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未分類 2018.02.23

眼前に戦場が蘇る 第一次世界大戦の兵士の記憶をARで再現

英国在郷軍人会の募金キャンペーンで第一次世界大戦に戦争で亡くなった兵士たちの経験を体験するAR(拡張現実)技術が導入されました。募金キャンペーンの拡大を図るため、同団体と英国マーケティング会社Geometry Global UK、ARソフトウェア開発を行うBlipparが提携しました。

記念ボックスをスキャンして戦争をARで体験

英国在郷軍人会(Royal British Legion)は英国軍人や退役軍人、その家族をサポートするチャリティー団体です。同団体が取り組む募金キャンペーンの収益金は、第一次世界大戦で亡くなった兵士の遺族や障害を負った兵士を支援に使われています。

AR体験のトリガー(きっかけ)となる60,083個の「ポピーのピン」は、戦場となったパッシェンデールの土と砲弾を溶かし入れて作られています。

この「ポピーのピン」はそれぞれ記念ボックスに入っています。記念ボックスをARアプリ『Blippar』を起動した状態のスマートフォンなどのデバイスを通してスキャンすると、パッシェンデールの塹壕(砲撃や銃撃から身を守るための穴や堀)で戦う兵士たちの姿が映し出されます。ひとつひとつの「ポピーのピン」には兵士たちの物語が記録されています。

英メディアVRFocusの記事では、Noel Chavasseキャプテンの話が紹介されています。同氏は英国の医師でオリンピック選手であり、戦時中に最高の戦功章であるヴィクトリア十字章を二度も授与された唯一の軍人です。Chavasse氏は敵軍の戦線からわずか22メートルほどしか離れていない場所で狙撃が降り注ぐ中、3人の人を救うため夜通し働くことを命じられていました。

Geometry Global UKのビジネスディレクターを務めるKarl Turley氏は「人間の鋭い洞察力とポピュラーなテクノロジーを融合することで、現代の人々が100年前に取られた勇敢な経験をより深く理解することに役立ちます。」と語っています。

(参考)

Royal British Legion Uses AR To Tell Stories From The Great War / VRFocus(英語)
https://www.vrfocus.com/2018/02/royal-british-legion-uses-ar-to-tell-stories-from-the-great-war/

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