ソーシャルVR「VRChat」上で、往年の大人気恋愛シリーズ「シスター・プリンセス」の25周年記念ワールドが公開されました。
そもそも「シスター・プリンセス」は、1999年に読者参加型のメディアミックスとして始動した企画です。小説、ゲーム、アニメ、音楽ユニットなど様々なコンテンツが展開され、「妹萌え」文化を広めたと言われています。2019年からはVTuber化も行われ、登場人物たちが毎週の生配信や記念ライブを行うといった企画が行われました。本シリーズのストーリーは媒体によって異なりますが、主人公である“兄”が12人の妹たちと交流するという要素は共通しています。
今回公開された「シスター・プリンセス25thプロジェクト展示ワールド」は、3つのエリアで構成されています。
アニメ版に登場した「北のはなれ」を再現した建物のほか、“兄”や妹の可憐の部屋に行くことができます。
まずは、兄の部屋に行ってみましょう。
古き良き2000年代頃の空気がそのまま閉じ込められているかのような空間です。すでに兄(既プレイヤー)であれば、恋愛ゲームの世界に入り込んだ感動を味わえるはずです。
部屋の机には、妹の一人“花穂”からのメッセージが置かれています。兄に対して応援の言葉を贈る……という気合が入った内容です。ただ、VRヘッドセット装着状態では
正直、文字はかなり小さいです。読む際はデスクトップモードを利用したほうが良いかもしれません。
次はアニメ版に登場した、妹たちと暮らす屋敷「北のはなれ」に入ってみます。建物は3階建てで、外周に妹たちの部屋がある作り。ファンアートの展示場にもなっており、妹たちのプロフィールをチェックしつつ、キャラクターたちの絵を見られます。
中央は吹き抜け部屋になっており、その真ん中には円卓が配置されています。部屋の中には、妹たちがモチーフになっていると思われる物品が多く置いてあるので、どの物品が誰のものかを考えるのも面白いかもしれません。
最後の“可憐の部屋”では、妹の可憐が待っています。兄の部屋に比べると柔らかい雰囲気の内装です。ツボに入ったシュウマイやピンクの端末なども置かれています。ちょっとした探索要素として、部屋に“ハート”も隠されていました。この場所で可憐といっしょに写真を撮影したり、彼女の暮らしに思いを馳せたりできます。
総じて「シスター・プリンセス」の25周年記念ワールドは、懐かしの名作の空気を体感できる場所と言えます。「北のはなれ」は今後も更新予定で、妹たちの誕生日にあわせて、該当キャラのファンアートが展示される計画とのことです。少し残念だったのは、「北のはなれ」にある部屋(のドア)には入れなかった点です。他の妹たちの部屋にも入れるようになれば、よりシスプリの世界に深く没入できるように思いました。今後のアップデートで拡張されるのかにも期待したいところです。
(部屋の前にプロフィールと“立ち絵”は置いてあるものの。中には入れず)
「シスター・プリンセス」は25周年企画として、VRワールド以外のバーチャルコンテンツも展開予定。ARやMR技術を使った「HoloModels」デジタルフィギュアが製作されるほか、VTuberとして、妹の千影、四葉、鈴凛が3Dモデル化される計画です。また、VRを活用したバーチャルライブも行われるとのこと。同シリーズが2025年にどう動いていくのか。これからに注目です。
「シスター・プリンセス25thプロジェクト展示ワールド」へのアクセスはこちら
執筆:井文