8月20日、株式会社アトムと日本精工株式会社は、国産ヒューマノイドAIロボットの開発・実装に向けた基本合意書を締結しました。両社は精密部品技術とフィジカルAIを組み合わせ、日本発のヒューマノイドロボット産業の基盤づくりを進めます。
アトムは2025年11月設立のスタートアップです。双腕二足のロボット機体と、環境認識・判断・行動生成を担うフィジカルAI基盤モデルを、いずれも自社で開発しています。一方のNSKは、軸受やボールねじを手がける精密部品メーカーです。
背景にあるのは国内の開発体制をめぐる課題です。ヒューマノイドロボット産業の本格的な立ち上げに挑む国内のプレイヤーは限られています。部品の生産や調達を海外に依存する状況も、安定的な供給体制と量産化の両面で課題を抱えていました。今回のMOUは、こうした状況の解消を目指すものになります。
協力は2つの柱で構成されます。1つ目はアクチュエータの共同検証です。NSKが開発するヒューマノイドロボット向けアクチュエータを、アトムの機体に搭載して検証します。実機評価から得た知見は、NSKの製品開発へ反映される予定です。両社は国産アクチュエータの性能向上と、量産化に向けた課題解決を加速させると説明しています(※アクチュエータ:ロボットの関節などを動かす駆動装置)。
2つ目は製造現場を活用したデータ収集です。NSKの製造現場でアトムのヒューマノイドロボットを稼働させ、フィジカルAIのデータを共同で集めます。実際の生産環境に由来するデータを使うことで、フィジカルAI基盤モデルの性能向上を図る狙いです。そのうえで、製造工程で求められる高度な作業を実行できるロボットの開発につなげます。
NSKの市井明俊 取締役 代表執行役社長・CEOは、ベアリングやボールねじで培ったトライボロジー技術を礎に、ロボットの動きを支えるアクチュエータの開発に取り組んできたと説明します。アトムの青木俊介 代表取締役社長は、ヒューマノイドロボットの実装にはフィジカルAIとハードウェアの統合が欠かせないと述べました。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000172692.html
