北海道日本ハムファイターズの新本拠地「エスコンフィールド HOKKAIDO」では、野球場の照明設計にVRが使われました。選手視点でのまぶしさや光の映り込みを3Dシミュレーションで徹底検証し、「プレイヤーファースト」を掲げた理想の照明環境を実現。演出性と競技基準を両立するスタジアム照明となして使われています。
北海道日本ハムファイターズの新本拠地「エスコンフィールド HOKKAIDO」は2023年3月に開業しました。地下2階・地上6階建て、収容人数は約3万5千人です。世界最大級とされる幅約166メートルの可動屋根を備え、南面には高さ約70メートルのガラスウォールが設けられています。
総合演出創出システム構築施工を担当したパナソニックグループによると、本スタジアムの照明設計のテーマは「プレイヤーファースト」で、選手がまぶしさを感じにくいよう、光の広がりを抑える狭角配光を導入したとのこと。これにより光の重なりを減らし、選手が光源を見上げてもグレア(不快なまぶしさ)が少なくなるよう配慮されています。不快グレアを示す指標GR(グレアレーティング)は、JIS基準よりも厳しい数値で管理され、施工後には照度測定を行い基準を確保しました。
検討段階ではパナソニックの「環境計画支援VR(スポーツVR)」が活用されたとのこと。これはVRを用いたシミュレーションシステムで、3DCGと併用し、照明の位置や角度を詳細に確認したといいます。選手の視点で光源の見え方を評価し、まぶしさを生む配置を避けています。

(スポーツVRで選手視点での直視グレアを評価。ホームから1塁側ファールグラウンドを見上げた視点)
さらにガラス面への映り込みも3DCGで確認し、LED投光器と建築物の干渉もVRで検証することで施工上の課題を解決したとのことです。
(参考)Panasonic

