Home » この動画がすごい! 今週のおすすめVTuber動画(~4月05日)


VTuber 2025.04.08

この動画がすごい! 今週のおすすめVTuber動画(~4月05日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルクリエイターの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。特にユニークな作品や技術力や企画力の高い作品、時事性のある作品などをさらに深掘りし、今のVTuberの面白さ、頑張り、才能をキャッチしていきます!

さなのばくたん。今年も行ってきた!!見た聞いた買った食べた全てをご紹介しちゃいますSP!!

VTuber藤林檎は名取さなの熱心なファンとして知られています。今回は名取さなのイベント「さなのばくたん。」のレポートとしてVlogをアップしているのですが、この映像クオリティと情報量が尋常ではありません。CMが流れている街頭ビジョンを見に行くところまでしており、コラボ店舗を隅々まで見て回り、「さなのばくたん。」がライブだけではなく大きな規模で周囲を巻き込み盛り上がっていることを感じさせてくれます。

グッズやコラボカフェに関しては2日かけてじっくり見て回っているため、レポートの詳細さが尋常ではありません。特に「全部ください」というパワフルな注文をしているがゆえに、あれやこれやの感想を聞くだけでかなり満足できるものがあります。そして次は行って楽しんでみたいという希望も湧いてきます。
38分の動画に「さなのばくたん。」絡みの情報がぎゅうぎゅうに詰まっており(ライブのネタバレはありません)、名取さなのイベントのテーマパーク感がとてもよくわかる内容です。
何より写真と映像の量が凄まじく多く、それぞれに対しての感想がとても丁寧です。食レポがとてもうまく、食べてみたいと思わせるコメントの連続。いかに満足度が高いかも感じさせられます。視点が鋭く、様々な角度から「さなのばくたん。」イベントに切り込んでいるため、一つ一つの話が面白いです。語彙力、表現力、そして愛と熱意がこもっているこの動画、見ているだけで実際に行ったかのような気持ちになれます。Vlogが持つよさをよく理解して作っている、ハイクオリティで非常に楽しい内容です。

【実話】転生せずにVtuber事務所から権利を買い取ったVtuber【本人】 #Vtuber #vtuber事務所 #Vtuberオーデション

日ノ本マイの動画は、VTuberの引退や独立について、現実的な話を実体験で語っている貴重なものなの。界隈の事情に興味のある方はぜひチェックして欲しい内容です。メタ的な部分もありますが、そこは「依り代ちゃん」という代理が語ってくれているので、日ノ本マイの世界観自体を一切崩していないのには、こだわりが感じられます。

現在個人で活動している日ノ本マイは、事務所所属だったところからアバターや名前などVTuberとしての存在の権利を買った、というかなり珍しいパターン。事務所と個人活動の違いや、いわゆる転生が起きる原因などVTuber界隈で起きうることをポジティブに述べています。決してゴシップネタ的な話は無く、みんなが活動を頑張っているゆえの選択肢として語っているためトークなので好感が持てます。
権利を買い取るのは決して安くないのをぼんやりと示しつつも、そうであると納得した理由を語ってくれているのも、ファンがVTuber活動を理解する上で勘ぐること無く応援できるようになる大事な話題のひとつかもしれません。
時折コミカルな話題やブラックユーモアを交えつつも「経験者の実直な体験談をお届けすることで同業者さんやVTuberを理解したいファンの参考になれば嬉しいのだ」という発言をすることで、前向きな努力と喜びがあるVTuber社会を垣間見せてくれる、明るい内容です。まだまだ企業から権利を買い取る独立スタイルは多くありませんが、今後のVTuberの活動の仕方として、選択肢が増える可能性を感じさせてくれる動画でした。

【コミケ未経験者必見】個人VTuberのコミケの1日に密着!【めあのC105】

冬コミに神楽めあが降臨! 本人のブースで神楽めあがファンと会話する様子を撮った動画がアップされました。ノートパソコンに映し出された神楽めあは、ファンの語りかけに対してシームレスに言葉を返しています。この実在感はVTuberならではのものなので、ぜひ動画を見てみてください。

