Home » この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(10月15日~10月21日)


VTuber 2022.10.23

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(10月15日~10月21日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルアバターで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

【春日部つくしのちょこチャレ】入間市ジョンソンタウンでまったりデートを満喫!

埼玉バーチャル観光大使である春日部つくしが、ちょこたび埼玉公式チャンネルにアップしたのは、埼玉県入間市ジョンソンタウンのPR動画です。デートスタイルのリアルロケで、自身をリアル空間に溶け込ませる映像が得意な春日部つくしの技術が、最大限まで活かされた動画になっています。

ADのゆうなとジョンソンタウンを巡る春日部つくしの姿は、存在に違和感がありません。特に耳つぼのシーンの撮影方法はかなりテクニカル。リアルに見せる撮影方法の発想がユニークです。
ジョンソンタウンの魅力を5つのポイントにしぼって紹介しているため、ワンカットだけ観ても非常にわかりやすい動画になっています。電車の中や街頭ビジョンなどのような、様々な場所で流れてほしくなる映像です。

【豪快】3D化の裏側!3DVTuberになるためのVR機材・トラッキングソフトを大公開

おむらいす食堂がアップしたのは、3Dモデル制作の後に自分がVR機材をどう揃えていったかの説明動画です。モデルを持っていれば動画作成自体はほぼお金はかかりませんが、彼女の場合は特に「指」を自由に動かすことに重点を置いていたようです。
となると安くはあがらない。WEBカメラを使っての撮影の場合と、VR空間での撮影の場合の両方が解説されているので、指を動かす3DVTuberになってみたい人は、参考になるかもしれません。
ただ本人も言っているように、もっと安上がりにすることはできます。あくまでも妥協したくない場合、というのは頭に入れておいたほうがいいと思います。

3D化によって、以前もコラボしていたぽんぽこと、VRChat内の同じ次元で再会できました。心から楽しそうな彼女と、祝福するぽんぽこの姿は、個人でVTuberをやってきた努力が報われた喜びに満ちています。

4年後の自分に凸られる海老名あるく【#VTuber2018年組 #VTuber切り抜き】

VTuberをテーマにして人間の感情を描くフィクションチャンネルである(実在しない)切り抜きチャンネルの新作は、2018年のVTuberカンブリア紀を知る人は一度は観てほしい作品です。もちろんそうじゃない人も、配信型VTuber立ち並びいつでもVTuberを観られる今の楽しさと比較しながら、観てみてください。

2018年にデビューし、2022年現在も活動中の架空のVTuber「海老名あるく」を題材にした切り抜き動画風ショートムービー。声優は花笠イリヤ
まずVTuberが話題になりはじめた2018年VTuber界の解像度が非常に高く、それだけで突っ込みどころ満点。実際のVTuber名と事件をあげて、当時の熱気を表現できるのは、フィクションならではの面白さです。そこが生々しいからこそ、2022年の悲喜こもごもがよりくっきりと目立ちます。
(実在しない)切り抜きチャンネルは、VTuberを物語の基盤とした上で、現実のしんどさを交えつつ人々が前に進む様子を描いた作品が多いです。今回もラストに映像作品としての面白さが凝縮されているので、ぜひ通して最後までご覧ください。

憧れの西荻窪へぶらり途中下車する西園

西園のこの動画を観て「あっ!」となった人は、相当なVTuber好き。西荻窪に住んでいるとある少女VTuberが買い物に来ていたお店のモデルだと思われます。
西園のVlogはノイジーな映像をあえて使うことで、レトロ感がぐっと増しているのが特徴。バーチャルな西園がナチュラルに実写に溶け込んでいるため、女の子のお出かけを自然と楽しめます。

新しいもののはずなのに、西園ワールドの手にかかると一気に90年代の食べ物に見えるから不思議。おでかけを心から楽しんでいるのが伝わってくるので、ついつい何度も観たくなる映像になっています。

