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VTuber 2022.08.27

花譜 武道館ライブ「不可解参(狂)」クロスレビュー それぞれの位置から見えたもの

8月24日(水)日本武道館にて開催された、バーチャルシンガー花譜さんによる、3rdワンマンライブ「不可解参(狂)」。VTuber初となる武道館ライブの反響はすさまじく、SNSにも多くのライブ感想が投稿されています。

MoguLive編集部ではライブの観覧者たちにアンケートを配布。それぞれの視点から当日の感想を賛否問わず自由に語ってもらいました(回答は順不同)。

レオン・ゼロミヤ(VTuber)

「不可解参狂」をどこから見ましたか?(配信or現地、現地の場合はおおよその観覧位置もおねがいします)

現地アリーナ席前方

総合評価は?(最高、良い、普通、悪い、最悪)

最高

開催前に注目していたポイントは何でしたか?
・花譜ちゃんが武道館で歌うという現実
・神椿スタジオならではの映像演出
・リアルアーティストとの共演

特に印象に残ったシーンはどこでしたか?

えっ…全部……。

1曲目の「魔女」でもう泣いた。花譜ちゃんが出てきた瞬間「あっこれ夢じゃないんや~~!!!」って感動MAXになった。

「命に嫌われている」は昔の花譜ちゃんが歌ってる動画も好きなんですけどより叩きつけるような力強さが増していてグサッと来たし心の中で「カンザキ先生ッ!!!!」って叫んだ。

可不ちゃんは予想してたけどまさか「化孵化」で来ると思わなくて「MADじゃ~~ん!!」ってアガッたし「えっ僕らペンライトどう振ったらいい~~?!」ってなった。好き。

「イマジナリーフレンド」で花譜ちゃんと大森靖子さんと後藤栞奈さんとがもう全員全力すごすぎて誰を見ればいいのかわからなくなって視界がキャパオーバーしたけど「ものすごかった」という感覚だけは強烈に残る素晴らしい時間だった。

DJ TIMEがシンプルに楽しすぎた一方これからどうなっちゃうのかわからなくてずっと不安で「なんで僕ら今踊ってんだ?!?!」ってなりながら踊ってんの最高にMADだった。

生オリジンVALISちゃん達のキレキレっぷりに感動して、V.W.PのふわふわMCっぷりと、ギャップ全開のメドレーと、大盛り上がりの「共鳴」でノリノリに腕をつきあげてたら翌日腕が死んだ。

新衣装の「軍鶏」バリバリにカッコいいのにちょこちょこ走り回る花譜ちゃんが本当に鳥みたいで可愛すぎて「えさあげようか?!?!」ってなった。

「過去を喰らう」「海に化ける」ときて最後なんだろうと思ったら「人を気取る」?!ってなったし三作通してこそ見えてくるストーリーがよくある成長物語ではなくて「そんな簡単に前向きに明るくとはいけないけどこうやって生きていくしかないじゃん!」みたいな力強さのある曲(記憶)で花譜ちゃんと(一方的に)一緒に歩んできた年月を思い返してしまった。

「狂感覚」はやっぱり「お金とかビジネスとか」の部分が衝撃だった。「不可解」で抱いてた感情に対して決着をつけた感じというか、それでも100%割り切れてるわけじゃないけどでもさあ! みたいな強い感情が花譜ちゃんの歌からも伝わってきて、この4年間神椿スタジオは裏でどんな戦いを繰り広げてたんだろうとかもうみんな覚悟を決めたんだろうなとかなんか花譜ちゃんだけではなくそれを支えてきたチームにも勝手に思いを馳せてしまった。

「マイディア」はずるいよ~~~花譜ちゃんの詩好きだよ~~~~なんならもっともっと好き勝手やった曲も聴きたいよ~~~!!!

最後のMCの「ありがとう」で泣きそうになってる花譜ちゃんが不意打ちすぎて「花譜ちゃんが泣いてる?!」という衝撃と「自分はお礼を言われるほどのことをできているのか?」という無力感と「なんて心の優しい子なんだろう」という想いがいっぺんに来て感情が迷子になった。花譜ちゃん愛してるよ。

全体の感想はいかがでしたか?

すさまじかった。とち狂ってた。いきすぎた本気って狂気じゃないですか? 花譜ちゃん本人のパフォーマンスももちろん最高なんですけど、この舞台をつくりあげたクリエイターの皆さんの想いが何より強すぎて、神椿スタジオやっぱり好きだなってなりました。最初に「狂」ってタイトル発表された時は「Pさん…いくとこまでいってしまったのか…??」って1ファンとして心がざわついたんですけど(すみません)、振り返ってみれば「狂」としか言えないライブでした。CRAZYに夢中になれるものがあるって幸せなことだと思います。もうみんな狂ってこう! この瞬間に立ち合えてよかった!!感謝!!!