日本中から集まってきた神楽めあファンが思い思いに彼女に語りかける中で、いくつかインタビューもしています。それらの返答を聞いて喜んだり、ゲラゲラといつも通り笑ったり、感謝をしたりする神楽めあは、ものすごく身近な存在のように映って見えます。
同時に普段の配信以上にサービス精神旺盛な神楽めあの姿も見られます。触れ合えないと思っていたVTuberに、こうやって面と向かって出会って会話できたという大きな経験は、ちょっと異色で新しい、そしてかけがえのないもののはずです。
イベント会場でコミュニケーションを取るVTuberはちょっとずつ増えています。売り子としてVTuberが立てる、というのはVTuber自身としても様子を見ることができて楽しいですし、ファン側は直接会うことが出来るものすごくありがたいことです。ぜひ今後もこのスタイルのVTuberが増えることを期待したくなります。

しぐれういは本当に猫背なのか?検証してみた

しぐれうい猫背写真が世界を駆け巡り、ミーム化しています。しぐれういミームは今回だけでなく度々、本人の意図していないところで発生しているので謎が多いのですが、とりあえず本当に猫背なのかを検証しています。

リア友の意見や整体師の意見などもとりあげ、自身の身体を本格検証しています。そういう切り返しをガチですること自体がエンタメとしてユニーク。感想として「なんか可愛いって言われて悪い気がしない」「猫背フィギュア作ったっていい」とポジティブ。こういうところが彼女がミーム化されやすく、愛される所以かもしれません。
同時に彼女はXのポストで「わたしは自分で拾ったネタなので自分で笑えてるからいいんですが、容姿いじりは色々と(病的なもの含めて)センシティブなので他の人にはめっちゃ気をつけるように…☝️」という働きかけをしています。これができるしぐれういのバランス感覚と配慮は実に見事で、人に迷惑をかけずファン側も全力でボールを彼女に投げることができますし、しぐれうい側から投げられたボールをネタとして楽しむことができます。
しぐれういミームといえば「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」が有名ですが、他にもたとえば実施中のフリューくじのラストゲットがゴミ箱(しぐれういはファンネームを決めていないが、たまたま彼女がいった”ゴミ”を一部ファンが自称しはじめた)だったり、そのくじの公式が「ういビーム」だったり(ファンをはじめコラボ公式なども文章に縦読みで「ういビーム」と以下に潜ませるかが、しぐれういに対する挑戦状的な定番ネタになっている)、今回の猫背も含めていい意味でバランスの取れたミームをどんどん生み出してくれそうです。

【 #婚活 】婚活パーティーの成果を報告します!!!集合集合~~~!!!【 #初見歓迎 】

VTuberの経験談で、シビアなリアルを知ろう!限界アナウンサー あすか が行った配信は、実際に彼女が挑戦した婚活パーティの体験談です。禰好亭めておをご意見番として招き、赤裸々に女子の視点を語っています。

スライドの使い方と話の進め方がうまいので、見ているとあたかもその婚活パーティの場にいるかのような体験ができます。と同時に「これはうまくいかないね…」という苦い感覚も同時に味わえます。うまくいったところもあるので、そこも含めて人生経験談として味わってみてください。
こういう場は性格の合う合わないもありますが、結婚を実際にしたいのか、そこにこだわっていないのか、というのが大きな岐路でもあるのがわかります。今回は特に女性陣側の考え方がわかりやすいので、そちらの視点から見ると男性婚活参加者がどう見える、参加したらどうすればいいのかのヒントを知ることが出来る内容です。男女共に、婚活パーティ参加を考えている人はじっくり見て我が身を見直せるような内容になっています。

ルナティックウォーズ / 月ノ美兎【MV】

ついに邂逅してしまった! 月ノ美兎の楽曲のMVを、カオスな映像で著名なAC部が手掛け、大変なことになってしまいました。曲の内容は月ノ美兎と謎ノ美兎が闘うキャラソン的な内容。謎ノ美兎とAC部のテイストはぴったりです。


AC部のMV自体は他の人に真似ができようもない安心安定のクオリティ。このカオスが疾走感をうまく作っており、曲のスピーディーさ、バトル要素、ナンセンスと熱血との混じった歌詞に非常にぴったり。メインキャラみたいに出てくる「ペッタン」がなんなのかわからないのも放置したまま、まあめでたしめでたしで楽しめる作品に仕上がっています。月ノ美兎自身このAC部とのコラボは憧れだったようで、完成してからも現実味がないというほど喜んでいる様子をXにポストしています。
歌詞は基本謎ノ美兎とのバトルメインなのでおもしろが勝っているのですが、「私の体はみなさんとの記憶 デジタルタトゥーのポリゴンだ」のような、VTuberとはなんなのかの思想を交えた部分もいくつか交えられています。これをノリノリの月ノ美兎が絶唱。叫び声あり怒鳴り声あり困惑ありのジェットコースター歌唱になっています。特に途中の、みんなの力で復活するパートはぜひライブでやっていただきたい。大盛ること間違いなしの楽しいパートです。
ちなみにAC部は月ノ美兎というVTuberの存在を一定の解釈でとらえ、ある方法で表現しています。月ノ美兎側が横を向いたときにその解釈の一端を垣間見ることができるので、ぜひチェックしてみてください。

