12月1日、VRヘッドマウントディスプレイGear VR向けにインターネットブラウザ『Samsung Internet Beta』がリリースされました。ユーザーは無料でダウンロードできます。
VR空間内にパネルが浮いておりネットを見ることができるというまさにブラウザそのものです。
手元が見えないVR向けの操作と360度動画への対応が特徴的でした。さっそく紹介していきましょう。
基本操作は頭の動きとタップ、戻るボタンの操作です。
そして、ブラウザでよく使う機能と言えば、お気に入りと検索。お気に入りは視界の右に表示されています。
一方、検索は文字を入力しなければなりません。VR内に目線とタッチパッドのタップで入力のできるバーチャルキーボードを入力する方法もありますが、頭を動かしながらの入力はスピードが遅くて残念。
この『Samsung Internet Beta』に標準搭載されているのは、音声入力です。使ってみると確かに便利。検索以外の文字入力でも使えます。現時点ではバーチャルキーボードに日本語が実装されていないため、日本語を入力したい際は音声入力を使いましょう。
マイナーな単語や長い複数の単語を入力するときは苦労するかもしれません。
さらに、Youtubeの視聴が可能です。通常の動画を大スクリーンで見ることができます。また、360度動画の再生時は二眼の全天球すなわちVRモードでの視聴が可能になりました。
Youtube動画を開き大画面に拡張した後に操作パネルを表示すると、左下に「2D 3D 360」の選択肢があります。360を選択すると視界が代わり、没入感の高い全天球映像として再生されます。
こちらの記事で紹介したCygamesのグランブルファンタジーの360度動画を再生してみましたが、スマホ用のVRデバイスで体験するよりも確実に高い没入感で体験できます。Gear VRを持っている人はこちらで体験することをおすすめします。
【グランブルーファンタジー】 Beyond the Sky グランサイファー VRムービー
Dubai360 present the world’s first 8K 360 degree video
β版ということもあり、ブラウザがスマートフォンベースなので、表示領域が小さくおそらくPCサイズで表示した方が閲覧しやすくなるなど課題点は多くあります。
また、体験するとすぐに分かりますが、現時点でこのVRブラウザは、決してVRならではの特徴のあるアプリではありません。多くの人は、スマホやPCのブラウザの方が早く、効率的に済ませられるでしょう。しかし、VR内でネットを閲覧できるようになったことで、ヘッドマウントディスプレイをはずすことなくVR内でできることが増えたとも考えることもできます。そしてこれまでGear VRからアクセスできなかったYoutubeにアクセスできるようになったことで体験できるコンテンツが一気に増えたことになります。
今後多くの点が解決されることに期待しつつ、「VRならでは」のブラウザとして進化していってほしいですね。