「1/1ドミネーター」などユニークな製品で知られる日本のハードウェアメーカーCerevoは、ラスベガスで開催中のCES2018に合わせて触覚付のVRシューズ「Taclim」の改良版を発表しました。また、自作のコントローラー等に組み込むための触覚モジュールを単体販売することも発表しています。
Taclimを大幅に変更
Cerevoは1年前のCES2017で、地面の触感が分かるVR用のシューズ型デバイスTaclimを発表しました。触感を再現するタクタイル・デバイスを内蔵しています。当時は足踏みで移動するようなコントローラー機能を搭載、2017年中の発売としていました。今回、体験者からのフィードバックやその後の周辺状況の変化などを受けて、仕様を一新したとのこと。
変更点としては、足裏スイッチで歩行・着地の検出を確実にしています。踵とつま先にスイッチを内蔵し、踏み降ろしたときの反応が確実になったとのこと。Viveトラッカーの取り付けネジを備えて、移動のトラッキングを可能にしました。
誰も触感込みのコントローラーを作れる
Cerevoは手に持つ想定で開発していたTaclim用のコントローラーを転換し、触感モジュール「Taclim Module」を開発しました。「モジュールを製品やアタッチメントに取り付けることで、触感をフィードバックするVRコントローラーを簡単に作ること」ができるデバイスになります。
タクタイルフィードバックモーターを使用し、任天堂のゲーム機Switchのコントローラーなどと似ている振動ではなく超音波モーターに近い方法で触感を再現します。加速度センサーを搭載した「通信ユニット」、タクタイル・デバイスを搭載した「触感ユニット」で構成されており、1台の通信ユニットに複数の触感ユニットを接続することも可能です。
このTaclim Moduleを様々なデバイスに組み込むことであらゆるもので触感の再現が可能になります。銃に3箇所に装着すると撃ったときの反動が心地よく返ってきます。また、ハンドル型コントローラーに取り付け、Taclimとを履くことで運転の振動が感じられるようになります。
Taclim Moduleの開発に当たっては、「触感デバイスを使いたいがゼロからの開発は厳しい…という事業者からの声もあった。事業者向けのサービスを目指している」(Cerevo代表 岩佐 琢磨氏)とのこと。
Taclim、Taclim Moduleともに2018年夏の発売を目指しています。Taclim一足とModule一式(通信ユニット1つ、触感ユニット2つ)で10~15万円程度の予定とのことです。