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VTuber 2022.07.31

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(7月23日~7月29日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

ハズレを引かずにナイフを最後まで刺すやつ

一瞬で面白さがわかるVTuber芸人を、VTuberを全く知らない人におすすめするとしたら、真っ先にあげたいのがかえる人間。瞬発力のあるネタを、抜群のテンポと間のとり方で見せてくれるVTuberです。今回は「ハズレを引かずにナイフを最後まで刺すやつ」。ピン芸人の天丼コント文法を踏まえつつ、VRだからできるネタを完璧なリズム感でやっているので、観ていて面白いだけでなく、とても気持ちが良いです、

衛星ライトとの「バズりたい」トークはツッコミのテンポがいいこともあって、ふたりの漫才の才能も観ることが出来ます。10秒でシンプルに笑えるネタもありますが、これも自身がカエルであり、バーチャルだからできるネタだったりします。演算芸も得意なかえる人間は、ショートコントの幅をこれからもしれっと広げてくれそうです。

【VRChatイベント】タイコたき火ダンスナイト

VRChat内で行われているイベント「タイコたき火ダンスナイト」の録画映像とダイジェスト映像がアップされました。主催は民族音楽ジャンベ奏者のMaru-17
たき火のまわりをみんなで囲み、タイコの音が鳴り響く中ダンサーたちが魅惑のダンスを繰り広げます。照明はたき火のみ。炎に照らされたダンサーたちの踊りはとても幻想的です。

フルトラッキングでしなやかに踊るダンサーたちは非常に妖艶。鳴り響き続けるタイコのリズムによるトランス感も、好きな人にはたまらないはず。
加えてVRChatらしく、現実にはできないダンスも見せてくれます。怪獣姿のダンサーがしっぽにたき火の炎をつけて舞ったり、激しく炎を吹き出したりする様子はバーチャルならでは。可能性がまだまだ広がりそうな、最新にして原始的スタイルの民族音楽ダンスイベントです。

夜の体育館に忍び込んで好き勝手する猫宮ひなた

猫宮ひなたといえばゲームがうまくてちょっと人見知りで…というイメージがありますが、今回アップされたのは夜の体育館に忍び込んだ猫宮ひなたが、好き勝手大騒ぎする映像。ステージ上でバンドごっこをしてひとり「いえーい!」と叫んだり、ひとり演劇を繰り広げたり選挙演説をしたり。
これを自分で撮影している、というところまで含めて観ることで、猫宮ひなたという子がどういう子なのか、ものすごくよく表現されている映像になっています。ゲームはしていないけれども、これを見れば魅力がばっちり伝わるくらいに、彼女のかわいさと性格が詰まった映像作品です。

少年ジャンプのお色気枠の歴史をふりかえる!書店員VTuber桃仁しのの夏休み集中講義です!まずは80年代編。

書店員VTuber桃仁しのが行ったのは、週刊少年ジャンプには欠かせないお色気漫画枠の歴史講義。まずは80年代から、1年ごとにチェック。「翔んだカップル」や「いずみちゃんグラフィティー」、「ウイングマン」「きまぐれオレンジロード」など、ポイントを丁寧に、エピソード混じりでおさらいしています。

お色気・ラブコメ漫画がどう変遷してきたのかをジャンプのみならず、「うる星やつら」など当時の漫画のムーブメントと比較し、俯瞰しつつ解説しているため、漫画史としてもかなり興味深い内容になっています。桃仁しののトークが柔和で、聴いていてリラックスできるのもこの講義の魅力。お酒片手に聞くことができる、時代変遷の勉強になる配信です。

桃仁しのはお昼の「ブックラジオ」と金曜夜の「スナックしの」を行っており、テーマとして「課題図書」「バディもの」「スポーツ作品」「禁断の愛作品」などが取り上げられています。かなり幅広い作品の話題が魅力的に語られていますので、本好きのみならず観てほしいチャンネルです。

【#生スバル】黒歴史選手権/Everyone talks about their embarrassing memories.【ホロライブ】

大空スバル企画で行われたのは、ホロライブメンバーの黒歴史を掘り起こす「黒歴史選手権」。先生である白上フブキと共に黒歴史持ちを召喚、ダーティなエネルギーを次々と紹介して封印していきます。黒歴史の種類はかなり幅広く、幼いときの自作の歌詞から、夢系のケータイのメル画まで様々。リスナーによって、ダメージの入り方が変わるかもしれません。