今後、花譜さんや神椿に期待したいことは何でしょうか?

いくとこまでいってほしいです。どこまでいけるのかをファンとして見届けたいです。最終的にロケットとか打ち上げて宇宙ライブとかしてほしい。アツいな…。

夏灯(映像制作、DJ)

「不可解参狂」をどこから見ましたか?(配信or現地、現地の場合はおおよその観覧位置もおねがいします)

現地2階席中央

総合評価は?(最高、良い、普通、悪い、最悪)

最高
(これまでVTuberやリアルアーティストなど様々な現地ライブに参加してきましたがその中で最も優れていました。)

開催前に注目していたポイントは何でしたか?

・花譜の歌
・映像演出
・各種機材による演出

特に印象に残ったシーンはどこでしたか?

M13. イマジナリーフレンド with 大森靖子での歌唱とダンス。

2人の圧倒的歌唱力と演出によりラスサビ部分では巨大な怪物に嚙みつかれるような幻覚が見え、身体がのけぞり硬直する程の衝撃を受けました。また、大森靖子と立方体の照明が遠近感を狂わせ、武道館全体がバーチャル空間あるいは画面内の花譜がステージ上に立体として存在するように錯覚し、自身の存在が曖昧になるこれまでに体験したことのない感覚を得られました。

全体の感想はいかがでしたか?

花譜を武道館に顕現させるライブ演出は圧巻で「次は何が起こるんだろう。」「どうなってしまうんだろう。」という子どもの頃に感じた未知への期待感とそれを超える衝撃の3時間が一瞬で過ぎ去っていきました。

ライブ後も常に不可解参(狂)の体験が脳内を支配し続け、朝まで一睡もできず現在に至ります。花譜の言っていた”狂う”とはまさにこのことかと。

今後、花譜さんや神椿に期待したいことは何でしょうか?

不可解参(想)での今回の体験を凌駕する圧倒的な演出と小説やテレビとのメディアミックス展開が今後どのような影響を起こすのかを楽しみにしております。

塗田一帆(小説家)

「不可解参狂」をどこから見ましたか?(配信or現地、現地の場合はおおよその観覧位置もおねがいします)

配信

総合評価は?(最高、良い、普通、悪い、最悪)

最高に近い良い
強いてマイナス点を挙げるなら
・セットリストと曲の長さで一部不満がありました。
・DJタイムの楽しみ方がわからなかったです(現地だとまた違ったかも?)

開催前に注目していたポイントは何でしたか?

・斬新なバーチャル表現(ライブ演出等)を期待していました。
・どの辺りがどの程度”狂”っているのか。

特に印象に残ったシーンはどこでしたか?

・大森靖子さん
・「神聖革命バーチャルリアリティー」 with VALIS
・V.W.Pの掛け合い(レオン・ゼロミヤさんのモノマネに期待)
・「マイディア」の発表、歌唱、MC
・怒涛のインフォメーションラッシュ

全体の感想はいかがでしたか?

これまでの花譜さんの歩みをまるっと詰め込んだようなパッケージになっており、非常に満足度の高いライブでした。

「人を気取る」と「狂感覚」でふたつの三部作が完結し、仲間たちは集合し、花譜さん自身はシンガーとして(あるいは人として)成長し、ある種の到達点を観測することができたと思います。

しかし、「不可解」にはまだ続きがあるそうで……これから一体どうなっちゃうのでしょうか!?

今後、花譜さんや神椿に期待したいことは何でしょうか?

花譜さんにはとにかく好きなことを好きなようにやってほしいのですが、その上で、「バーチャルシンガーとして歌い続けること」を選んでくれたら嬉しいです。

神椿さんは、お金とかビジネスとかをやりくりしつつ、花譜さんや所属アーティストの皆さんをどんどん新しい場所へ連れていってあげてください。

個人的にはメタバースでゴリゴリのパーティクルライブとかしてほしいです。

大宮にいえ(バーチャル楽曲DJ)

「不可解参狂」をどこから見ましたか?(配信or現地、現地の場合はおおよその観覧位置もおねがいします)

配信視聴

総合評価は?(最高、良い、普通、悪い、最悪)

最高

開催前に注目していたポイントは何でしたか?

随一の表現力を誇る神椿と花譜さんが日本武道館という大きな舞台をどう使って何を表現するのか?に一番注目していました。

特に印象に残ったシーンはどこでしたか?

「不可解」撮影可能パートでペンライトが消灯し、観客一人一人のスマホ画面だけが会場を照らしているシーン

全体の感想はいかがでしたか?

