズの開発などが行われている場所です。
ドローンモードでは自由に建物の周辺を観光できるのですが、残念ながらストリートビューは敷地奥では使えませんでした。恐らくは、カメラが入れなかったのだと思われます。これだけだと少し物足りないので、代わりに本社前の交差点に設置されている観光名所“Meta看板”をチェックしてみました。
文字通り、好きな場所にワープできる検索システムですが「完全な住所入力」に対応していない点は課題と言えます。例えば今回の場合、筆者はMeta本社に移動する際、まず住所(カリフォルニア州など)をすべて打ち込んだのですが、エラーが出ました。
国内なら割と問題ありませんが、海外の場合「近場にワープしたけど、ここからどう移動すればいいか分からない」となってしまいがち。この辺りは改善をお願いしたいところです。
なお、行き先に迷ってしまった場合はランダムワープもできます。ただシステムとしては、あらかじめ(内部的に)決められた候補地から選ばれる仕組みのようです。「変わった場所に行ってみたい!」と思ってワープを試みても、“有名どころ”しか表示されないのは少し残念でした。
まとめ:好きな場所を気軽に行ける観光アプリ
「FLY」は、手堅く作られた観光向けアプリです。海外や山の頂上といった行きにくい場所を気軽に訪れられるのが最大の“楽しいポイント”。
(富士山にドローンで登って)
ドローンの操作は直感的なのですが、初期設定では前後の移動がプレイヤーの頭部の動きと連動(傾けると、その方向に加速)する仕様になっています。没入感は高いものの、長時間のプレイでは疲れてしまうので、オプションから「左スティック移動」に設定変更するのがオススメです。
ちなみに、ゲームプレイ中は“簡易ラジオ”からBGMが流れており、オプション設定からジャンルを切り替えることもできます。チャンネルは4種類あるのですが、筆者はポップチャンネルに設定してドローン飛行を楽しんでいました。行く場所に合わせて、曲を変えるのも面白いかもしれません。
「FLY」で、ドローンを使ってお手軽旅行を楽しんでみませんか?
執筆:井文