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VTuber 2022.05.08

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(4月30日~5月6日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

クイズ! あっくん大魔王 part2【#テンパラ】

MonsterZ MATEのチャンネルにアップされたのは「天啓パラドクス」というゲームのプロモーション動画…なのですが、運営するDMM GAMESから彼らに異例の依頼がありました。動画参加者と企画内容の指定。ピュアな心の持ち主として知られるあっくん大魔王に18禁版をやってもらい、そのときどんな反応をしたか答えてもらうという「クイズ!あっくん大魔王」の二回目を開催してほしいという内容でした。ゲストに指名された参加者は天開司歌衣メイカ。この漢気あふれるメンツと、過去にMZMがやったあっくん大魔王企画を熟知しているDMM GAMES。ドープなVtuberファンのようです。

MZMのチャンネル登場回数が非常に多いあっくん大魔王。彼のいじられキャラとしての愛され感と、想像を斜めに上回る語彙力の才能が存分に味わえる動画になっています。今回は特に下ネタが行ける4人と、下ネタにはピュアなあっくん大魔王というコントラストがわかりやすいため、最初から最後までみっちり楽しめる内容です。

変●即売会イベント、フェチフェスにいって縛られたぞ!!!!!!!!

獅子王クリス大浦るかこ、サブカルチャーに強いふたりが「フェチフェス」に行った動画をアップしました。「フェチフェス」はフェチズムをテーマとしたアートとエロスを盛り込んだリアルイベント。かなりアンダーグラウンドな内容なのですが、バーチャルなふたりをイラストで描いているので、非常に観やすい「異文化探訪」的内容になっています。

がっつりした内容は配信の方で語られています。ふたりとも好奇心旺盛なので、実際に縛られるなど果敢に挑戦していたようです。奇異な目で見るわけではなく、全力で楽しんできて、全力で楽しそうに語っているので、びっくり話は多いですがちゃんとエンターテイメントになっています。
ふたりの分析はしっかりと俯瞰的。イベントが表現のテリトリーを守った紳士的なアダルトイベントだったことも語られています。このふたりの語りの聴きやすさと、鋭い興味の面白さを知るのにももってこいな動画と配信です。

【感動】こどもたちが描いたホロライブ【こどもの日】

ホロライブ公式チャンネルで「こどもの日」にあわせてアップされたのは、こどもたちが描いたホロライブメンバーのお絵かきを紹介する動画。進行はさくらみこラプラス・ダークネス。メインの視聴者層と異なるであろう小学生以下の投稿が中心で、ラプラス・ダークネスも「知ってくれている人いるんだ」と驚いた反応をしています。

6歳の子が描いたさくらみこのイラストは、実際の花びらを使用するという柔軟な発想のもの。他にもそれぞれ特徴をしっかり掴んだものばかりで、子どもたちからホロライブメンバーの特徴がどう見えているかわかる内容です。
大人のイラストと異なるのは、ホロライブのメンバーと自分を並べて描いている絵がとても多いこと。子どもたちがホロライブのメンバーを、近づきたい憧れのアイドルとして見ているのが伝わってきます。

PV第1弾 – 「ゆきる」

ゆきるがアップしたのは、自身が考えている2.5次元系ダンサーの本質を伝えるPV第一弾。踊り手とVtuberの性質を持ちつつ(厳密には違うとのこと)、自己表現を追求していくスタイルで活動を開始したのですが、その本質がこのPVで描かれました。Live2Dのアニメーションと実写のダンスが入り乱れる動画は、観ているとリアルとバーチャルの境界線が曖昧になります。

アバターを使うことは、自身の表現の幅を広げることでもあります。いずれは3Dモデル化やモーションアクター活動、ダンマスワールド出演も目指しているとのこと。ダンスに比重を置いているVtuberは増えつつありますが、VTuberではなくあえて「2.5次元系ダンサー」と掲げている彼女の今後の活動がとても楽しみです。

【 ターゲット設定 】⑪「脱・何となくゲーム配信」のタメのVTuberマーケティング入門《VTuber講師/禰好亭めてお》

禰好亭めておが続けている、Vtuberとして成長するための講座シリーズは、Vtuberならずとも老若男女問わず観てほしい、人間関係構築コミュニケーション論になっています。
今回はVtuberのマーケティング戦略、どうやって観てもらうかを考える内容です。ここで話されているのは会社や学校でよく使われている「ペルソナマーケティング」や「STP分析」の話。

