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Oculus Rift 2019.07.04

トラッキングが大幅改善で目の前もOKに Rift Sがアップデートへ


Facebook傘下のOculusが、同社のPC向けハイエンドVRヘッドセットOculus Rift S(以下Rift S)用のソフトウェアアップデートをPTC(Public Test Channel)(※)上で配信しました。本アップデートには、Rift Sのトラッキング改善などが含まれています

(※PTC:正式リリース前のアップデートなどが試験的に配信されるチャンネル。フィードバックの収集などが行われる)

2019年7月3日現在、本アップデートの正式な配信日は明らかになっていません。

死角問題が大幅に改善

Rift Sには、インサイドアウト形式(※)のトラッキングシステムが採用されています。このシステムは、外部センサーを必要としない反面、VRヘッドセットにハンドコントローラーが近づきすぎるなど、内蔵カメラの死角にトラッキング対象が入った場合、認識が上手くいかなくなるという問題を抱えていました。

(※インサイドアウト形式:デバイスに内蔵されたセンサー(Rift Sの場合は内蔵カメラ)を使用してトラッキングを行う仕組み)

今回のアップデートでは、この問題が大きく改善されます。新アップデートを実機レビューした米メディアUploadVRによると、ハンドコントローラーをRift Sに接触するほど近づけても、トラッキングに問題は生じなかったとのこと。

コントローラーのトラッキングも改善

Rift Sのトラッキングのもう1つの問題として、ハンドコントローラーを近づけた際、片方のコントローラーがもう1つのコントローラーの認識を妨げるというものがありました。UploadVRは、この現象も今回のアップデートで改善したと説明。死角問題ほどの劇的な違いはなかったものの、問題が減少したとしています。

自動で床認識

今回のアップデートによって、Rift Sのガーディアンシステムは、床の位置の認識を自動で行うようになります。現行バージョンでは、ガーディアンの設定を行う際、床の位置をコントローラーで触れることで認識させる必要がありますが、この手順が不必要となります。Oculusによると、手動での設定機能自体はオプションとして残され、エラーが出た場合の調整などに使用できるとのこと。

https://www.youtube.com/watch?v=c2U3-qdwTsQ

Oculus Quest向けにも配信予定

今回のアップデートに含まれるトラッキング関連の改善は、一体型VRヘッドセットOculus Quest(オキュラス クエスト)向けにも配信される予定となっています。この情報はOculusのAndy Melim氏が、自身のTwitter上で明らかにしました。2019年7月現在、Oculus Quest向けアップデートの配信日は、判明していません。

(参考)UploadVR


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