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VR動画 2018.10.07

クレーンを使いVR撮影 豪華アーティスト集結のシークレットライブに潜入

10月1日、世界中で愛されるスナック菓子「プリングルズ」による完全シークレットライブ『Beyond Pop Supported by Pringles』が行われました。本ライブでは360度カメラによるVR撮影が行われ、シークレットライブながら多くの人がVR体験できる『Pringles Virtual Live Campaign』が、2018年12月1日から2019年2月28日まで、全国の小売店で展開されることが発表されています。

また、キャンペーンの詳細については、公式サイトで随時アップ予定とのこと。

『Pringles Virtual Live Campaign』公式サイト
http://virtuallive.pringles.com/

『Beyond Pop Supported by Pringles』の出演アーティストは下記の通りです。

・m-flo
・水曜日のカンパネラ
・chelmico
・WONK
・DJ BAKU + MC漢
・DJ DARUMA
・UNA+MATCHA(opening DJ)

本ライブのVR撮影で特筆すべき点として、クレーンを使った撮影がされていた点が挙げられます。筆者が実際のライブ会場で見たところ、クレーンには最大解像度5.2Kの360度カメラ「GoPro Fusion」が取り付けられていました。

また、クレーンに取り付けた「GoPro Fusion」の他には、ステージ上に最大8K解像度の360度カメラ「Insta360 Pro」が設置されていました。さらに、ライブ中に「GoPro Fusion」を手にしたカメラマンがファンの熱気で盛り上げるフロアの中の様子を撮影していたりと、合計で3台の360度カメラが使用されていた模様でした。

WONKのライブ中の様子。クレーンに付けられた「GoPro Fusion」と、その奥に「Insta360 Pro」があります。

ライブ中はクレーンを使い、フロアの上空からステージのアーティストのすぐ近くまでを撮影している様子が見られました。カメラワークのある、動きのある360度映像演出は、工夫をしないと、VR酔いや没入感が削がれることがあるため、チャレンジングな領域と言えます。

2人組フィメールラッパーのchelmicoのライブの様子。ステージ中央の中をクレーンで入って撮影し、端からは設置された「Insta360 Pro」で撮影。クレーン本体がカメラ正面になっていることも確認できます。

本ライブのVR撮影を担当した渡邊課によると「クレーンを使ったVR撮影の事例は国内では非常に少ないだろう」とのこと。確かに海外でもワイヤーや台車を使ったカメラを移動をした事例は目にしますが、クレーンを使った撮影は少ないように思われます。

クレーンはカメラを付ける本体部分がプリングルズの箱で装飾された特別仕様。

「クレーンはゆっくりと等速運動で動かしていく」(渡邊課)と、移動によるVR酔いの対策もされているとのことで、VR撮影の豊富な実績を持つ渡邊課の手によって、どのような作品になっているのか楽しみです。

リハーサル中の渡邊課の様子。

DJ BAKU + MC漢のライブではフロアの中の様子が「GoPro Fusion」で撮影されていました。

実際の作品を見てみないと判断できませんが、クレーンによる上空からステージに接近していくシーンやステージ付近で上空に上がっていくシーンなどが収録されれば、現実ではまず体験できないライブ体験を楽しむことが期待できます。また、複数の360度カメラを配置して複数のアングルからVR体験すること自体、現実の満員のフロアのライブでは難しいです。

リハーサル中の新宿のラッパーMC漢a.k.a.GAMIの様子。画面手前にある「Insta360 Pro」の映像は有線接続でライブプレビューされていたとのこと。

12月から展開される『Pringles Virtual Live Campaign』では、果たしてどのような新しい映像体験、ライブ体験が可能になるのか、今から楽しみに待ちたいところです。


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