Vtuberが伸びるための考え方をテーマにはしていますが、相手に何かを発信する力の分析でもあります。会社でのプレゼンテーション、学校での発表や論文、会議での発言、身内のおしゃべりの盛り上げ方、ブログ記事の執筆、SNSでの発信など、実生活のあらゆる部分に応用できると思います。
禰好亭めておの解説は緩急がはっきりしており、自身の経験を元に具体性をしっかりもたせた上で、大事なポイントをすっきりまとめていてわかりやすいです。また基本的にポジティブな視線なので、聴いていて安心感があります。

配信と動画どちらが自分にとって効果的か、などのVtuberならではの回もあれば、友達作りってどうやればいいんだろうか、という人間のコミュニケーションの根幹についての解説回もあります。炎上の話などはVtuberじゃなくてもSNSで誰でも発信できる時代ならではの必見の回。表現・コミュニケーションの基盤から語られているので、できれば特にVtuberの方は、リスト化されているシリーズの1から順に観ていくことをオススメしたいです。Vtuber以外の方は、どこから観ても何かしら考えさせられる部分があるシリーズだと思います。

【大型企画】 箱対抗ー! 意思疎通勝負! #箱対抗意思疎通【島村シャルロット / ハニスト】

島村シャルロットが開催したのは「箱対抗意思疎通勝負」。774inc.、どっとライブ、にじさんじ、のりプロからふたりずつが登場、お互いが何を考えているか当てるというもの。仲がいいメンツが集まっているので、ぴったり揃った瞬間は見ていてほっこり幸せな気分になれます。たくさんの「ふたりのエピソード」が聴けるのも魅力です。

その一方で珍回答も続出。特にヤマトイオリの解答は異次元すぎて、一緒に出ていた花京院ちえりがどうやっても答えられなさそうなものばかり。
いずれも忙しいメンツだらけのばらばらな「箱」から集まってイベントに参加している、という事自体がとても貴重です。島村シャルロットのしっかりとみんなの魅力を引き立てる進行、そして参加者たちのガヤ力と相互のツッコミあいが楽しめます。

【OBSの音話】そもそも、聴きやすい音って何?

花鎧照虎が行ったのは、「良い音」「聴きやすい音」とはなんなのかを解説しつつ、配信ツールOBSの使い方を語る配信。聴くとわかりますが、本人の配信の音声、声がいいのもあるのですが、ものすごく聴きやすい音質です。そこにはちゃんと理論だった構築がなされているのがわかります。

「良い音」回では気になる部分がない状態を作る、邪魔になるものを潰していく工程について語っています。特にノイズの種類については、どんなものがあるかを具体的に聞かせてくれています。この配信で種類をチェックしておくと、OBSを使わない人でも、オンライン会話の音質確認の際に問題の根を探しやすくなるはずです。

「聴きやすい音」はさらに一歩進んで「良い音」をいかに相手が受け取りやすくするかの技法の話。波形図などを視覚的に見せてくれる上に、解説も難しい言葉を使っていないためわかりやすいです。これを観れば一通りわかる、というくらいまとまっているので、配信者ならずとも観ておいて損のない解説配信です。

【オリジナル曲】いいねばっか【Vtuber】

いつも元気いっぱいギャルの真瀬みうしが、就活に成功したとのことで無期限休止を発表しました。その発表後にアップされたのがこのオリジナル曲のPV。高音域に定評のある芯の強い彼女の歌声を彩るのは、かなり意味ありげな内容のアニメーションです。

黒髪ロングにメガネの女性と、ショート金髪のおそらく真瀬みうしと思われる人物。ふたりはお互いを鏡に映る存在として見ています。これが何を表すのかは見る人次第の解釈になりますが、前半はメガネ女性視点、タイトルが真ん中で入って、後半は真瀬みうし視点と切り替わる演出は見事。真瀬みうしがどんな気持ちで活動をしてきたかを表現しているかのようです。
後半メガネ女子が金髪女子の手を引いていく様子には、曇り空の中のポジティブさも感じられます。高らかな響きでエモーショナルを表現する、真瀬みうしソングの決定版とも言える作品です。

もう一本アップされたオリジナル曲は真瀬みうし節満開。高音でパンチを打ってくるボーカルで、学生らしさいっぱいのユニークな歌詞を歌う楽しい作品。「音楽×映像×歌 異種格闘技戦」で制作された作品とのことで、隅々まで仕掛けが施された、非常に凝ったMVになっています。