【 ソウルキャリバー6 】視聴者参加型キャラクリ大会!!!おまえらのキャラクリが見たい―――にぇ!!!!【ホロライブ/さくらみこ】

さくらみこは視聴者参加型企画に定評のあるVTuberのひとり。今回は格闘ゲーム「ソウルキャリバー6」のルームマッチです。キャラクタークリエイトができるこの作品、ファンによるこだわりのキャラメイク技術が観られる、展覧会的配信になっています。

ホロライブのメンバーを模したモデルのレベルがどれもこれも非常に高く、まるでホロライブ格闘ゲームが出たかのような趣になっています。さくらみこも、コメント欄も、視聴者の腕前に大盛りあがりでした。
さくらみこのファン・35Pとの参加型配信は、他にも「グランドセフトオート」などでも行われています。示し合わせたようにさくらみこととの距離感を守って、彼女とゲーム内でプロレスをしたり、紳士的に気を使って譲り合ったり、テクニックや創作技術を披露したりと、とても統制がとれているので観ていてとても楽しめます。35Pと深い信頼関係ができているのと、さくらみこの受け止め方さばき方のうまさゆえに成立している配信です。

【 #ぶいまじっく 】プロのマジック、生で観たくない?!【NARUO/音霊魂子/夜見れな/瀬島るい/ あにまーれ】

瀬島るい音霊魂子夜見れなの三人がプロのマジシャンNARUOを招き、生のマジックショーを観るという企画を行いました。もともとはマジック動画投稿企画に参加したNARUOのマジックが好評だったことに端を発して行われた企画です。3人のグッズなどもネタに交えながら、かなりの種類のマジックが披露されています。

素の3人のリアクションと、コメント欄のびっくりの連続がとても楽しい配信になっています。アーカイブでみても仕組みがわからないものだらけなので、ぜひコメントの流れのグルーヴ感も味わいつつ楽しんでみてください。

スマートばぶちゃんのしあわせソング (Music Video)

ジャパニーズテクノ・エレクトロニカの文法を用いながら、インパクト抜群のCGアニメーションで観る人の脳髄を刺激するのが姿が見えない系VTuberインヴィジブルたかし。今回の「スマートばぶちゃんのしあわせソング」も、観ると幸せの意味が不安になる、怪作に仕上がっています。

見る人によって解釈が大きくわかれる作品だと思いますが、「しあわせ」の言葉に情報化社会のねじれのようなものが含まれている瞬間がところどころにあるのはかなり気になるところです。
80年代ニューウェーブ的思想を感じさせる作品を、ゴスペル調べのボーカルや電子音楽で彩ります。動画のパワーに圧倒されますが、歌の技術もものすごく高いのもチェックしてほしいポイントです。

シン・タンタカタンタンタンタンメン / ぼっちぼろまる (Music Video)

メジャーデビューを果たしたぼっちぼろまるが「シン・タンタカタンタンタンタンメン」のアニメーションMVを公開しました。2017年11月1日にアップされ、多くのVTuberたちを、ライブミュージシャンたちを、映像作家を、「踊ってみた」ダンサーを、歌い手を、TikTokerを、それを見た子どもたちを、そしてぼっちぼろまる本人を奮い立たせてきたアンセム的な大切な一曲「タンタカタンタンタンタンメン」が、リメイクされて力強く息を吹き返しました。

ぼっちぼろまるはデビューの告知ツイートの中で「何度も僕を救ってくれた曲」「どうしても一発目はこの曲をだしたい」「あなたの力もどうか、貸してくれると嬉しいです」と語っています。
4年前の作品をリメイクしてデビュー曲として出すというのは最近では異例ですが、ぼっちぼろまるのこういう、今までの歩みと生きた感情を大事にする姿勢が多くのファンの心を動かしてきたように思います。
今回のMVを観れば、普遍的な彼のエモーショナル表現と、アニメーションで生まれ変わった新鮮さと、音楽としてたくさんの人の心に訴えかけてくる力を存分に味わえるはずです。アニメーションは「おとせサンダー」も制作しているまご山つく蔵監督、25名のスタッフで作られています。

