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VTuber 2022.03.13

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(3月5日~3月11日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)やバーチャルで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

【VTuber×360度動画】観光大使と一緒にバーチャル観光 in 大宮(鉄道博物館)【埼玉バーチャル観光大使春日部つくし】

春日部つくしと一緒に、埼玉でデートをしよう! 彼女を埼玉のバーチャル観光大使とした「ちょこたび埼玉公式チャンネル」がアップしたのは、鉄道博物館を一緒にめぐる360度動画。とてもいい距離に春日部つくしが立って解説してくれるので、本当にぷち旅行をしている感覚になれます。是非スマホなどでぐるぐる動かしながら見てみてください。

その前には長瀞の川下り360度動画もアップされています。こちらは船に乗った状態での撮影がなされており、かなり迫力があります。船着き場に着いたときの春日部つくしの動きは注目ポイントです。

【クイズ女王】50問連続でクイズを出したら珍回答続出!!

「ボケる」というレベルを超越したボケで周囲を圧倒する達人の銀河アリス。今回は比較的難しめのクイズ50問を連続解答。銀河アリスの思考回路の想像を超えたすさまじさを知るのにもってこいの内容になっています。

たとえばラクダのこぶがなんでできているか、という質問に対して「喧嘩」と解答。これは「物体」で答えてほしかったところを「理由」で捉えたがゆえの答えです(それでも間違っていますが)。この思考の角度のソリッドさはなかなか言おうと思って言えるものではないものだらけなので、見ていて感動すらします。銀河アリスを初めて見る人にも、彼女の天才っぷりを感じてもらえるであろう一本です。

【非公式】ハルピーの原罪【安土桃/春野ほたる】

今色々な意味で話題の「タコピーの原罪」のPVを、春野ほたる安土桃がパロディ化した動画がアップされました。比較して初めて面白さが伝わるものなので、是非元PVを見た上で御覧ください。

ふたりの演技力はパロディというレベルを超えてクオリティが高いです。そして異常なまでにきっちり作り込まれた動画編集力には脱帽。肉寿司が食べたくて仕方なくなります。ところどころふたりの「らしさ」が入っているのもポイント。才能を無駄遣いする楽しさにあふれた動画です。

1分で楽しめる新宝島トーアのVRワールド紹介

新宝島トーアはVRChatのおもしろワールドを巡り、1分以内のShorts動画としてアップし続けています。1分なので編集のテンポが極めてよく、しかも本人がワールドを訪れて面白かったところをぎゅっと詰め込んだVlog形式なため、気軽に見られる構成になっています。トークがテキパキしているのもあって、エンタメとしてもクオリティは高いです。チャンネル名のとおりまさに「新天地開拓記」です。
VRChatのワールドは教えてもらわないとなかなか初心者には探すのが難しいですし、かといって大ボリュームな動画だとなかなか観るのもしんどいため、このお手頃感は貴重です。また「VRChatは知り合いがいないからなあ…」と腰が引けていた人も、探検スタイルのこの動画を観れば一人でどう楽しめるのかの方法が見つかるかもしれません

【音楽史のお話】中世の音楽について【グレゴリオ聖歌】

バーチャル音楽家・声楽家の咲耶がアップしたのは、あまり普段は聞き馴染みのない中世ヨーロッパの音楽についての歴史解説動画です。そもそも紙が庶民には普及していない時代なので記録自体が少ない時代でわかっていないことが多い、という点も興味を強く引いてきます。

その中でも有名なグレゴリオ聖歌の話題が中心。実際はどのようなジャンルなのか、どういう構造になっているのか、なぜ中世でこれが残っているのかをわかりやすくまとめて説明してくれています。そこから、人はなぜ音楽を受け継ごうとしてきたのかにも触れています。参考文献もきちんと掲載されているのがありがたいところ。

自身が作詞作曲した「イーゼンハイムの祭壇画・愚者篇」はヨーロッパ音楽の構造とEDMサウンドを融合し、声楽的要素を詰め込んだ作品。ボーカルの響きは圧倒的な迫力に満ちており、是非ホールで聴きたくなります。

