ディズニーの研究機関であるディズニー・リサーチは、デジタルの衣装を人物に重ねる技術「AR Costumes(ARコスチューム)」を開発、発表しました。一般的なRGBイメージだけを用いて、対象の上にぴったりしたコスチュームのAR画像を自動的に重ねることができます。
画像処理をより簡単に
この技術には“pose matching(ポーズ・マッチング)” と “inpainting(修復)”と呼ばれるテクニックを組み合わせて使用。細部まで正確に重ね合わせることができるというもの。
ディズニーの発表した論文によれば、研究チームはさらに開発を進め、衣装のパラメーター化を減らし、もしくはパラメーター化せずに、画像の不要な部分を簡単に削除する方法を探っています。
どんなポーズにもぴたりと対応
公開された動画では、ぴったりしたデザインの未来的な宇宙服に身を包んだモデルが、様々なポーズをとって見せます。どんな動きをしても、不自然な部分はありません。
ディズニーは動画の中で、「我々の知る限り、このアプローチはRGBイメージのみを元にぴったりした衣装を重ね合わせる、初めての技術です。この技術はモバイル機器にも対応しています」、「当社は、この技術が将来的な改善や比較における、有益な基盤になると信じています」と説明しています。
画像には課題も
他の開発中の技術で見受けられるように、この手法にも限界はあります。衣装は対象の人物をぴったり包んで見えますが、一方で身体の周りには歪みが生じています。
ディズニー・リサーチは技術の改良を行い、さらに正確なポージング、ARイメージを実現しようとしています。ARコスチュームが大袈裟な身振りにも対応し、なおかつリアルタイムで対象の人物に重ねられること、を目標としています。
発表されたペーパーの全文はこちらから。
(参考)VRScout
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