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VTuber 2024.10.28

この動画がすごい! 今週のおすすめVTuber動画(~10月25日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)や、バーチャルクリエイターの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。特にユニークな作品や技術力や企画力の高い作品、時事性のある作品などをさらに深掘りし、今のVTuberの面白さ、頑張り、才能をキャッチしていきます!

【VRChatアバター紹介】#Solaria3D #VRChat

VRChat映像制作者として有名なシンセキくんがアップしたのは、かわいらしさと民族感を兼ね備えたアバターソラリアの紹介ファンムービーです。独特な雰囲気のあるデザインなので、VRChatの多様な風景と合わせることで絵になる、かわいくて味わい深いアバターです。その魅力を最大限に活かすべく、シンセキくんの映像制作能力がフル活用されたショートムービーになっています。

数々の細かな撮影技法と演出が施されたシンセキくんの動画ですが、その技術の仕組みの一端を知ることのできるVRCLens操作の解説動画もアップされています。もちろんこれだけでアップされている動画のクオリティに迫るのは難しいのですが、初心者でもかっこよく映像が取れるヒントとして、こちらも是非チェックしてみてください。自分やフレンドの様子をシンセキくん方式で撮って映像編集するだけで、思い出の美しさは何倍にも膨れ上がるはずです。

𝟯𝘿 𝙪𝙥𝙙𝙖𝙩𝙚 𝙡𝙞𝙫𝙚

月白累の3Dお披露目はVTuberのお披露目配信の中でもかなり異質なものでした。序盤は今までの2Dモデルで登場するのですが、左側にある解析ゲージの%数値があがるごとに実体化していく、というもの。じわじわ形になっていく彼女の姿、そして100%になる瞬間の演出、背筋がぞわりとする興奮を与えてくれます。
これは彼女の生い立ちに直接起因するものです。公式サイトには「息も凍るような厳しい寒さの夜、“デジタルツールを通さなければ他者から認識されない”「失われた子供たち(Lost children)」と呼ばれる奇妙な病を患う少女が保護された」「病克服の鍵は、彼女の歌声の中にある。」とあります。彼女は歌うことで生き、認識されていきます。今回彼女が歌うことで、3Dの姿が視聴者に認識されていく過程は、彼女の持つ物語の大きな転機です。

ハイトーンの美しい、そして苦しくなるほどに儚い歌声はインパクトが有り、聴いていて意識を持っていかれる魅力があります。佇まいすべてが世界観につながっていく月白累の活動スタイルは、この手の表現が好きな人にはクリティカルに刺さるはず。
もう既にたくさんのカバーMVや歌配信がありますので、アーカイブをチェックして歌声を聴いてみてください。普段の配信の声の空気感をじっくり感じ取ってください。3Dになったことで、彼女の表現は何倍にも広がっていくと同時に、彼女の物語もどんどん進展していきそうです。

弾幕をすればするほど盛り上がるを通り越してうるさい歌枠【#宙月ティラ #Vsinger #karaoke】

宙月ティラのこの歌枠ほど、やかましい歌枠は珍しいかもしれません。歌はちゃんとうまいです。ただコメント欄に色々な文字を打ち込むと、それに対応した合いの手?が入り続けるので、コメント弾幕ができるほどに歌なのか合いの手なのか、極めてカオスな音の空間が誕生しています。「どっこいしょどっこいしょ」「そりゃそうじゃ」「うぉいうぉい」「消してえええ」「みんなの食卓でありたいー」とコールが途切れることなし。じっくり聞くのには全く適していませんが、視聴者参加型配信としてはこの上なく楽しいものになっています。
楽しさに引かれて、途中でまさかの星街すいせいが、コメントの視聴者に混ざって一緒に「👊ウォイ‼👊ウォイ‼👊ウォイ‼」とコール。突然のことに宙月ティラが大混乱する、という一幕も(星街すいせいが主催のひとりだった「第二回VTuber歌唱王」の「発掘!NEXT歌唱王」枠で宙月ティラはピックアップされていました)。そのくらい思わず参加したくなる魅力あふれる、ユニークな仕掛け満載の歌枠でした。

宙月ティラは超パワー系ロックシンガー。最近アップされた「黙ってロックをやれって言ってんの!」のカバーMVでは、実際にガールズバンドを結成し、ボーカルを担当しています。彼女のパワフルで叱咤激励してくれるような歌声の魅力がたっぷり詰まったMVです。特にガナリボイスの使い方が非常にうまく、歌うのが大好きで爆走して止まらないんだというような迫力を感じる、楽しさ満点の一作です。パンチ強めの作品ですが、演奏のうまさと相まって聴きやすさも抜群によいのも歌唱力の高さを感じさせます。そのあとに改めて「うるさい歌枠」を聞くと、歌唱力が無駄遣いされているのがよくわかってより一層楽しめます。

【超初心者向】VRChat や 3D配信 をしたい人必見✨️必要な機材やぶっちゃけどんな事ができるのか教えます!【オフコラボ】#編屋さつき

編屋さつきの配信は「3DでVTuberとして配信するってハードル高いのでは?」と思っている方に向けて、非常にわかりやすい、かつハードルをぐんと下げてくれる内容です。ごままんじゅうを招いて、どのくらい簡単なのかを自身の経験から語っています。