【古代日本史】平安貴族たちにとって理想の恋愛とは!?【すこって古代 #6】【切り抜き】

軽快に語る歴史の話がわかりやすい楽しい! 日本史VTuberのきら子は様々な日本の歴史の話題について、テーマを決めながら語る配信を行っています。切り抜き動画もあわせてアップされているので、まずはそちらを見てから、本編や他の日本史解説を観るのをおすすめします。恋愛事情配信では心春なこのツッコミが入っていることもあり、笑いながら歴史を学べます。

最新の配信である源義経のトークは、波乱万丈の人生や周囲の評価を重要なポイントごとにきっちりまとめて話しているので、非常にわかりやすいです。先生の話を聴いているというよりは、あたかも身近な世間話をしているような語り口なので、要所要所で笑いながら聴ける配信です。勉強と感じずに勉強になるので、大人にも子供にもおすすめです。

逆凸マイクラ・相羽ういはVS森中花咲、白熱の茶番

Minecraftでオフ会をやろう、と配信を立てた相羽ういは。ところが全く同じ時刻同じ場所で、森中花咲もオフ会配信を立てていました。パクリか? 偶然か? そもそもにじさんじサーバーのオフ会(オフなのか?)となると呼ぶ人もバッティングしまくってしまうはず。二人が参加者を集めようとにじさんじのメンバーに声をかけはじめたところ、呼ばれてきた北小路ヒスイ黛灰甲斐田晴西園チグサらがトラブルに巻き込まれ、人間関係にただならぬ緊張が走る…。
という大型茶番配信。同時にスタートし、サムネもかぶせ、強者感あふれる相羽ういはと「負けヒロイン」と呼ばれがちな森中花咲が競い合う様子が楽しい。各々裏での会話で企みが見え隠れするので、2窓推奨スタイルの内容です。特に黛灰や甲斐田晴による、どっちにいこうかなムーブとキレムーブが絶妙。まるで痴話喧嘩のような展開を観ることが出来ます。全力でふざけているため、途中から片方だけ見た人は緊迫感にびっくりしたかもしれません。
以前も『桃太郎電鉄』で4人配信できるかどうかの奪い合いが行われ、そのときもふたりと参加者のムーブで険悪っぽい空気が生み出され、迫真のプロレスが行われました。
こういうのを台本なしでできてしまうのは、にじさんじの面々のアドリブ力と殴り合える信頼関係あってこそ。キャラクター性を持ったVTuber配信でしかできないエンタメです。

イきり黒歴史エピソードバトル【レオス・ヴィンセント/にじさんじ】

レオス・ヴィンセントが行ったのは、視聴者から集めた黒歴史のエピソードを紹介する配信。といってもただ紹介するのではなくバトル形式になっています。ふたつのエピソードをピックアップして、視聴者がそれをジャッジ。勝利したエピソードはチャンピオンとして戦い続け、3連勝したエピソードは黒歴史の殿堂入り、未来永劫讃えられるという、名誉があるのかないのかわからない熱い戦いが繰り広げられます。ちなみに最初の暫定チャンピオンはレオス本人で、これが濃すぎて最初は超えられないんじゃないかと感じるほどでした。
ポイントは「イきり」だということ。攻めの姿勢の黒歴史だからこそ、やらかしの共感性羞恥がすごいのなんの。コメント欄は「きつい」の嵐。そのうえレオスによるロジカルな分析解説で黒歴史解像度は格段にアップ。投稿者は猛者なグラディエーターだらけのコロシアムなので、心して見ましょう。

【MV】僕のち〇こはとてもでかい / あくまのゴート

あくまのゴートのびっくりするタイトルのこの作品。概要欄には「この曲は世界のどこかにいるかもわからない”自らのち〇このでかさを誇示する誰か”を揶揄するもの」「「極めて現実的な出来事」を茶化したりくさしたりするものでは断じてございません」と書かれています。それをまっすぐに受け止めつつもMVを観ると、音楽で思いを表現するというのはこういうことなのか、とわかるはずです。
受け取り方は個々それぞれ自由だと思いますので、是非見てください。悲しさやりきれなさと面白さを混ぜ込んだ、あくまのゴートの抜群のブルースセンスに溢れている作品です。

