ゲームや教育などで活躍するVRですが、ジャーナリズムの分野でもVRの使用が広まっています。
中東カタールに拠点を置く大手メディアのアルジャジーラはロヒンギャ難民問題をテーマにしたVRドキュメンタリー『I Am Rohingya』を制作しました。VRを通してロヒンギャが暮らす難民キャンプの場を体験することができ、難民問題をより深く理解することができます。
難民問題をテーマにしたVRドキュメンタリー
カタールに拠点を置く中東地域における大手メディアであるアルジャジーラのVR映像スタジオContrastVRは、ミャンマーからバングラデシュへ避難してきた少数派イスラム教徒ロヒンギャの難民問題をテーマにした『I Am Rohingya』を制作しました。
ロヒンギャの難民キャンプで暮らす女性 Jamalida Begumさんのミャンマーからの避難や難民キャンプでの生活などVRを通して体験することができます。
I Am Rohingya – Trailer from Contrast VR on Vimeo.
『 I Am Rohingya』の制作を務めたZahra Rasool氏は「VRの素晴らしい点はその没入感にあると思います。VRを通してロヒンギャが抱える難民問題の理解をさらに深めることができるのです。」とジャーナリズムにおけるVRの可能性について語りました。
“声のないひとに声を”という考えのもとに生まれたContrastVRの初のVRドキュメンタリー『 I Am Rohingya』は今年中にFacebook360、YouTube360、Samsung VR、Viveport、そしてOculus storeにてリリースされる予定です。
広まるジャーナリズムでのVR
報道機関のVRの使用が徐々に広まっています。
アメリカのCNNは「CNNVR」というプラットフォームを通して、世界中の主要なニュースを360度カメラで撮影して報道するとしており、ニューヨーク・タイムズも360度動画を毎日配信する新サービス「The Daily 360」を昨年スタートしました。
またNHKも「NHK VR」というVRコンテンツの提供を開始しており、パラリンピックメダリスト・山本篤選手の走りをVR体験できる360度動画などを公開しています。
今後もどのような形でVRがジャーナリズムで使われていくか注目です。
(参考)
Al Jazeera Debuts First VR Documentary ‘I Am Rohingya’
https://vrscout.com/news/al-jazeera-contrast-vr-first-vr-documentary-rohingya/ (英語)
MoguraVRはVRscoutとパートナーシップを結んでいます。