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企業動向 2023.11.24

高齢者の視力補助用ヘッドセット「OcuLenz」発表、保険適用も目指す米スタートアップ

現地時間11月15日、アメリカの医療機器スタートアップOcutrxが、高齢者の視力補助に特化したXRヘッドセット「OcuLenz」を発表しました。萎縮型加齢黄斑変性(AMD)による中心視力の低下を補うデバイスです。2024年前半に発売予定で、米国内での医療保険適用を目指しているとのことです。


(出所:Ocutrx)

Ocutrxは2015年に米国カリフォルニア州で創業。2019年2月に最初のARグラスを発表して以来、医療用顕微鏡や3Dモニターなどを開発・販売しています。共同創業者のフリーマン兄弟は、携帯カメラ分野などで多数の特許を持つ発明家です。同社は高齢化に伴い発生する、視界の中心が暗く・歪んで見えたりする症状「萎縮型加齢黄斑変性(Age-related Macular Degeneration、AMD)」を治療するため、弱視用ARデバイスの研究開発に参入。その過程で発明したAR/VR技術の商用化にも取り組んでいます。

なお、日本のAMD患者数は2007年時点で約70万人とされており、高齢化に伴う増加が予測されている一方、現時点で有効な治療薬は開発されていません。

保険適用を目指して臨床試験中、2024年発売を予定

今回発表された「OcuLenz」は、高精細に変換した画像を、障害を受けていない視野領域に表示することで、ユーザーの残存視力を向上させます。ディスプレイスペックは片目あたり2.5K解像度で、視野角は水平60度。半導体チップは「Snapdragon XR2」を採用、通信方式はセルラー方式・Wi-Fiに対応しており、PC・スマートフォンとも接続できます。


(「OcuLenz」の使用イメージ。出所:Ocutrx)

「OcuLenz」は2024年前半に発売予定で、予約注文を受付中。並行してTulsa Retina Consultants clinicと共同で臨床試験を進めており、医療機器としての保険適用を目指しているとのことです。

今回の発表について、Tulsa Retina Consultants clinicの外科医長で、フリーマン兄弟の父親の主治医でもあるThomas A. Finley氏は、「加齢性黄斑変性の患者にとって画期的な出来事です。担当患者が自立を取り戻すのを見守るだけでなく、家族の顔を見たり、雑誌を読んだり、好きな番組を見たり、趣味を楽しんだりと、視力低下によって妨げられていたことに再び没頭できる喜びの表情を見るのは、臨床医が最もやりがいを感じる経験のひとつです」とコメントしています。


(出所:Ocutrx)

(参考)プレスリリース


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