ソーシャルVR「VRChat」に、最新アップデート(2023.1.1)が導入されました。フルトラッキング(※ユーザーの全身の動きをアバターと同期させること)の新たな調節機能が登場。また、Meta Quest版で使えるハンドトラッキングの改善などが行われています。
フルトラッキングがより簡単に
そもそも、VRChatで全身トラッキングを行う場合は、身体の各部に専用のトラッカー(VIVEトラッカー、HaritoraX、mocopiなど)を装着した上で、メニューから“フルトラッキングモード”を起動することになっています。その過程で、自分の身体とアバターのボディを合わせる必要がありますが、従来は、現実の自分の身体をアバターの位置に合わせながら(腕や足をアバターのポーズに合わせる)調整する必要がありました。
しかし、今回発表されたフルトラッキングの新キャリブレーション機能は、トラッキングするポイントを「手で移動させて調整可能にする」というもの。これにより腕や脚などのトラッキングがズレている状態の際に、自らがアバターと同じポーズをとらなくても、調整が簡単にできるようになります。
Quest版でジェスチャーをロックできる機能が登場
Meta Quest版で使用できるハンドトラッキング(※コントローラー無しでの両手操作)機能に、「ジェスチャーロック」が追加されました。手話での会話を行う際の“誤動作”を減らすことを目的としたシステムで、左手の親指と小指を合わせ続けると、クイックメニューを除く、すべてのジェスチャーを無効化できます。
また親指と小指をタップすることで、メニューなどを閉じることも可能になりました。「Accessibility」からは、ジャンプ(ジェスチャー)を無効化できるほか、こぶしを作るとオブジェクトを掴めるといった設定が可能になっています。
カメラで撮影した写真をレイヤー分割できるように
カメラには、新しく“マルチレイヤー”が導入されました。同モードで撮影すると、各マスクごと(UI、背景など)の画像をそれぞれ得ることができます。分割された画像(レイヤー)は、画像加工ソフト上で再結合もできるとのこと。
音量スライダー改善
また、音量スライダーの仕様も変更され、より直感的に設定可能に。マスター音量を0%にした場合、完全にゲーム音が消えるようになったほか、スライダーでの音量調整も、より感覚的に行えるようになりました。調整後のサウンド音量は(以前と比較して)全体的に大きくなっているそうです。
なお、変更に伴い、全プレイヤーの音量設定はデフォルト状態に再設定されました。起動時の(PCやヘッドセット側の)音量には注意が必要です。
不具合修正の詳細など、2023.1.1アップデートのパッチノート全文はこちら
https://docs.vrchat.com/docs/latest-release