TDK株式会社は米国のシステムソリューション企業SoftEye, Inc.を買収し、完全子会社化しました。SoftEyeはスマートグラス向けに、カスタムチップやカメラ、ソフトウェア、AIアルゴリズムなどを開発。TDKは本買収により、AI分野のエコシステム強化とスマートグラス市場における事業拡大を目指します。
SoftEyeはスマートグラス向けに、カスタムチップやカメラ、ソフトウェア、アルゴリズムなどの開発を手がける企業です。本社は米国カリフォルニア州サンディエゴにあり、「ユーザーと生成AIをシームレスにつなぐ」というビジョンのもと技術開発を行っています。
SoftEyeが提供する「eyeGen1」「eyeGI」は「AIのための目」として機能する技術です。また、視線を検出してユーザーの意図を理解する独自のアイインテント技術(視線意図検出技術)を開発しており、低消費電力で精度の高いアイトラッキングや物体認識を実現します。
さらに同社開発の技術には、リアルタイム認識機能を備えた画像認識技術や、AIアルゴリズムを低消費電力で動作させるためのシステム設計があります。これらの技術はAR/VRのディスプレイシステムに重要な役割を果たします。
TDKの執行役員ジム・トラン氏は、「SoftEyeが保有するアルゴリズムやカメラ、低消費電力チップ設計の専門技術によって、TDKは消費者向けAR分野で主導的地位を確立できる」と述べています。
一方、SoftEyeのCEOテ・ウォン・リー氏は、「ユーザーと生成AIをつなぐスマートグラス向け技術開発は、TDKの戦略とも一致している」と述べ、「視線の動きだけでAIとコミュニケーションを可能にする新たなユーザー体験を目指す」としています。またリー氏は、同社のアイインテントシステムが低消費電力で高度に統合されたソリューションを提供可能と説明しています。
今回の買収により、TDKはAI分野のエコシステム強化とスマートグラス市場におけるリーダーシップの確立を目指します。スマートグラスにAIを取り入れ、視線を活用した新しいヒューマンマシンインターフェース(HMI)の実用化が進むことが予想され、今後の動向が注目されます。
