3月25日、Googleは「バイブ・コーディング」による複雑なXRアプリケーションを即座に構築するワークフロー「Vibe Coding XR」をGoogle Researchにて発表しました。

(出所:https://www.youtube.com/watch?v=nknCzIxHHzw&t=11s)
Vibe Coding(バイブ・コーディング)とは、AIに要件やアイデアといった雰囲気(バイブ)を伝えるだけでプログラムのコードを生成させる手法です。専門知識がなくてもアプリやWebサービスを作成できるため、AIの世界で普及し始めています。また、従来のコーディング手法と比較して開発スピードを大幅に向上させることができます。
一方で、短期的にはソフトウェア構築は速いものの、大規模なプロジェクトなどでコードが複雑になると、仕様との乖離やバグ発生といったリスクがあります。特にXR領域においては、ハンドトラッキングなどの空間認識技術や、複雑なゲームエンジンへの対応が求められるため、依然として参入障壁が高くその普及を妨げる要因となっていました。
今回発表された「Vibe Coding XR」では、GoogleのAI「Gemini」とオープンソースのWebXRフレームワーク「XR Blocks」を組み合わせることで、複雑なXRアプリケーションを即座に構築できるワークフローを実現しています。
「XR Blocks」によりXRの複雑な処理(手の動きの認識、物理演算、空間把握など)をブロックとして抽象化し、「Gemini」の高度な推論能力によってこれらをパズルのように組み合わせることで、バイブ・コーディングでもエラーの少ないコード生成を可能にしています。
「Vibe Coding XR」の活用例を一部紹介します。
(幾何学を学ぶことができる数学アプリ。出所:Google Research、以下同じ。)
(化学実験をシミュレートする化学アプリ)
また本プロジェクトでは、AIがどれだけ正確にアプリを生成できるか数値化した「技術評価」をおこなっています。Google社内から集めた60種類のお題を用い、生成の「速さ」と「正確さ」の項目から評価しています。
結果、高性能モデル「Gemini Pro」を使用した場合、ほぼ一発(95%前後)でエラーのないアプリ生成に成功。高速版の「Gemini Flash」ではわずか約20秒という驚異的な速さを記録しました。開発初期はAPIの誤認識などで成功率約70%に留まっていましたが、半年間で11回の改良を重ね、実用レベルへと進化しています。
今回発表された「Vibe Coding XR」によって、「XR領域におけるバイブ・コーディング」実用化の第一歩が踏み出されました。Googleは現在AI搭載の「Android XR」対応新規デバイスの開発やアップデートに注力しており、今後「Vibe Coding XR」も何かしらの形で統合・活用されていくと予想できます。
参考
https://x.com/GoogleResearch/status/2036904458974871944
https://www.youtube.com/watch?v=nknCzIxHHzw&t=11s