ライブとしてかなり分かりやすく、丁寧な組み立て方をしていたように感じます。

MCパートでのユルっとした喋り方など「昔から変わらない部分」と 既存曲アレンジやV.W.Pの繋がりなど「昔から変わった部分」の両方を見せた上で、最後に自作詞曲という「新たな挑戦」を見せ、花譜ちゃんの「これまでとこれから」を意識させる構成だったと思います。

ただ、逆に分かりやすすぎて「不可解」な部分が少ないように思いました。
ある意味残念でしたが、作られたクエスチョンでなく「花譜」という存在が今後どう変化していくのか、どこまで表現力を伸ばしていくのかという謎こそが最大の「不可解」であるとも解釈出来るのかな、と思います。

今後、花譜さんや神椿に期待したいことは何でしょうか?

新たに「作詞」という表現にも進出した花譜さんがどこまで表現力を伸ばすのか、どういった世界観を見せてくれるのかに期待しています。

また、神椿アーティスト全体の音楽フェスもいつか開催されたらいいな…と思います。

Aikawa Hasma(VTuber系ライター)

「不可解参狂」をどこから見ましたか?(配信or現地、現地の場合はおおよその観覧位置もおねがいします)

配信で参加しました。

総合評価は?(最高、良い、普通、悪い、最悪)

最高でした。10人ものバンド隊、ダンサーの方々、ゲストの方々、V.W.P.のメンバー、みんながステージを作り上げていました。

開催前に注目していたポイントは何でしたか?

いつものことながら、ライブステージの演出を楽しみにしていました。また、武道館という大きな会場をどのように使うのかも楽しみでした。一番気になっていたのはVALISがどう現れるか、というところでした。

特に印象に残ったシーンはどこでしたか?

ライブ終盤、花譜が自身で作詞した『マイディア』への思いを語っていたところ。花譜はライブのたびに『普段、景色を見ながらいろいろ考えている』というようなことを言っており、そのたびに『この子は本当に世界が好きなんだな』と感じていました。その彼女が『マイディア』のdearの指し示す先が私たち観測者だった、そしてそのたった数文字を吐き出すために感情が溢れてしまったということに、語っていた以上の感情があったように思います。そして、彼女が好きな『世界』に我々も入っていて、言葉にしてもしたり無い、本当に『世界』が好きで好きでたまらないんだろうな、そしてそれを表出できることへの思いがあるんだろうな――と、改めて感じました。

全体の感想はいかがでしたか?

『不可解』シリーズ含め、今までの神椿スタジオのライブとは一線を画したステージだったという印象です。神椿スタジオのライブは演出(タイポグラフィや映像、演者の立ち回りなど)を前面に押し出して『表現』にチャレンジしていたように思います。今回『不可解参(狂)』では、花譜本人が言っていたように「お祭り感」がありました。バーチャルでない存在――大森靖子さんやVALISオリジン、あるいはダンサーの方々――を始め、V.W,P.のメンバーも仰々しく登場するわけではなく、(演出を挟んだとは言え)自然にステージに上がってきました。もちろん『糸』等でのARをフル活用した演出や無線操作のサイリウムなど、映像演出もありましたが、表現者が表現したい『作品』に加えて、みんなが楽しむという気持ちを感じました。ある意味ライブらしいライブだったのではないかと思います。

今後、花譜さんや神椿に期待したいことは何でしょうか?

ライブや情報発信等を見るたびに、花譜を始め、PIEDPIPERさんや神椿スタジオ、THINKERの方々は常に自分自身がしたいことを、そして表現したいことを模索して何かを形作ろうとするという気持ちを感じています。そういった活動者の方々に、いちファンである私が『こういうことをして欲しい』と敢えて言うことは出来ません。私が『まだまだ世界には色んなすてきなことが起こりうるんだ』といつも感動させてもらっています。

けいろー(バーチャルライター)

「不可解参狂」をどこから見ましたか?(配信or現地、現地の場合はおおよその観覧位置もおねがいします)

現地 2階席 南東前方(プレミアムエリア)

総合評価は?(最高、良い、普通、悪い、最悪)

最高!!!

開催前に注目していたポイントは何でしたか?

「(狂)」というタイトルが意味するもの

特に印象に残ったシーンはどこでしたか?

・新曲「人を気取る」の歌唱・歌詞・演出
・「イマジナリーフレンド」の大森靖子さんと後藤栞奈さん
・“バーチャルシンガーソングライター・花譜”としての楽曲披露と歌唱

全体の感想はいかがでしたか?