その刹那、焔につき。 / 焔魔るり【Music Video】

焔魔るりがアップした新作は、ゴシックな空気感あふれるMVが魅力的なオリジナル曲。耽美な世界観を表現した映像はかなり目を引くものがあり、幻想的なタイポグラフィの使い方も見事。ボーカルが描くダークな空気をぐっと高めています。

普段ポジティブなボーカルが多めな焔魔るりが挑む、負の方向への感情とその甘美さへの表現。力強さと儚さのバランスが絶妙で、高音が安定していることもあって非常に上品で情感豊かな仕上がりのボーカルになっています。

【オリジナル曲】凛-Rin-【MiTaMa】和風ROCK

MiTaMaの新曲は和のテイストをたっぷり注いだ、重低音響くメタルロックとEDMサウンドを融合させた新しいテイストの作品。篠笛とギター音から入り、鳴り響くバスドラと琴の音色が気持ちを高めていきます。
曲の力強い波に乗って、ボーカルは激しくもしっかり地に足をつけて、自身の歌唱力を信じて駆け抜けているのが印象的です。「思惑通りは 夢物語だとしても それでも伸ばすよ 遠くへこの手を 夢見た世界は リアルになるから」というポジティブな歌詞を、揺らぐこと無く歌うMiTaMaの声は、激しいギターのうねりを乗りこなしているかのようです。

【MV】Sword / LiaMitsurugi【2nd Original Song】

入りの超高音ボーカルで一気に心を掴んでくるミツルギリアの新作がアップされました。彼女の歌声は前を見つめつつ、高音パートの多いメロディを全力で駆け抜けています。

「幻想なんかじゃないそんなストーリー 紡げたなら行くよ 何度でも」暗雲立ち込めそうな未来を切り裂くような決意が印象的な歌詞を、まっすぐ貫く独特な繊細さのあるボーカルで表現。遥か先を目指して剣の先端を差し込むような、一点を目指す姿が浮かび上がる作品になっています。

ないものねだり – KANA-BOON/神崎空也・猫吹ケムリcover

神崎空也猫吹ケムリ、仲良しな掛け合いが楽しいカバーMVがアップされました。軽い弟とそれを振り回す元気な姉のやりとりは吹き出し形式の寸劇で演じられており、ふたりがわちゃわちゃと町を行き来する様子が目に浮かぶかのよう。見ていて最後までほっこりする内容です。

遊び要素多めですが、ボーカルの力はふたりとも非常に高く、ハモリパートのクオリティの高さは目をみはるものがあります。片方が録って、もう片方が聞きながら録って、その上でさらに録ってとかなり手間をかけた作品のようで、それだけにふたりの歌声のバランス、掛け合いの軽快なテンポ、明るいノリを保った空気感のシンクロと、全てが高水準に仕上がっている作品です。

【オリジナルMV】偽物人間40号/¿?【歌ってみた】

狐侍従のVTuber狐田仁王鱗がアップした新作は、「人造人間」「ジャンキー人間」のワードのインパクトが強い、厭世的な「偽物人間40号」のカバーMV。ニセモノの諦念を描いた歌詞をVTuberが歌うと、二重にも三重にも意味合いが重なりそう。
低音強めなAメロ・Bメロと、オクターブ違いで上がるサビのギャップで感情の波が伝わります。またシニカルな語りのような空気感も活かされており、「偽物」の語が持つ意味を考えさせられてしまいます。

創造 / 獅白ぼたん(cover)

獅白ぼたんがアップしたのは、VTuberのLUCASによるオリジナル曲「創造」のカバー曲。原曲は、自らの創造への渇望を表現した作品で、VTuberとして活動する自身の存在意義を深堀りする、かなりバーチャルへの思想が強い曲です。これをVTuber獅白ぼたんが再解釈。同じようにバーチャルなクリエイターでもある彼女が言葉一つ一つを大切に歌っており、曲にシンパシーを感じているのがわかる作品になっています。

強いリスペクトを持ちつつも、同時に自身のバーチャルでのありかた、創造活動の仕方を堂々と歌で表現しているかのように見えます。是非原曲と比較しながら、それぞれの渇望を聴いてみてください。

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