新型VR/MRヘッドセットMeta Quest 3Sの発売にあわせ、公式アクセサリーも複数登場しました。なかでも注目は、顔に触れる部分がメッシュ加工となっている「Meta Quest 3S通気性接顔部」です。5,940円(税込)とそこそこの価格ですが、VRで激しい運動をすることになっても快適に過ごせるとのこと。
実際のところはどうなのか? MoguLive編集部で試してみました。
この通気性接顔部は、外側がメッシュの布製で、顔に当たる部分がシリコン製となっています。Meta Quest 3Sに元々備わっている接顔部パーツは、外側がプラスチック、顔に当たる部分が布製なので、長く使っていると徐々に汗が布に染み込んでしまうのですが、シリコン製であれば汗をふき取りやすいのではないかと思います。ちなみに、今回のパーツはそのまま外して丸洗いできるのも嬉しいポイント。
アクセサリーを取り付けて装着してみました。もともとMeta Quest 3Sは、デバイスの重量バランス的に頬骨あたりに接顔部がグッと当たる印象がありますが、このアクセサリー由来による痛みや不快感はありませんでした(※個人差はあるので、圧迫感が苦手な方は別途、デバイスのバランスをとるためのストラップをおすすめします)。シリコン部分は若干ヒンヤリしているように感じます。デフォルトのアクセサリーより装着感は良いのではないでしょうか。
メッシュ加工とのことで、気になっていたのがディスプレイの見え方です。従来の接顔部パーツは、VR映像の没入感を高めるために、完全に光を遮断するように全体を覆い隠すものが一般的でした。今回、細かな穴から光が常時漏れてくるため、没入感を削いでしまうのではないかという懸念があったのです。
実際に装着して得た答えは「これはこれでいいじゃん!」です。たしかに外の光は入ってくるのですが、眩しすぎて映像が見えづらいといった現象は起こっていません。映像に集中している間は特に気にならなかったです。強いていえば、Meta Quest 3Sに採用されているフレネルレンズ(細かな溝が同心円状に刻まれたタイプのレンズ)の溝に外側の光が軽く反射しているような気もしますが、VR体験中にどうしても集中できないといったことはないと思います。むしろ、外側の光が見えるから体験中でも安心感を得られるという人も少なくないのでは? とさえ思いました。僕は今後VRホラーゲームをやるときは、このアクセサリーを絶対に使うことにします。
アクセサリーを装着したまま運動してみた
では、肝心の運動中の通気性はどうでしょうか? 試してみます。
うおおおおおおおお!!!!!
うおおおおおおおおおお!!!
ということで、VRボクシングゲームで20分ほどひたすらサンドバックを叩き続けました。疲れました。
結論は「しっかり通気性があり、快適!」です。これまで、VRヘッドセットを装着した状態での運動では、顔の前面に熱が籠り、汗で蒸れてしまい「顔面だけサウナ」状態になることがありましたが、今回は20分ほどの運動でもその不快感がありませんでした。たしかに汗は出るのですが、蒸れないというだけで、ここまで快適になるとは……! 長年、VRフィットネスを体験していただけに、感動ものです。特に、VRでのボクシング系フィットネスやリズムゲームを楽しんでいたユーザーにとっては、念願のアクセサリーと言えるでしょう。
注意点としては、シリコン部分に汗が長く付着したままでは臭いがついたり肌荒れの原因になる可能性があるので、小まめに洗ったほうがいいという点です。また、映像に集中したいときと、運動したいときでデフォルトのアクセサリーと使い分けるのもおすすめ。いずれにせよ、VRでの運動時の快適さが格段にアップするので、予算に余裕があるのなら、本体と一緒に手に入れて欲しいアイテムです。