最高に狂っていたし(褒め言葉)、狂わされました。

「魔女」から「命に嫌われている」まで6曲を一気に歌い上げた序盤の怒涛の展開に始まり、リアル&バーチャルのアーティストたちとのコラボレーションが入り乱れた中盤のお祭り感、そして「過去を喰らう」と「不可解」の両シリーズ楽曲の完結編となる新曲が披露された終盤に至るまで、ほぼノンストップで駆け抜けた約3時間。日本武道館という大舞台で実現したこの濃密なパフォーマンスを目に焼き付けるべく、無我夢中になって観測に終止した夜となりました。程よく気を抜ける合間合間のMCがなかったら、最後までもたなかったかもしれない。危なかった……特にV.W.Pのふわふわトークには救われた……。でも次の瞬間、歌唱力と濃厚メドレーにぶん殴られて息も絶え絶えになるわけですが。

個々のパフォーマンスの完成度の高さは言わずもがなですが、ライブ全体として印象に残っているのが、さまざまなジャンルをミックスしているようにも映った、ある種の「ごちゃまぜ感」。花譜×可不(とっても白いですねっ)のデュエットは「バーチャルシンガー」らしいステージだったし、ジャンルの異なるゲストアーティストたちとのコラボレーションもそれぞれに独自色が感じられてフェスのよう。アリーナがクラブフロアと化したDJパートのブチ上がり感も最高だったし、果てはVALIS(オリジンの姿)のみなさんまで登場。このようなごちゃまぜ感もまた「MAD」のタイトルにふさわしく、イベント全体を通しての魅力となっていたように感じました。

それと個人的な体験の感想で恐縮ですが、今回は「音楽ライブでそんなガチで泣きまくることある??」というレベルで号泣してしまったイベントとなりました。まさか大人にもなって、人の目もある会場で、嗚咽を我慢するほどに涙を流すことになるとは思わずびっくり。それも、ライブ中に複数回。「人を気取る」は初めて聴いたのに、サビで感極まって最後まで泣きっぱなしだったくらいです。音楽の力って、やっぱりすごい。そういう意味でも強く記憶に残るライブになりましたし、ものの見事に“狂”わされたように思います。

今後、花譜さんや神椿に期待したいことは何でしょうか?

これからも、音楽と物語で僕らを夢中にさせてほしい。長く楽しく応援させてほしい。それに尽きます。

最初に知ったきっかけは花譜さんの歌声とカンザキイオリさんの楽曲でしたが、今はそれだけではありません。歌と音楽だけでなく、映像やステージの演出、ダンスにモーション、衣装やリリックのデザイン、さらには関連コンテンツなども含めて、大勢のクリエイターさんが関わって構築される「世界観」に魅了されている。そんな実感があります。

十人十色のクリエイティブが交差して生まれるコンテンツを、今こうして、いちファンとしてリアルタイムで楽しめている。そのことに感謝しかありませんし、これからも応援しています。……あっ、それと、VRライブの実現も待ってます(小声)

YORIMIYA(XRクリエイター)

「不可解参狂」をどこから見ましたか?(配信or現地、現地の場合はおおよその観覧位置もおねがいします)

最前列ブロックの正面すこし左席

写真はYORIMIYAさん撮影の「不可解」演奏中の様子(※撮影許可シーンのみ抜粋)

総合評価は?(最高、良い、普通、悪い、最悪)

最高!!!

開催前に注目していたポイントは何でしたか?

ライブ告知段階でも「XR」という点をすごく押している印象があったため「どのようなXR的演出いれてくるのかな?」という部分にすごく注目していました。結果はいつもどおりの安定感のある最高クオリティーだったのでとても楽しかったです!

特に印象に残ったシーンはどこでしたか?

個人的には”VALIS”の方々がリアルで登場したシーンがかなりの衝撃でした!

これまでにもバーチャル×リアルの演出や表現を行ってきたKAMITSUBAKIが武道館という舞台で、本来バーチャルの存在だった方々をリアル側で表現するというストーリーに感動しました。Vsingerの歴史に刻まれる出来事になると思います。

全体の感想はいかがでしたか?

最高でした! 当日のライブ会場だけでなく、そのライブにいたるまで前後のストーリー設計やSNS等告知、花譜をはじめとするKAMITSUBAKI所属ARTIST、所属クリエイターの活動すべてまとめて””一つのライブ体験””として感じます。次も楽しみです!!!

今後、花譜さんや神椿に期待したいことは何でしょうか?

他のVでは表現できないようなライブ、ストーリー、コミュニティー、世界観などすべてに期待しています。まだ見たことないこれからのVの可能性をさらに押し上げてくれるのはKAMITSUBAKIだと信じています!!かふかふ!!

(参考)KAMITSUBAKI STUDIOプレスリリース(画像)


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