【アニメーションMV】透明な心臓が泣いていた / 甲斐田晴【オリジナル曲】

先日3Dお披露目を行った甲斐田晴。同時に公開されたのがオリジナル曲「透明な心臓が泣いていた」のフルアニメーションMVです。概要欄に書かれた「あの日の僕へ」を念頭におきながらこの曲を聴くと、甲斐田晴という人物の思いの裏について、見えてくるものがあると思います。スーツ姿の甲斐田晴と「僕は誰なんだ」という歌詞。空を行く列車、そして「2434」の切符。

「歩いてきた足跡は どうでもいい 眩しい命に 名前を付けたんだ 君を照らす 僕の名は」彼の名前である「晴」であることと重なり、甲斐田晴の生きてきた道のりが見えてくるかのようです。
甘く高く響く彼の歌声は、優しくあたたかい晴天のよう。今回の歌では特にサビでの突き抜け方が印象的。希望と決意に満ちた、ポジティブさがいっぱいに詰まっています。ROF-MAO、配信、ワンコーラス動画とライバー活動で熱心に駆け続けている彼の、リスナーを楽しませるエンターテイメント精神は、今後一層明るく輝きそうです。

「星鏡」 Music Video

電脳少女シロをはじめとしたどっとライブの全体曲がアップされました。今回の作品ではメンバーの普段の明るくキュートな様子からがらりと空気が代わり、よい意味で泥臭い、等身大の自分たちを歌う激しいアンセムになっています。

全員登場するこの動画は、普段見ないオフの私服姿での登場。誰一人笑っておらず、まっすぐにこちらを見ています。背景はすべて、日本全国のどこかの光景の、一点透視構図。「あがけあがけもがけもがけ 格好悪くて良いんだよ  生きて生きて生きて生きて 今日も 生きて前へ」などの歌詞は、美しくなくてもがむしゃらに進もうという「生」を感じさせるものです。この直球の「生きる」激情の歌は、初めてライブで公開された時多くのファンを驚かせました。
基本的にはほぼ全員がほんわかあったかい配信や動画をアップしていますが、その裏にある各々の感情が伝わってくる作品です。

【恋物語】えのぐ – イレイザー☆ビーム [Official Music Video]

えのぐの新曲はとても物語性高め。宇宙人の女の子と地球人の男の子の恋愛ストーリーです。えのぐのアイドル性を存分に生かした明るくポップな曲で「イレイザービビビビビビビーム☆」の歌詞のパートはノリの良さも抜群。ライブで盛り上がれるパートだらけです。

しかし作中で描かれている物語はかなり切ない内容。恋の芽生えの物語はハートフルなのですが、その後に語られる「イレイザービーム」の意味がわかった時、少女のやりきれなさが一気に見えてきます。曲と歌が明るいからこそ、切なさに拍車がかかります。

生バンド演奏のライブで披露されているこの曲は、王道アイドルソング的なノリの良さと、えのぐ特有の激しいダンスの楽しい作品に見えます。しかし歌声のどこかに含まれる、そこはかとない切なさ。物語を表現し、アイドルとしての魅力も引き立たせる、えのぐの新境地です。

Gifts From My Dearsです。

「ぽんぽこ24」でちょうど0時にCMが流れ、多くの視聴者がコメント欄で驚きの声を隠せなかったのがGIFTS FROM MY DEARSというユニット。バーチャルマリオネットWoolとギタリスト勝彦のデュオで、MRを駆使した映像で曲を披露しています。Woolは「おばあちゃんが最後に編んでくれた首巻きの擬人化」とのこと。最初は勝手にうろうろ動いているのですが、声をかけると立ち位置に向かって歩いて行く様子が見られます。一方で勝彦が歌詞やロゴをVRコントローラーで操作している姿も見られます。
過去の動画の撮影の裏話については公式HPで詳細に語られています。今回の動画については、Twitterで開発の様子が少しだけ紹介されています。

2020年5月に活動を開始しており、最初の動画では投影されたWoolとのデュエットになっています。VR空間に入ってデュエットしている動画などもアップしており、高い技術力で優しいメロディを奏でるふたり組として注目を集めました。