MonsterZ MATE「One Room Sky」Lyric Video【CHUNITHM】 – YouTube

MonsterZ MATEの新作は音楽ゲーム「CHUNITHM」に収録される作品「One Room Sky」。みずみずしいメロディをたっぷり詰め込んだ爽やかさあふれる曲と歌詞は、エハラミオリによるもの。un:cのMIXがさらに疾走感を高め、まるでMonsterZ MATEのふたりが手を差し伸べて視聴者を連れて飛び出していってくれるかのような感覚を与えてくれます。
歌詞にある「黒」「白」という色を表す単語も印象的。ラップパートの「まだ描いた色淡い」にも呼応するのでしょうか。「ベランダの秘密基地 約束と宝物」というフレーズを優しく歌うアンジョーのボーカルは、視聴者にワクワクをたっぷり与えてくれます。
リズムがスピーディかつテクニカルなので、音楽ゲーム曲としてもかなり遊べるものになりそうです。

「Spotlight Remix」MUS1CA Official Video

MUS1CAの新曲の歌詞にある「いつか見たい光景に (たどり着けますように 己を磨くよりない)」「のらりくらりしてちゃ 見えない 向かせたい照明 (目指してる照明)」というパート、彼女が歌うと説得力があります。
というのもMUS1CAは、バーでの歌を聴いているかのようなハイクオリティな歌枠をほぼ毎日続け、さらにそれを元にした単発曲MVを多数アップしているからです。そのスタイルはあまりにもストイックで、まるで音楽修行といった様相。それでいてちゃんと、歌が好きで楽しくて仕方ないというのも声から伝わってきます。
もとになる「Spotlight」は2020年1月に発表された作品。こちらも十二分にうまいのですが、今作は少し力を抜いた余裕すらある基礎力の高さを感じさせ、その上で表現が一層豊かになっているのが伝わります。歌詞の持つ「己を磨く」という覚悟を続けてきたがゆえの自信がひしひしと感じられます。

MUS1CAボーカルに興味を持った方は、歌動画切り抜きの単発1曲カバーMVをおすすめします。FIRST TAKEボーカルとしてのクオリティが抜群に高い上にサムネイルもしっかり作られているので、好みの動画が見つけやすいと思います。

かたどられたばしょ – 長瀬有花 (Official Video)

世界の色々なものを吸収してゆるふわ哲学していく長瀬有花の決定版とも言える、チルアウトソング「かたどられたばしょ」のMVが公開されました。本人のコメントに書かれている通り、あらゆる音をサンプリングして曲の中の音に混ぜ込んでいくという特殊なスタイルを取っている作品です。それらの音の波の中に、長瀬有花本人の歌声がたゆたっているような構成になっており、夜更けの時間に聴くのにぴったりな、心地よい作品に仕上がっています。
映像も細かい部分が凝っています。レトロなコインランドリー、公衆電話、テレビデオ、古いMacの水槽、ラジカセ、レコードプレイヤー、携帯式カセットプレーヤー、電卓、帳簿。8~90年代っぽさがぎゅっと集まっているのは、曲のサンプリングの構造ともちょっと似ています。外の景色がしずかに明けていく様子も、長瀬有花の歌声と存在感にマッチしています。

「今日とまたバイバイしたくないの」のフルバージョンMVも公開されました。レトロポップの味わいと、ガーリーなMVの作りが魅力的。ひとり部屋の中で夜から明け方になる瞬間を全身で体感する、深夜ラジオのような心地よさがある長瀬有花ミュージックを知るのにもってこいな作品です。

市松寿ゞ謡 – ミッドノクターン (Music Video)

作り出す世界観に熱狂的なファンが多い市松寿ゞ謡の新作は、今までにもましてシュールでサイケデリックでグロテスク。市松寿ゞ謡制作のゲーム「夜詛YASO curse of soirée」の挿入歌のフルMVがついに公開されました。この動画一本見れば、市松寿ゞ謡という奇才の魅力がすぐにわかるはずです。