簡単さを示すために、VTuberとしての3D配信(右下)をしながら同時にリアルタイムで3D空間内での自由な動きを見せる(中央画面)という荒業も見せています。特にWEBカメラのみで3Dライブ会場を動いている様子をモーションキャプチャーする場面の実演では、今にもすぐライブができそうなスムーズさに驚かされます。実際にやってみせてくれているので、説得力は抜群。難しいというイメージを払拭してくれます。
「ごまの知っているVRのこういう世界って、スタジオさんとかに行って一日何百万とかで借りて入る世界だったんですけど」「みんなが美少女になっちゃうのか、最高だな」というごままんじゅうの感想は、2018年くらいからVTuberを追っていてVRの文化革新を見てきた人ならば、感慨深いものがあると思います。
今回のテクニックはVTuberに特にプラスになる話題が多いですが、VRChatをはじめたいという人にもとてもわかりやすく、改変の楽しさ、ワールドの面白さ、イベントの魅力なども紹介。自身のclusterでの番組も紹介しており、VRSNSの全方面に興味を持たせてくれる配信です。

ヰ世界情緒 #52「アンビバレント」【オリジナルMV】

ヰ世界情緒のダークシンガーっぷりが新たなスタイルで炸裂したMVが公開されました。トリッキーな曲を作ったのは笹川真生。楽曲提供としては普段から理芽とタッグを組んで不可思議な世界を生み出し続けているアーティストです。理芽の表現する笹川真生曲の魅力とまた別の、ヰ世界情緒が解釈した新しい表現が繰り広げられているMVです。

これは「parallel universe」シリーズの一曲目としてリリースされたものだそうです。
今回は歌詞も動画も精神面でドロっとしたダークなもので作り込まれています。それをヰ世界情緒は客観的視点と主観的視点の両方に入り込んで、歌い上げています。ときにかわいさを無機的に表現し、ときには激しく感情的に歌う、一曲の中での情動の上下振り幅は、聴いていてこちらの心を掻きむしってきます。
ポップに見えてグロテスクなピクトグラム、不安さが煽られる歌詞と後半の聞かせ方など、ヰ世界情緒曲の尖った部分を増幅させる演出が盛りだくさん。ヰ世界情緒のボーカルと、笹川真生の楽曲とぬヴェントスの映像が化学反応を起こした、大胆な一作です。

【オリジナル曲】かまってHear Your Call【VTuber/original song】

剣城まひるによるオリジナル新曲は、ファンと自身の関係を歌うスーパーハッピーチューン。彼女を知らない人が聴いても惹きつけられることは間違いないくらいにキュートな曲ですが、隅々まで彼女の魅力全乗せで作られているため、今までファンだった人にはドキドキと感慨深さの両方が押し寄せてくるかもしれません。

視聴者と剣城まひるの普段のやりとりの距離感が、作中に織り込まれているのが特徴的です。歌われているのはほぼすべて、彼女から視聴者への、ねじれたラブコール。彼女のちょっとしたわがままとファンへの愛情が、キュートな歌声にダイレクトに乗せて表現されています。普段は言わないけれども歌だからこそ伝えられる思いが、しっかり伝わってきます。

彼女の魅力は先程のオリジナル曲と、この自己紹介動画を見るとかなりわかりやすいと思います。「クズ系女子を目指してる怪我しがちな自称:23歳童貞無職清楚系VTuber」というインパクトのある肩書も、この2本の動画で納得できるくらいうまく表現されています。気になったら是非、独特なテンポの配信もチェックしてみてください。

【Animation MV】flower rhapsody / さくらみこ (official)

大盛況だったソロライブを終えたさくらみこ。彼女の新しいMVはフルアニメーションで、今までのさくらみこの活動を振り返りながら、今いるアイドルとしてのステージまでを描いた、思い出でいっぱいの作品です。
彼女のこれまでの活動は、有名なできごとが度々ありました。マイクラマグマ事件、ARKケツフック事件、つのまきジャンケン勝てなさすぎ事件など。笑いの神に愛された彼女の姿は、改めてアニメで表現されると面白いながらも、懐かしさで胸がぎゅっとなるものがあります。
星街すいせいとのユニットmiCometのビジネスフレンドの魅力や、不知火建設の絆など、ホロライブ内での関係性も大切な歩みとして描かれます。

今となっては楽しさをばらまき続けている彼女ですが、最初の頃は非常に苦労していました。個人勢としてデビューし、ホロライブに入ってからもなかなか伸びず、コツコツと活動を続けていたことがあります。そのときの初期衣装の、かつてのさくらみこが、MVではもう一人の自分として描かれています。どちらもさくらみこであり、同時に向き合うべき存在、という表現は以前から彼女を追っている人にはたまらないものがあるはずです。
キュートでハイトーンな、独特な声の持ち主であるさくらみこは、その良さを最大限に活かすような伸びやかさで、自らのすべてを表すようなエモーショナルな楽曲を見事に歌いました。クライマックスに向けてどんどん高まると同時に、歌声の芯の部分はブレずに保ち続けるスタイルは、自身の歩みを表現しているかのようです。「でも私、私でよかったよ」の部分の歌い方は必聴です。
ステージに映る影が現在と過去両方だったりと細かい演出もキラリと光ります。アニメネタのパロディカットがあったりするお遊びも含めつつ、全編に渡って見どころ満載。是非フルでご覧ください。

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