Infinite Realityが、英国のAR/VR技術企業Zapparを4,500万ドル(約67億円)で買収しました。本買収により、Infinite RealityはZapparが開発したXRプラットフォーム「Zapworks」をはじめとする製品群を統合し、XR技術とサービスの提供をさらに強化する方針です。
Infinite Realityは、2019年設立の米コネチカット州に拠点を置く企業です。人工知能(AI)、空間コンピューティング、拡張現実(XR)などを活用し、次世代のデジタルメディアやeコマース領域の展開を行っています。同社は、3Dウェブサイト、アプリ、AR/VRコンテンツの制作・管理・体験のための様々ツールを提供しており、Appleの空間コンピューター「Vision Pro」、MetaのVR/MRヘッドセット「Meta Quest 3」、Magic Leap社のMRデバイス「Magic Leap 2」などに対応しています。
一方、Zapparは2011年にケンブリッジ大学から生まれた企業で、10年以上にわたりAR/VR関連技術の開発に取り組んできました。同社は、コンピュータビジョン技術を活用したソフトウェアとハードウェアの開発に携わり、世界的なブランドやクリエイターによる革新的なプロジェクトを数多く支援してきました。LEGOLAND、Nestle、Unilever、NBC Universal、Bayer、Pfizer、Rovio、Disney、H&Mなど、数多くのブランドと提携しています。
Zappar開発・提供製品は下記の通り。
1. Zapworks:各種デバイスで Web ベースの拡張現実、仮想現実、複合現実のエクスペリエンス (WebXR) を作成および展開するためのXRプラットフォーム。
2. Mattercraft:モバイル向けWebAR、ヘッドセット向けWebXR、デスクトップ向けWeb3Dなど、3DWeb体験を作成できるブラウザベースのツール。
3. Designer:アプリ不要でデスクトップ、ヘッドセット、スマートフォン向けの没入型3DWeb体験を作成できる、ノーコードWebXRエディターツール。
4. Zapbox:コントローラー付きのエントリーレベルXR ヘッドセット。iPhone 11 以降と接続可能。フルカラーパススルーなど、様々な機能を搭載。
5. Zapvision:視覚障害者や視力の低下した人々が、単一のアクセシブルQRコード(AQR)で製品パッケージの情報にアクセスできるようにする支援技術。
6. Studio Z:Zapparの社内没入型プロダクションスタジオ。
本買収により、Infinite RealityはZapparの技術と専門知識を活用し、より幅広い顧客層にXR体験を提供することが可能になるとのこと。Zapparの共同創業者兼CEOであるCaspar Thykier氏は、「Infinite Realityの革新的なポートフォリオに加わることで、私たちの技術をより多くのクライアントや消費者に届けることができ、米国での存在感も高めることができます」と述べ、統合によるシナジー効果に期待を寄せています。
Zapparはロンドンに本社を置いたまま事業を継続し、Infinite Realityの欧州での存在感を高めるとともに、ニューヨーク、ロサンゼルス、パリ、ドバイ、カイロ、リヤドなどの既存拠点と連携して、グローバルな事業展開を加速させていく予定です。
(参考)AUGANIX