ハイクオリティな映像表現と、それを組み合わせることによって生まれる違和感を作品にするスタイルは、まるでパレードのよう。激しく踊る市松人形と金ピカマッチョの組み合わせは、このMV以外そうそう観られないと思います。燃える屋敷の映像は、すさまじく混沌としているのにとても美しい。よく通るきれいな歌声は、楽しそうでいてちょっと達観しており、聴くものの価値観を振り回します。このぶっ飛んでいそうでしっかりまとまっているバランス感覚が、市松寿ゞ謡映像作品のすごみです。

奏みみ『ナニサマ?』/Official Music Video

奏みみの新作は、痛快で爽快、直球な怒りでぶん殴る作品。各所のコメントでは、よくぞ言ってくれた!と共感の声もあがっていました。
「ナニサマ?」と聴いている相手は「評論家気取り」たち。上から目線で知ったか気取りの相手に、奏みみの大人びた声とエネルギッシュな歌唱力が銃をぶっぱなします。ライブではさらに彼女の歌声の力が解放され、大胆にパンチの効いたものになっています。

高い歌の表現力と、激しいダンスのキレの良さが、歌詞にあるような相手に対して有無を言わせぬものになっているのがこれまた気持ちがいい。音楽の実力で、インターネットノイズを取っ払って突き抜けていくVSingerの姿を、堂々と見せつけてくれました。

【歌ってみた】ドン・グリス(バブルアレンジ)/ひぐちこーき【VRhat】

ひぐちこーきがアップしたのは、メルヘン村のキャラクター「ドン・グリス」の歌を、バブル期の曲風にアレンジしたもの。ドン・グリスは寂れたビジュアルのインパクトと曲の懐かしさが一部でバズって、色々なアレンジやMADがネットに出現、公式もネタにするほどの存在でした。これを過ぎ去ったバブル時代を彷彿とさせるようなキラキラしたシンセサイザー音で再現。ざらついた映像と80年代的なボーカルで、味わいのある古めかしさを再現しています。
コミカルな作品とはいえ、ボーカルの実力は本物。非常に抜けが良く安定した歌声は、聴いていて心地が良いです。音をしっかり捉えながら、サビの高音パートでは余裕すらあるボーカル表現を入れています。しっかりとした力があるからこそできる、全力の遊びを感じられる映像です。なお撮影の舞台は実際のメルヘン村ではなく、VRChatに存在するパロディワールドです。

秘密基地 – 高田梢枝 / (Covered by インサイドちゃんMark2) 【歌ってみた】#高田梢枝 #エウレカセブン

インサイドちゃんMark2がアップしたのは「エウレカセブン」のED曲で今も人気のエモーショナル曲「秘密基地」のカバーMVです。ノスタルジックがたっぷり入っていつつも前を向くこの作品を、感傷的だけど感傷的すぎない、うまいさじ加減でインサイドちゃんMark2が表現。ブレスの使い方をも含んだボーカル表現の豊かさを感じられる作品に仕上げています。

明るい曲もかっこいい曲も歌いこなしている彼女。ボリュームのある感情の盛り込み方に特に長けているので、過去作品もチェックしてみてください。

【 歌ってみた 】KICK BACK – 米津玄師 / covered by ムゲイ 【 Vtuber 】

紫ヶ内ムゲイがアップしたのはスタートしたばかりのアニメ「チェンソーマン」のOP曲のカバーMV。米津玄師のガナリとドライブ感が魅力的なこの曲を、自身の声の魅力を最大限に活用して再現。はちゃめちゃな無邪気さと破滅感をパワフルに、かつ安定感を持って聴かせてくれます。

爽やかな曲からハードな曲まで歌いこなしている紫ヶ内ムゲイ。どの曲も自身の解釈と文脈を持っており、聴けばすぐに紫ヶ内ムゲイ作品であると伝わるだけの、オリジナリティのある歌が魅力のVSingerです。

過去のおすすめ記事はこちらから:
必見!今週のおすすめVTuber


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード