VRFPS「Half-Life: Alyx」はMOD(アドオン)コミュニティが活発で、多くのクリエイターがオリジナルのマップや武器を制作し、公開しています。
前回はMODの導入方法と著者のおすすめを紹介しました。今回は実際に筆者が「Half-Life: Alyx」にMODを導入し、レビューしていきます。
筆者が「Half-Life: Alyx」に導入したのは、「Overcharge」と「Halo 3: ODST – M6C/SOCOM」の2種類です。
「Overcharge」は比較的初期にリリースされたカスタムマップMODで、Higgue(Steam名)さんが製作。「Discord」で行われた非公式マップコンテストでは、第1位を獲得しました。「Halo 3: ODST – M6C/SOCOM」は、ハンドガンの見た目を、SFゲーム「HALO」シリーズのピストルに置き換えるMODです。
(コンバインの兵士たちに惨殺されてしまったと思われる人たち)
「Overcharge」は、プレイヤーが敵組織コンバインの設置した変電所を破壊する任務に挑む内容です。
メインメニューからマップ選択。起動すると、上記のあらすじが表示された後、ゲームが本格的にスタート。エレベータの内部に“出現”したプレイヤーは、目的地の変電所に向かって、コンバインの兵士を蹴散らしつつ進んでいきます。
開始直後に使用できる武器はハンドガンのみ。未アップグレード状態なので、本編中盤以降のカスタマイズが進んだ状態に慣れていると、やや感覚が狂うかもしれません。
道中には武器改造マシーンがいくつか配置されおり、本編同様「レシン」を集めることで、武器をパワーアップできます。「Halo 3: ODST – M6C/SOCOM」は改造に対応しているMODで、今回掲載している画像からも、途中から銃上部にサイトが付いている様子が確認できます。
戦闘の難易度は、“ほどほど”といった印象。「Half-Life: Alyx」自体がそこまで難しいゲームではないですが、筆者は最後まで死亡せずにクリアできました。
極端に難しいセクションはありませんでしたが、終盤に近付くにつれて敵の攻撃が激しくなるので、油断は禁物です。
またゲーム本編には存在しないオリジナルの“鍵開け”ギミックが追加されています。扉に表示される扇型のホログラムを、糸通しの要領で、通過させるものです。何度か障害物ホログラムに扇が触れると失敗となり、最初からやり直さなくてはなりません。
(オレンジの扇が開口部分を通過すればOK扱い。その他の部分に触れると失敗)
文章で説明するとシンプルですが、これが地味に曲者でした。正直一番苦戦した部分です。手首(コントローラー)をひねって、扇ホログラムの向きを調整するのが正解なのですが、気付かず、扇を“つまんで”動かそうとしてしまったのが原因でした。
本編では、つまみ操作で動かすものばかりだったので、想像力が足りませんでした……。ただ正直、軽くヒント程度は欲しかったと思います。
全体的にボリュームは抑えめで、30分程度でクリアできました。じっくりプレイしても、1時間半はかからないと思われます。バグもなく、スムーズに遊べたことも高ポイント。コンテストで高評価を獲得したのも納得です。
日本語訳は行われていませんが、冒頭での背景説明以外にメッセージはないので、ゲーム自体を遊ぶ分には問題ありません。
武器MODの「Halo 3: ODST – M6C/SOCOM」は操作性が向上するといった大きな変更は無いですが、「Halo 3: ODST」本編とは異なり、マガジンが発光するなど、本作のゲーム性にフィットするようアレンジされており、芸が細かいと思いました。
今回紹介したMOD類は、「Half-Life: Alyx」のSteamワークショップからダウンロードして使用できます。導入方法の詳細は、前半記事から確認してください。