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AR/MR 2019.01.07

日産、AR活用の運転支援技術を発表 周囲の情報提供や3Dアバターで運転サポート

日産自動車株式会社は、AR(拡張現実)を用いてドライバーに見えないものを可視化させる技術、「Invisible-to-Visible(I2V)」を発表しました。本技術では車の周囲状況や前方予測情報をドライバーに提供するほか、ガイドを行うアバターを車内に出現させることが可能となります。

「I2V」では日産の自動運転技術「SAM(Seamless Autonomous Mobility)」と「プロパイロット」、車の室内センサーの情報を統合する「Omni-Sensing(オムニ・センシング)」技術が活用されています。車内外のセンサーが収集した情報とクラウド上のデータを統合することで、周囲の状況や前方の予測、建物の裏側やカーブの先の状況をARで表示します。

また、「I2V」では運転の楽しさを向上させるため、3Dアバターが車内に現れるなどして、人間同士が双方向コミュニケーションしているかのように運転をサポートするとしています。

日産のリリースによれば、周囲の状況だけでなく、車室内の乗員の状況もリアルタイムに把握することを可能とのこと。「何かを探す、目を覚ますためにコーヒーブレイクをとる」など、乗員に必要なサポートを予測して提供するなど、用途は多岐にわたる模様です。

自動運転やマニュアル運転でドライブをサポート

「I2V」では自動運転やマニュアル運転でも車内を過ごす時間をより快適にサポートするよう考えられています。たとえば、自動運転時に雨天である場合、窓から見える雨模様の景色に快晴の景色を重ねて映し出すことで、快晴の中を走行しているかのような体験を提供します。

初めてドライブする場所では、現地に詳しいガイドアバターを車内に出現させ、乗員とコミュニケーションを図りながらリアルタイムに必要な情報を提供します。ガイドが提供した情報はクラウドに蓄積され、同じ場所に他の人が訪れた際に利用できるとしています。

マニュアル運転時には、車に搭載されたセンサーで収集した情報をドライバーの視野に重ねて投影することで、見通しの悪いコーナーや路面の状態や対向車の有無などを把握することを可能としています。また、プロドライバーにリアルタイムで個人レッスンを申し込み、最適な運転方法を学ぶこともできるとのこと。

「I2V」は、1月8日よりラスベガスで開催される家電見本市「CES2019」の日産ブースにて、ARゴーグルや3Dのインターフェースなどを採用したデモ用コピットの展示が実施されます。

(参考)日産自動車株式会社 プレスリリース


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