月ノ美兎のもう一つの新曲として、カルト的な人気を誇る市松人形VTuberの市松寿ゞ謡が作詞・作曲・編曲・MVを手掛けた「百cd融怪点」もアップされています。「【#降りられない百物語】100個怖い話するまで終わらない2025【月ノ美兎/にじさんじ】」にあわせてアップされたこちらの作品は、メロディも映像もまぎれもなく市松寿ゞ謡テイストが存分に盛り込まれており、それを月ノ美兎の時折見せる妖艶さミステリアスさを感じる歌声と入り混じって見事な融合を聞かせてくれます。

【original anime MV】薄明光線/不知火フレア(official)

凛としていて、それでいて儚くて、エモの表現が非常にうまい不知火フレア。新作MVはなんとフルアニメーション。ストーリー性の強い映像にあわせて、少女の戸惑いと前進を内包したようなポジティブな歌声を聞かせてくれました。儚さがあるものの、メロディと演奏は疾走感抜群で、アニメのOPでかかっていてもおかしくないクオリティです。

映像は見る人によって捉え方が変わりそうな、かなり凝ったものになっています。序盤から出てくる廃墟、途中からその廃墟が不知火フレアの住んでいた豪邸であることが表現されます。使用人やクラスメイトなど数多くの人が出ていていたにもかかわらず、後半ではそれら全員がいなくなり、最後にはまた不知火フレアは廃墟にいます。
どういう変化なのかははっきり描かれていませんが、「わたしは誰に逢いたいのでしょう」「思い出せなくたってあなたに会いに行く」「わたしは誰 誰でもいいよ あなたの傍で 泣けるのならば」とある歌詞に沿って想像するならば、なんらかの時間の経過が含まれているようです。ハーフエルフの宿命なのか、あるいは……?
途中IRySがゲスト出演しており、他の人間と違ってそのままの姿で再登場しているのも意味深です。
歌詞の意味が持つ「あなた」「わたし」が誰なのかを考えながら不知火フレアの美しい響きの歌声を聞き、アニメーションの喪失感と前向きさとエモを何度も噛み締めたい、ハイクオリティなストーリー型MVです。

きらめく絆創膏 / 名取さな (official)

バーチャルとは、なりたい自分になること。名取さなの今までと現在の、普段見せない物語がぎっしりと詰まった、情感たっぷりのMV「きらめく絆創膏」がアップされました。普段見ているナース名取さなは、ベッドで寝ている患者名取さなの憧れていた姿で、MVや動画でその片鱗は明かされていました。以前のイベントでは患者名取さなとナース名取さなの邂逅が描かれていましたが、今回はそれを更に深く掘り下げたような内容の楽曲になっています。

名取さなといえば明るくハッピーな楽曲揃いですが、今回は自身の存在を丁寧に、優しく、透き通るような声で歌っています。普段とのギャップがあるからこそ、聞いていてよりそこで歌われている内容にドキッとさせられます。
アニメーションと実写が融合したかのような、カットの使い方が特異なMVは美的センス抜群。こだわりぬかれているがゆえに、ナース名取さなの実在感が尋常じゃなく高いものになっています。一方で患者名取さなのアンニュイさ、憧れをつづる日々の切なさも織り込まれています。「それじゃ僕の価値は何?見たくないのに」という普段のナース名取さなから出てこない発言は聞いていて胸がぎゅっとなります。
歌詞にある「裏と表じゃないの 傷口と絆創膏」「僕にとっての僕にだけの ほんとの救いを掴んだから」「都合のいい夢で笑っていてね」などの印象的な言葉の数々は、患者名取さなの、ナース名取さなへの祈りのような発言でしょう。
今回またふたりの関係性が明かされ、掘り下げられたことになります。これからはまた明るく楽しいナース名取さなを配信で見て一緒に笑える日々が来ますが、このMVを見て、直接見ることのできない患者名取さなのことをちょっとだけ思い出すと、配信の笑いひとつひとつが、少し味わい深い大切な思い出になるかもしれません。

過去のおすすめ記事はこちらから:
必見!今週のおすすめVTuber


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード