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話題 2022.07.22

東京大学が「メタバース工学部」の設立を発表

7月21日(木)東京大学の大学院工学系研究科・工学部は「メタバース工学部」を設立すると発表しました。現役の工学部生のほか、中高生やその保護者などを主な利用者層として想定としており、キャリア総合情報サイトや、ジュニア向け教育プログラムなどを展開する予定です。


(画像は東京大学工学部公式サイトより引用)

「メタバース工学部」は、工学や情報の学びの機会や工学キャリアに関する情報を多様な人々に提供することを目的として設立されたとのこと。また発表によれば、先端テクノロジーが生まれ、データによる価値創造が急速に進む中、DX人材(デジタル技術を活用して生活やビジネスの変容に取り組む人材)が不足していることが設立の背景にあるとのこと。

工学部は、主に以下のプログラムを展開する予定です。活動には、学部生と工学系研究科の大学院生で構成される「テックアンバサダー」に加えて、産業界の若手社員が「工学キャリアアドバイザー」として参加する予定です。

・工学キャリア総合情報サイト(主な対象:中高生・工学部生)
工学キャリアに関する総合情報サイトを立ち上げて、ロールモデルが少ない女性工学キャリアの情報提供などを通じて、工学分野におけるダイバーシティ推進を加速。また、キャンパス訪問、疑似入社の体験談や座談会など、当事者目線でリアルな情報を発信。

・ジュニア工学教育プログラム(主な対象:中高生・保護者)
工学や情報の魅力を早期に伝えるため、中高生を主たる対象として、産業界と大学が連携した工学教育プログラムを提供。大学での工学の学びや卒業後のキャリアを伝える授業、商品開発のような体験型演習、研究室見学などをオンラインと対面を組み合わせて実施。

・リスキリング工学教育プログラム(主な対象:社会人・学生。2022年後期より開催予定)

社会人や学生の学び直しやリスキリングを支援することを目的として、人工知能・起業家教育・次世代通信などの最新の工学や情報をオンラインで学ぶ教育プログラムを提供。受講者のニーズやレベルに合わせた多様なコースを順次開講し、受講生には科目毎に修了証を発行。

なお「メタバース工学部」では、多様性や包括性(ダイバーシティ&インクルージョン)が重視されており、年齢や性別、立場などが影響しない、すべての人が工学や情報を学べる教育システムの構築が行われる予定です。女子中高生に工学関連の情報を提供することで、DX人材育成の多様化を推進することも重要な目的とされています。

東京大学は、以前からメタバースやVRに取り組んでおり、2019年には「サービスVR」研究部門を設立。2021年には、内部の研究室がバーチャルSNS「cluster」と共同する形で、メタバース研究所を設立しています。また、2022年2月には、医学部生向けのバーチャルトレーニングを共同開発したことを発表しました。

(参考)プレスリリース


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