フィットネスジムで1人黙々と運動ていると目に入るのは、周囲で運動している人たちです。運動の結果が目に見えてくると楽しくなりますが、それまでがストイックで一苦労。ジムの中で1人で運動することが辛く感じる人も多いのではないでしょうか。
VRでゲームの中にいるように運動することで、フィットネスを楽しく続けられるようになるかもしれません。
2017年10月19日~20日、東京ビッグサイトで開催された「レジャー&サービス産業展2017」の株式会社ドリームフィットのブースでは、VR体験『ホロディア』(Holodia社のHolofit)を体験できました。『ホロディア』は、同社が福岡県で展開しているジム「ドリームフィット」で導入されているVRを使ったフィットネスマシンです。
ボートを漕ぎながら色々な場所を観光している気分に
『ホロディア』は、ローイングマシンというボートを漕ぐような運動ができるフィットネスマシンにVRヘッドマウントディスプレイを装着して体験します。
VRでは、シングルスカルと呼ばれるオールが2本ある1人乗りのボートに乗って体験します。オールを漕ぐようにして膝を曲げ伸ばしながら体を動かすと、VR内では色々な場所でボートを漕いでいる気分になれます。
トレーニングとレースの2つのモードがあります。トレーニングは1人でボートを漕ぐモードです。レースは友人と一緒にレース形式でお互いにタイムを競ってボートを漕ぎます。
ジムの中にいてもVR内は観光気分
トレーニングには、南国の海辺・古代バビロニア・南極・ブラックホールなどのエリアがあり、さらにエリアの中にある複数のコースを選択できます。
筆者は女性に人気があるという古代バビロニアの街の中を選択しました。『ホロディア』に乗り、足をペダル部分に固定し、バーを掴んで始めます。古代バビロニアは石造りの建物が周囲に立ち並ぶ、街の中を流れる運河を通過するコースです。
[wc_row][wc_column size=”one-half” position=”first”]
[/wc_column][wc_column size=”one-half” position=”last”]
[/wc_column][/wc_row]
バーを掴み膝と肘を曲げるとバーをひきつけ、次の瞬間には膝と腕を伸ばす動作を繰り返します。VR内では、木製のボートに乗り、現実のボートと違い前に進みます。(現実のボートは漕ぐと後ろに進みます。)
古代バビロニアの運河を進みながら、古代バビロニア人が散策し、象がくつろいでいるのどかな風景を眺めることができます。
筆者は未体験ですが、こちらは南極エリア。迫力のある巨大な氷山の中を進みます。
もう一つ体験したコースは土星エリアのブラックホールです。先ほどの木製のボートから金属製のような乗り物に変化、ボートを漕ぐ要領で体を動かすことで、エンジンから炎が吹き出てブラックホールに飲み込まれないようにするコースとなっていました。壮大な宇宙空間の中、必死になってボートを漕ぐことができます。
友人と一緒に競う
レースでは、今まで漕ぐと前に進んでいたボートが現実のボートと同様に後ろに進みます。南国のエリアで様々な動物が岸辺にいる中、タイムを競います。
現実のボートでは左右のオールの強さや、真っすぐ進むために背後を振り返る必要がありますが、『ホロディア』では前を向いたまま進んでも真っ直ぐゴールに向かうため漕ぐことに集中でき、ゴールまでの距離も目の前に表示されているため、息が切れそうになりながらも後少しと頑張れます。
漕いでいる間消費カロリーも表示されますが、苦労に対して「たったこれだけか」と思うような数字が表示されることも。もっと運動しようと思えます。
Holodia社に聞いたところ、現実のボートと違い『ホロディア』ではボートが前に進む理由は大半の人は現実でボートを漕いだ経験がないため、ボートが後ろに進むことを予想していないから、とのこと。予想や期待に反した結果がVR内で起きるとVR酔いが発生しやすいことが知られていますが、研究とテストを行ったところ一部のユーザーに影響がでたため、『ホロディア』では前に進むことにしたとのことです。
筆者は現実でボートを漕いだ経験がありますが、確かに『ホロディア』で後ろに進んだときは戸惑いました。『ホロディア』では現実でボートを漕いだ経験によって、前進したときに違和感がありましたが初めての人には確かに前進する方が自然に感じやすいかもしれません。
レースモードでは後ろに進みますが、現実と同じ体験ができるのでボート経験者には違和感がなく、ボート未経験者は必死になって漕ぐため酔いを感じる余裕はないかもしれません。
観光、冒険気分で運動
エリアやコースなどに飽きたら他のコースを選択することも簡単にできます。ヘッドマウントディスプレイをつけたまま、アイコンを見つめて操作できるため、コース変更にも手間がかかりません。
ジムの空間を眺めながら漕ぐと後何分漕がないとならないなど、義務感で運動してしまいがちですが、本コンテンツなら観光をするように運動できます。
ジムは通い続ける癖がつくまでに辞めてしまいやすいですが、『ホロディア』ならコースを全制覇するまでは通おうと思うきっかけになるかもしれません。
株式会社ドリームフィット代表取締役の杷野英一氏に話を聞いたところによると、『ホロディア』は女性に人気があるとのこと。人気の理由の中で興味深かったのは、ヘッドマウントディスプレイをつけると自分の体が見えなくなるため恥ずかしくないという意見です。ジムに通い始めの頃は、周囲の人の体と比較してしまい、恥ずかしく感じることもありますが、確かにヘッドマウントディスプレイを装着していれば気になりません。
11月には女性に人気の高いクロストレーナータイプも導入するとのことです。『ホロディア』は現在、福岡市のドリームフィット姪浜でのみ体験できます。
施設名称
名称 |
ドリームフィット姪浜 |
住所 |
〒819-0002 |
利用方法 |
完全予約制 |
公式サイト |