宝鐘マリンが持ち込んだのは、自作のゲーム。宝鐘マリンはあまりのことに絶叫していますが、正直ここまできっちり作り上げているのは才能のレベル。コメントでも「よくできている」と褒める言葉が多いのですが、本人は悶絶しています。
それぞれ確かに「黒歴史」なのですが、持ち寄っているだけあってちょっとだけ楽しそうな空気も。特に大空スバルとコメント欄が、みんなが持ち寄った黒歴史を素直に楽しんでいる様子も所々に見られます。黒歴史といえども、多くのファンを楽しませている、クリエイティブなVTuber活動の土台になっている部分がチラ見えします。

【にじさんじ1受けたい授業】ライバーに日本語・英語に関する疑問を聞いてみた! その謎を言語オタクの水野先生がゆる解説!?【#にじゆる言語トーク】

黛灰が行ったのは、言語学をメインにトークしているチャンネル「ゆる言語学ラジオ」の二人を招いて、言語について授業を受けるという配信。にじさんじからは英語が堪能なオリバー・エバンス、日本語と韓国語を話せる明楽レイ、日本文化と日本語に詳しいNIJISANJI ENの闇ノシュウが参加。世界各国の文化の話題を交えながら、言語学の知識をゆるく、そしてかなり深く掘り下げていく内容になっています。
この配信はにじさんじとKR(韓国)・ID(インドネシア)が合流し、英語圏のNIJISANJI ENが拡大しているからこそできた、グローバルな内容です。視聴者層も幅広く、今まで言語学に触れてこなかったリスナーも、ライバーたちも、興味をそそられる配信になりました。学習配信の面白さを、本格的に見せてくれる内容です。

また黛灰は、精神科医の名越康文を招き、心の問題について対談する配信もしています。黛灰は自身が鬱になっていたことを明かしながら、具体的な問題としてメンタルについて語り合っています。興味深いのはライバーだからこそ生まれるメンタルの問題の話題。視聴者からの捉えられ方やトラブルについても掘り下げているのは、かなり貴重です。

黛灰は多くの人に惜しまれながらANYCOLORと契約を解除し、ライバー活動を辞めました。しかし7月の一ヶ月間で、バーチャル朗読劇や今回のようなコラボなど、VTuberができることの可能性を大きく開きました。彼の活動の足跡は、箱の内外問わず今後のVTuberたちにも大きな影響を与えるものになりそうです。

【 日本刀コラボ配信 】刀を持っているVtuber達と学ぶ銃刀法【 弁護士Vtuberながのりょう 】

弁護士VTuberの永野亮と日本刀布教Vtuberぼたまる雪が行ったのは、刀剣について掘り下げるコラボ対談。日本刀の知識に長けているぼたまる雪が刀の解説をしながら、居合道を嗜んでいた長野亮が銃刀法違反について丁寧に解説をしています。

そもそも刀ってどんなものを指すのか。銃刀法の中に入る刀の解釈はどういうものか。どうやったら所持できるのか。どういう場合違法になるのか。普段接する機会のないもの、と思いがちな刀剣ですが、法律を守りつつ価値を知った上で美術品としての刀剣に親しみたくなる話の内容です。知識として知っておいて損のない、貴重な内容の対談です。

ぼたまる雪は刀鍛冶をしている大橋刀匠に直接話を聴く配信も行っています。なかなか聞けない部分まで踏み込んで話をしており、専門的な話題から、かわいらしい踏雪花(猫足の刃文)の写真まで披露しています。文化資料として、刀の魅力を知るきっかけとして、とても意義のある内容です。

【MV】Knock on the new world / 天開司【Vtuber/オリジナル曲】

天開司といえば泥臭く思いをぶちまけるタイプのMVが多かったVTuberですが、今回は巡宙艦ボンタ制作のアニメーション動画になっており、かなりSF度高め。これが天開司の漢気あふれる歌声にぴったりマッチし、新感覚なMVに仕上げられています。

今の世界は終わり、新しい時代が始まるかもしれない。その時未来は思い通りになるか否かを確かめるべく、扉を叩く。力強い足取りで前に進み続ける天開司らしい歌詞の曲を、ゆるぎない歌声で歌い上げています。アニメーション内にも天開司は登場しており、アバタートラッキング準備のシーンやもう一人の主要人物とのやり取りなど、かなり意味深なカットが多数混じっています。このあたりは見る人によって解釈が色々できるパートだと思うので、ニューワールドをノックするつもりで、自身の目で確かめて考察してみてください。

天開司は「理外の実写」として街ブラ動画もアップしています。秋葉原を実写探索しているのですが、裏路地に入る様子や孤独のグルメ的ナレーションは、天開司らしさ抜群。途中でひいたおみくじが、ある意味もっとも天開司らしい素敵なものになっています。

