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VRで親子一緒に水中体験 須磨水族園が挑む“水族館の限界”

兵庫県・神戸市立須磨海浜水族園では、7月15日から8月17日まで「未来水族感 スマスイで新感覚体験」としてVRなどのテクノロジーを使った体験コーナーを設置しています。このイベントでは、VRで手を動かして水中で魚を集める『Fish Collection Challenge』、大水槽の中心に入ってVR体験ができる360度動画体験『サンロクマル水族館』、AI搭載の魚ロボが水槽を泳ぐ『ロボットフィッシュMIRO』の3つの展示です。この企画にはソフトバンクが協力しています。

今回、メディア向けの発表会と体験会があり、須磨海浜水族園を訪れました。

須磨の海岸沿いにある

須磨海浜水族園は1957年に神戸市立須磨水族館として開園しました。魚達を展示する本館に加え、マゼランペンギンがのびのびと暮らすペンギン館やラッコ館、アマゾン館、イルカライブ館など複数の施設に展示が分かれています。

正面から受付を通ったエントランスには大水槽があります。そこに、期間限定で「未来水族感 スマスイで新感覚体験」が出現しています。

最大8人同時参加、そして子供も専用デバイスで同時参加

最も目立つのは、VRを使った『Fish Collection Challenge』です。シーンは海中で、プレイヤーは海の中の水槽を囲んでいます。手を動かすことのできるVRデバイス(HTC Vive)を使い、泡に包まれた魚やオブジェをつかみ、水槽に投げ入れることで自分たちだけの水槽を作ることができます。魚は8種類ほど、オブジェはモアイや金塊などさまざま。海の中を漂っているので掴んでみると、魚を掴んだ場合はその魚の解説が表示されます。須磨海浜水族園で飼育している魚には、館のどこで観ることができるかも説明されていました。

https://www.youtube.com/watch?v=ueY72e2GgPQ

掴んだものを他のプレイヤーとキャッチボールしたり、周りを泳いでいる巨大なクジラに投げつけたり、海の中で好き勝手動き回る「遊び場」であるように感じられました。

この展示で特徴的なポイントが2つあります。1つは子供も同じように体験できるということ。そしてもう1つは周りでも体験している様子が見て楽しめることです。

子供も大人と同じようにVR体験

目への影響などがあり、いわゆる立体視を使うVRヘッドセットは13歳未満の使用を控えるよう呼びかけているものが多く、子供が体験できないことがしばしばあります。子供用にはスマホを使った「一眼のVRデバイス」が用意されています。

今回の体験では、手にコントローラーを持ち、実際に水の中で自分自身も動き回ることができるため、Viveトラッカーを使用した特製の子供用一眼VRデバイスを使用しています。

本コンテンツの制作を行った株式会社ハシラスの技術となっており、子供でも大人と一緒にVRを体験できるようにしたいということから開発した、とのこと。

周りで見ている人も楽しめる

中心部には、VRの中にあるのと同じ水槽が設置されており、その下には体験方法のガイドが描かれてます。周りで見ていても何をしているか分かるような仕組みになっています。

株式会社ハシラス 代表取締役 安藤晃弘氏によると、こうした、親子で同時に水族館を楽しめるこのシステムは、「『みんなの水族館』として、今後ほかの水族館でも展開する」とのこと。

大水槽の中から魚の日常を眺める

もう一つのVR展示『サンロクマル水族館』は、50種類ほど約700匹の生き物がいる「波の大水槽」に360度カメラを持ち込み、水中から撮影したもの。数時間にわたって撮影したものから、飼育員が見どころのシーンを選びぬいた、とのこと。数分程度の作品ですが、水族園のコーナーでも、YouTube経由で家で手持ちのスマートフォンでも見ることができます。

YouTubeで公開されている映像(10分間)

https://www.youtube.com/watch?v=mkLm3PiRwKU


動物の絵柄がかわいいスマスイ特製VRゴーグルは1,000円で園内でも販売しています。

VRを使って、水族館の限界を超える

須磨海浜水族園はなぜこのようにVRを使った展示を試みたのでしょうか。記者発表の場で挨拶した園長の吉田裕之氏は、「水族館にきている間に見ていただける生き物たちの様子は生活の一側面にすぎない」と語りました。海の生き物たちの様子を伝えていく水族館という場ですが、実際に来館者が目にするのは水槽の前に立っている数分の間の様子だけです。

360度動画などを通じて、水族館で見ているときには見れなかった生き物たちの顔を見てほしい、と語りました。

水の中で魚と触れ合う『Fish Collection Challenge』も大水槽の中から魚達を観る『サンロクマル水族館』も、これまでの水族館とは異なり、その限界を越えようとする取組です。

さまざまな意欲的な挑戦を行っている「未来水族感 スマスイで新感覚体験」は神戸市立須磨海浜水族園では、7月15日から8月17日まで開催中です。

施設の概要

神戸市立須磨海浜水族園「未来水族感 スマスイで新感覚体験」

住所

兵庫県神戸市須磨区若宮町1丁目3−5

アクセス

JR須磨海浜公園駅より徒歩5分
山陽電鉄月見山駅より徒歩10分

営業開始日

7月15日から8月17日まで

営業時間

9:00~17:00

料金

18歳以上1300円、15~17歳800円、小中学生500円。幼児無料

『Fish Collection Challenge』500円

対象年齢

全年齢

URL

http://sumasui.jp/

 

この記事を書いた人

すんくぼ(久保田 瞬)

慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。VRジャーナリスト。
VRが人の知覚する現実を認識を進化させ、社会を変えていく無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。VR/AR業界の情報集約、コンサルティングが専門。また、国外の主要イベントには必ず足を運んで取材を行っているほか、国内外の業界の中心に身を置きネットワーク構築を行っている。

Twitter:@tyranusii

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