7月14日、株式会社MESONと株式会社博報堂DYホールディングスは、イマーシブビデオの撮影距離に関する心理実験の結果を発表しました。両社はApple Vision Proを用いて、映像の撮影距離が体験者に与える影響を検証しています。
この実験はアイドルグループ、STU48の協力を得て実施されました。4期研究生によるライブパフォーマンスを対象に、撮影距離の異なる2種類のイマーシブビデオを制作。具体的には、演者から1,200mmの近距離撮影映像と、7,600mmの遠距離撮影映像の2つを用意しました。研究にはSTU48に関心を持つ24名が参加し、それぞれの映像を体験して評価を行っていました。
検証の結果、演者に近い距離から撮影した映像では、その場にいる感覚の向上が確認されました。イマーシブビデオにおいて、カメラの位置は体験者自身の視点として機能するため、撮影距離の違いは単なる見え方の違いにとどまりません。こうした、映像空間のどこにいるように感じるかという空間的な経験に大きく影響されるとのことです。
また、演者との心理的な近さも大きく上昇するという成果も見られました。本研究では自分と相手の関係を円の重なり具合で示す尺度を用いて、心理的な距離を測定。近距離の映像を体験した後は、遠距離の映像を体験した後よりも、コンテンツ内の演者との距離感が縮まる結果が示されました。
本研究の成果は論文としてまとめられ、6月8日にarXivにて公開されています。株式会社MESONの公式サイトでは、日本語版のホワイトペーパーを掲載しています。両社は今回の知見を生かし、ライブエンターテインメントや観光など幅広い領域への応用を目指す方針です。
イマーシブビデオ 論文概要
| 論文タイトル | Enhancing Presence, Deepening Fan Intensity: How Presence in Immersive Video Shapes Psychological Closeness to Performers |
| 著者 | Toida, K., Hiranuma, H., Miura, S., Yamamoto, N., Kobayashi, Y., & Meguro, S. |
| 公開先 | arXiv https://arxiv.org/pdf/2606.08912 |
| 公開日 | 2026年6月8日 |
| ホワイトペーパー | 株式会社MESONコーポレートサイトにて公開 https://www.meson.tokyo/media/immersive-video-wp/ |