MonsterZ MATE「StarZ」Music Video

MonsterZ MATEの新曲はライブでも披露されたもので、浮遊信号esora uma作詞作曲の作品なのもあり、爽快感抜群のロックチューンになっています。特に突き抜けるように天高く手を伸ばすようなメロディは、アンジョーの透明感のある高音ボーカルにマッチしており、星を目指すこの作品を象徴するような印象を与えています。

「底から大脱走? いやみんなで歌いだそう」「偉大なsoulは此処にある 居ない仮想でもリアル」と コーサカのラップは極めて前向きで、今までの活動をしっかり肯定しているので聴いていて気持ちが良いです。それに呼応するかのように、この曲にはMonsterZ MATEの動画に参加している数多くの友人VTuberたちがコーラスで参加。みんなで歩む魂のありかたがしっかり刻み込まれた、アンセム的作品になっています。

なおこのMVを浮遊信号とMonsterZ MATEで観る動画もアップされています。イラストを担当したあとり依和が、ふたりがどこに座っているのか、星はなんなのかを語っているのですが、これを聴くとより「StarZ」の魅力が深くわかるようになっています。

オーバード / 鷹嶺ルイ(official)

鷹嶺ルイが所属する秘密結社holoXは、世界を征服するには心配が多すぎる、ほんわかなかよしグループ。凸凹なチームの中での鷹嶺ルイは多国語を話せる上に、企画を行うことにも長けた才女。みんなのお姉さん的ポジションです。というのを知った上でこの曲を聞くと楽しさがぐんと跳ね上がります。

鷹嶺ルイのキャラクターソングとして、とてもユニークな作品です。シャッフルビートが効いたかっこいいメロディと、かっこよいアルトボイスのボーカルで世界の転覆を歌っている…のですがholoXメンバーは議題そっちのけで遊んでいるもんだから「わたしひとりでやっておきますね」となってしまう。苦労人な彼女ではありつつ、ほんの一瞬だけ映る幸せそうなお祝いの写真がキモ。秘密結社holoXと鷹嶺ルイが何倍も好きになること間違いなしの作品です。

【original anime MV】I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。【hololive/宝鐘マリン】

宝鐘マリンが披露したオリジナル曲のMVは、気を抜いて家族の前で開きませぬようお気をつけてください。とってもキュートで艶めかしすぎますから。前作の「マリン出港!!」では雄大な海賊団の旅路をフルアニメーションで描き、田中公平の歌を高らかに歌っていた彼女ですが、今回は打って変わってセクシーさ全振り。彼女が配信でネタにする深夜番組的テンションをサイケデリックに映像化しています。今回のアニメーション制作には、以前大好評だったミニマルテクノMV「UNISON」のスタッフが多数参加しています。編集はVTuberの鬼灯わらべ

普段の配信などで飛び出す彼女らしいトークがそのまま歌詞にも使用され、セクシーボイスもたっぷり盛り込まれています。それなのになんだかコミカルな香りがするのは、宝鐘マリンの歌唱力のバランスがいいから。エンターテイナーとして自身のキャラクター性を楽しませることを重視しつつ、視聴者をドギマギさせるようなキワキワを攻めてきます。お色気たっぷりなのにしっかりかっこよさを感じさせてくれるのは、メロディの構造の強さと宝鐘マリンの歌唱力の高さゆえ。90年代スタイル風アニメオチも欠かしません。技術とお遊びを宝箱に詰め込みまくった楽しいMVです。

【オリジナル曲】彼は誰のままで/ がんばるぅ子 【MV】

がんばるぅ子の活動四周年記念オリジナル曲のMVがアップされました。シャッフルビートが基調になっているジャジーな作風で、うねるベースの音が印象に残ります。少し影を感じる歌詞の言葉ひとつひとつを、がんばるぅ子のボーカルはアンニュイに表現。それでいてバッドエンドすらニヤリと笑うような歌い方も魅力的です。途中で差し込まれる演説も皮肉が効いていて、とてもユニークな構成。「ああ 針を巻き戻せたのならこの結末は変わるかな」と哀愁たっぷりに歌った後「なんてね」と軽快に語る様子にびっくり。普段からかっこいい曲もキュートな曲も歌いこなす、彼女の実力がフルに発揮されている作品です。

