ARグラス用ディスプレイ技術を手がける日本のスタートアップ、Cellid株式会社が、台湾の大手テクノロジー企業Pegatron Corporationとの協業を発表しました。両社は共同で次世代ARスマートグラス「Verge 2 ARスマートグラス」を開発し、5月20日より台北で開催中の「COMPUTEX 2025」で初公開しています。

今回の協業は、Cellidが研究開発で培ってきた光学ウェーブガイド技術と、Pegatronが持つ量産技術やグローバル展開力を融合させることで、実用レベルのARグラス製品の実現を目的としています。
Cellid株式会社は2016年10月に設立された東京都港区のスタートアップ企業で、ARグラス用のディスプレイや空間認識エンジンの開発を主力としています。同社は独自の光学シミュレーションと製造技術をもとに、一般的なメガネと同等の薄さと軽さ、鮮明な表示、広い視野角を備えた光学シースルーディスプレイ「ウェーブガイド(DOE方式)」を開発・製造しています。
2025年4月に約11.6億円のシリーズCラウンドを実施し、累計調達額は約64億円に達しています。2025年2月には日本政策投資銀行などからも約20億円を調達し、資金面での成長も続いています。さらに、空間認識技術「Cellid SLAM」を活用した産業向けソリューションも展開しており、渋谷区との実証実験などを通じて、実用性の検証も進めています。
Pegatron Corporationは2008年に設立された台湾のテクノロジー企業で、製品開発から製造までを一貫して行う垂直統合型の体制を整えています。コンピュータや通信機器など幅広い分野でODM/EMS事業を提供しており、現在はDMS企業としても事業を展開しています。
今回発表された「Verge 2 ARスマートグラス」には、Cellidが開発した軽量なフルラミネーション・ウェーブガイドが搭載されています。また、クアルコム製のAR1プラットフォームを採用しており、ナビゲーションや情報アクセス、AIによるアシスト機能などを実現しているとのこと。重量は45グラムで、日常使用にも適した設計となっています。
(参考)プレスリリース