国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)は2026年6月29日、アバターに関する国際規格ISO/IEC 24216-1:2026が発行されたと発表しました。規格自体は2026年5月、ISO/IEC JTC 1/SC 35での審議を経て発行されています。
アバターはメタバースやXRなどのサイバー空間において、利用者自身を表現する重要なインターフェースです。しかし、その機能やデザインを体系的に説明する国際的な共通ルールはこれまで存在せず、利用者にとってサービスごとの違いが分かりにくいという課題がありました。開発者にとっても、自らのサービスの特徴を正確に伝えることが難しい状況にありました。
本規格は、アバターの定義、デザインおよび機能の分類、身体リアリティの分類と評価、倫理的社会的配慮事項、利用時の配慮事項の5点を定めています。これにより、アバターの特徴や機能を国際的な共通認識に基づいて説明できるようになります。
この規格については、クリエイターやコンテンツ開発者は体験品質や安全性に配慮した開発を進めやすくすることを目指しています。プラットフォーム事業者はアバターの機能や品質を共通の考え方で提示できるようになります。サービス間の相互理解や国際展開もしやすくなる見込みです。利用者にとっては、アバターの特徴を事前に理解しやすくなり、自分に合ったサービスを選択しやすくなる利点があります。
本規格は、日本が強みを持つアニメ調アバターなど、日本発のコンテンツ文化に関する国際的な共通理解の形成にも貢献すると期待されています。アニメやゲーム、メタバース、XRなど、アバターを活用するコンテンツ・サービスの国際展開を支える共通基盤としての活用も見込まれます。
産総研は、コンソーシアム「拡張体験デザイン協会(DAAX)」で「アバター国際標準化の国内検討委員会」を運営してきました。業界関係者や学識者と共に規格の原案を作成し、ISO/IEC JTC 1/SC 35に日本から提案して開発を主導しています。
参考
https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2026/pr20260629/pr20260629.html