【オリジナル曲】アオノハテ/水縹ぺち

水縹ぺちが活動一周年にアップしたオリジナル曲は、水没したかのような町の青さと、曲が持っているクリアな感覚、透明感抜群な歌声がぴったりマッチした作品。キュートであると同時にどこかアンニュイ。儚さを感じさせる歌声で、深夜の静謐とした町の情景を感じさせます。「いつか終わる世界、仲良くしようか」「いつか別れるこの世界で 君と出会ってしまった誤算だった」歌詞からはじんわりと、別れや終焉を感じさせるような切なさが伝わってきます。
歌詞が描く世界がなにを示すのかは聴き手の受け取り方次第ですが「毒も薬もならない話」をしている瞬間の深く青い時間の一瞬の愛しさは、確実に彼女の歌声が伝えてくれています。

【MV】週刊サマートグロ / 雅桜おみ-Gaoh Omi-

雅桜おみボーカル、螟上?邨ゅo繧演奏・脚本の作品はかなりの異色作。初っ端から激しすぎる音圧の演奏が入り、負けじとパワフルな歌声が響く、全編圧倒されるような迫力あふれるオルタナティブロック作品です。サビの独特のメロディラインとうねるベース、ハードながらもどこかさみしげな歌声はインパクト絶大。

連載コミック調の動画を作ったのは長江春芳。内容は雅桜おみの学園漫画なのかと思いきや、どんどん奇妙な展開になっていきます。「ん?こんな連載あったっけ?」というオープニングの文字も合わせて考えるとかなりねじれた曲の構造が見えてくるはず。映像の中では第4の壁を破るような表現も登場。コミックに歌詞をはめ込んでいく手法もテクニカルです。

他にも雅桜おみはオリジナル曲を5曲連続でアップしています。すべて曲のベクトルが違う作品でありつつも、歌は間違いなく雅桜おみ作品であるというブレない強度を持っているのが魅力。コラボレーションオリジナル楽曲だからこそ味わえる作品群になっています。

たまゆら 玉響楽 -たまゆらら- 【 #VocaDuo2022 】

VSingerはくゆ(Hack U)雨理がツインボーカルを務めるクリエイターグループ「玉響楽 -たまゆらら-」のオリジナル曲は疾走感抜群のロックチューン。和風楽器の音色と風情のある歌詞がとても心地よい楽曲です。
中性的なボイスでパンチの強いボーカルが魅力的なはくゆ、激しくもたおやかさを持った歌声が魅力の雨理。サビではふたりの声が寄り添いながら、しっかりとハーモニーを響かせます。リードボーカルの入れ替わりのテクニックも見事。ラストのはくゆの高音と雨理のハモリも爽快です。ライブでかかったら踊りだしてしまいそうな、ノリのいいキラーチューンです。

EGHOST / team.ダメダメクリニック【VocaDuo2022参加楽曲】

包身カケル駄ゞ田メダらをはじめとしたクリエイターグループ「ダメダメクリニック」が公開したのは、耽美で残酷なEDMスタイルの作品。響く重低音にサイケデリックなメロディが舞い、クラクラさせられます。包身カケルはドクタースタイルでハイトーンなボーカルを操り妖艶さを披露。特に「ダ」の音の使い方には、魅力的な暴力性があります。駄ゞ田メダはナーススタイルで、ラップパートをえぐりこみます。言葉も声もパワーに溢れており、パンチラインをゴリゴリ打ってくるスタイルで聴かせてくれます。創作グループとしての一体感を感じさせるクオリティの高さと熱気を感じる作品です。

ネムリボシ – Baby Lazy Star

繊細な歌声で言葉を表現することに長けた真綿スピカ。ボカロPのあいとも、イラストレーターのチェリ藻と組んだグループ「BabyLazyStar」で制作しアップしたオリジナル新曲は、深夜にスマホを見ながら寝転がるときの気持ちが伝わってくる、アンニュイな作品。擬音を使ったパートでは、柔らかな発声で韻を踏んで繰り返されることで、ぼんやりとした感覚の共有を聴く人に与えてきます。

絶妙なさじ加減で、ボーカルが寂しさを曲に注ぎ込みます。「ネムリボシ」と歌う高音パートの感情のゆらぎとそこから眠りに落ちていくチル感を、音楽の緩急のつけかた、歌唱の力加減でふんわりと丁寧に表現されています。夜の光が差し込むイラストの物憂げさも歌と噛み合っており、寂しい夜寝る前に静かに聴いて、そっと共感したい作品に仕上がっています。

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