【オリジナル】曼殊沙華【アマクサナナシ】

エモーショナルVSingerアマクサナナシの新曲は、曼珠沙華の花が持つ哀しみ、慈しみ、痛みを叫ぶ魂の咆哮的作品。泥臭く真っ直ぐなボーカルスタイルがより深く追求されており、此岸と彼岸を思う歌詞を激しく歌い上げています。サビに入ってからのボーカルはとてもダイナミックで、泣きの表現が視聴者の心を飲み込んでいくかのようです。「向こう」のことを思う8から9月にじっくり聞きたい作品です。

Scarlet Pulsation | アルバ・セラ【OFFICIAL VIDEO】

アルバ・セラがアップした新曲は、激しいギターサウンドで駆け抜ける、パワフルなラウドロック。開幕からパンチの効いたボーカルとテクニカルなメロディを聞かせてくれる、彼女のキラーチューンになりそうな作品です。

歌唱力をダイレクトに求められるような曲を、がっちりつかんで自分のものにしているアルバ・セラ。破壊し、喪失し、その思いを強さに変えて自分を導いていく。その情熱と痛みと決意が、響き渡るボーカルからひしひしと伝わってくる作品です。聴けば一発で思いが伝わる彼女の歌唱力は多くの人の心を揺さぶったようで、コメント欄では海外の視聴者の感想も多く書き込まれています。

「 ブルーロマンス 」- 音無ツバキ Otonashi Tsubaki Official Music Video

音無ツバキによる2ndオリジナル曲は、爽やかさ抜群のポップソング。「青い青い甘い果実が実る季節」にかけて聞きたい、涼しい風のような楽曲です。透明感をもちながらも存在感がしっかりある音無ツバキの歌声が魅力的です。

一曲目のオリジナルソング「オトメツバキの見る夢は」と同様に、少女漫画的なかわいらしさがたっぷり詰まった楽曲を得意としている音無ツバキ。見ていると彼女がヒロインの物語が頭に浮かんでくるかのようです。

音楽サークル EhP音無ツバキ花風りん室町ナナNero X’FireLemuel Ragna X’による、アイドル色たっぷりのキュートな作品「Eternal Luce」も先日アップされました。全員でのハーモニーを保ちつつ、それぞれの個性がしっかり光っている、宝石箱のような楽曲です。

『ボクイログラフィティ』 室町ナナ Official Music Video

室町ナナの3rdシングル「ボクイログラフィティ」が公開されました。彼女は先程紹介した音無ツバキと仲がよく、昨年ふたりが「7月28日(ナナツバの日)」に一緒にオリ曲をあげたいと軽く話していた夢が叶ったとのこと。室町ナナの公開記念配信音無ツバキの公開記念配信でコラボもしています。

夏のエモーショナルをいっぱいに抱きしめ、大切にする思いを描いた作品。キラキラ眩しく、同時に少し切なさを交えた歌声は聴いていて郷愁感を誘います。しかし何度でもまた会えることを歌うパートで歌声は一気に澄み渡り、映像も青空に切り替わる粋な演出が入っています。初夏の「ブルーロマンス」、盛夏から晩夏の「ボクイログラフィティ」と合わせて聴きたくなる楽曲でした。

友達のうた / 倉橋ヨエコ (covered by 緑仙 feat. 弦月 藤士郎)

緑仙弦月藤士郎がこの作品をカバーする、という事で生まれる文脈がある。倉橋ヨエコの「友達のうた」は、叶わぬ恋の相手のそばにいられるのなら、性別を変えて友達のままでもいい、という情念を歌った作品。緑仙は性別不詳(性別自体はあります)で、弦月藤士郎は「性別:弦月」として活動している、双方とも性にとらわれないスタイルのVTuberです。

今回のカバーでの、中性的でいて同時に性を意識してしまうボーカルは、ふたりならではのもの。誰に恋をしているのか、どういう関係なのか、原曲とはまた異なる視聴者の「解釈」を惑わせるような作品にしあがっています。

エモめの夏 / Lucky Kilimanjaro – covered by 九条林檎

学校、街中、田舎道、旧家屋、銭湯、海、山。日本の夏という夏をぎっちり詰め込んだ九条林檎のカバーMVは、見ているだけで外に飛び出したくなる映像だらけ。でも全部は行けないから、やっぱりバーチャルで夏を楽しもう!  使用されているVRChatのワールドは概要欄に記載されています。

夏を満喫する彼女の歌声は明るく軽やかで、普段は大人びてはいるもののここでは少女のよう。一緒にデートをしているかのように楽しめるMVです。エモを感じさせるアングルの作り方や、レンズフレア効果や被写体深度の調整で、画面が彼女を中心に眩しく演出されているのはチェックしておきたいポイントです。

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