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VTuber 2018.11.24

手軽に3Dアバターを作れる「Vカツ」スマホ版の使い方を徹底解説!

株式会社シスが提供しているVTuber(バーチャルユーチューバー)の応援サービスVカツ。かねてからPC版でも手軽に3Dアバターが作成できると話題でしたが、ついにiOS版の先行配信が10月からスタートしました。今回はこのスマホ版の「Vカツ」アプリを詳しくレビューしていきます。

3Dアバターが手軽に作れる
スマートフォン版Vカツの使い方
ARモードを搭載、部屋や屋外にアバターを呼び出せる
フェイストラッキングにも対応
カスタムキャストとVカツは何が違う?

3Dアバターが手軽に作れる

「Vカツ」は女性キャラはもちろん、男性、メカ、ちびキャラに至るまで、様々なな3Dアバターを作れるアプリです。「Vカツ」以外にも「カスタムオーダーメイド3D2」「カスタムキャスト」「エモモ」など、配信に利用できるアバター作成ソフト・アプリはありますが、「Vカツ」の魅力はなんといっても細部まで3Dアバターを調整できること。誰でもクオリティの高い、オリジナルのキャラメイキングが可能です。

ベースをちょっと調整するだけでかわいらしい3Dアバターを生み出せるほか、もちろんこだわろうと思えば、好きなアニメキャラそっくりのモデル、もしくはメカ風のアバターなど自分の頭の中に描くものをそのまま再現することも可能。3Dアバターをまずは作ってみたい人から、自分だけの本格的なモデルを作りたいこだわり派の人、どちらも満足のいくアプリです。

(PC版Vカツ解説記事)

また、スマホだからこその便利な機能が搭載されているのが「Vカツ」PC版との大きな違いです。スマホ一つで手軽に配信できるサービス「ミラティブ」との連携により、自分で作った3Dアバターで配信ができます。さらに、2018年10月26日現在でPC版にはなかったAR機能にも対応済み。AR機能ではスマホのカメラを利用することで、作ったモデルが普段過ごしている部屋や外でそこに存在しているような雰囲気を楽しめるのが魅力です。

今後アップデートでスマートフォン版のVカツから、VR向け3Dアバターの標準フォーマット「VRM」へのエクスポートも可能となる予定。PCとの連携でキャラクターのセーブデータ共有も準備中であり、日々進化を遂げています。

スマートフォン版Vカツの使い方

ここからは、スマートフォン版「Vカツ」のアプリの基本的な使い方をご紹介します。

1.スマートフォン版Vカツの導入

「Vカツ」は2018年10月26日現在iOS版のみに対応しています。アプリはApp Storeからインストールしましょう。

2. アプリを起動、性別を選んでキャラメイク

画面下の「CUSTOM」アイコンから女キャラ、男キャラどちらかを選んでキャラメイクをしていきます。

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アイコン一番左から、「女キャラの作成」「男キャラの作成」「ツイッター」「ミラティブ配信」「設定」「アプリの終了」となっています。今回は一番左のアイコンをタップして女キャラを作成していきます。

3.キャラメイクを

キャラメイクを選んでから最初の画面がこちら。3Dアバターは画面下部のアイコンを使って作成していきます。

下の画像のようにベースのキャラクターをカスタマイズしていきます。

アイコンは左から、

1番目…顔全体。耳、顎、頬、眉、目元、目、鼻、口やホクロ、化粧
2番目…ボディ(全身)のカスタマイズ。バスト、上半身、下半身、腕と脚、爪、日焼け、顔などのペイント
3番目…髪型のカスタマイズ。髪型は男女共通。
4番目…服装のカスタマイズ。
5番目…アクセサリー
6番目…名前やニックネーム、血液型や誕生日の設定
7番目…キャラクターや衣装の保存

となっています。

ベースの顔の種類は女キャラ、男キャラの2種類。最初に耳や顎といった顔の各パーツのサイズや大きさ、一の詳細を調整します。

ご覧のとおり耳のサイズのほか、エルフ耳のように形状を大きく変えることも可能です。

顎の部分もシャープなデザインからふっくらした顔つきまで細かく微調整できます。

先に顔のパーツと髪型を決めておくと体型や服装が定まりやすくなるので、どのようなキャラクターにしたいのか(クール系、かわいい系など)をイメージしながら1つずつ調整していきましょう。Vカツはとにかく顔の各パーツの種類が多いうえ、高さや大きさの位置も自在。バーを左右に動かすだけで調整ができるので指1本で理想の3Dアバターを作り込むことができます。

ちなみに作ったモデルは右上のアイコンの「移動」で上下の移動と、「回転」によって360度好きな方向から眺めながらチェックできる仕様。

正面からはもちろん、横から見たときの鼻の高さ、顎の位置なども確認しながら3Dアバターをデザインしていきましょう。

瞳はキャラクターの印象を決める特に重要な要素。スマートフォン版Vカツでは、2018年10月26日現在で84種類もの瞳の種類が用意されています。

ほかにもハイライトも上と下で組み合わせが自由にできるので、きっと自分好みのキャラクターの目元を作ることがでしょう。

画像のように瞳を変えるだけでアバターが別人のような雰囲気に。もちろん瞳のカラーも調整できますが、なんとVカツは片目ずつカラーや種類の設定まで可能。つまり、両目それぞれで色が違うオッドアイのアバターも作り出せます。

ほかにもホクロやタトゥーなど個性的なアバターを作るのに役立つアクセサリーが豊富。化粧ではアイラインやアイシャドウなどの化粧パーツも完備されていて、ナチュラルメイクからはっきりしたアイメイクまでも調整できます。

4.髪型と髪色を決める

顔が完成したら、次に髪型と髪色を決めていきましょう。

髪型は後ろ髪、前髪、そして横髪の3つの箇所を調整できます。追加で部分的に髪を長くできるエクステもあり、豊富な髪型を組み合わせてユニークなデザインに仕上げることもできます。

ストレートにツインテール、ショートヘアや編み込みまで豊富な髪型がそろっています。

つけ毛とエクステ(横髪)も完備されています。

5.体型の調整

次に体型を調整していきましょう。ちなみに下着も種類まで選べるのはVカツのすごいところ。普段は見えないところまでこだわりが光っています。今回は服を着せた画像を掲載していますが、体型調整時は下着姿がデフォルト表示なので詳細をよく見ながらの調整がとてもしやすかったです。

体型は身長などの全体的なサイズ調整からスタートします。

左は身長を最小にした状態、右が最大です。身長を変えるだけで顔と体のバランスが変わって同じモデルでもずいぶん印象が違います。そして体型も以下のようにはっきりと差を出せるところからも、Vカツの自由度の高さが伺えます。

全スライダーを最小にしたスリムな状態が左、最大にしたぽっちゃり体型が右。

バストは大きさはもちろん、左右の位置や角度など詳細をていねいに調整可能です。また体型そのものもスリムからぽっちゃり目まで胴体や腕、足にいたるまで設定ができるので、ユニークなキャラクターデザインも思いのまま。

.7.服を決める

次は服装を決めていきます。衣装のほかに、色や柄も自由に決められるのが嬉しいところ。服装の組み合わせを考えるだけでもとてもワクワクします。現時点ではそこまで衣装の種類は多くないものの、カラーや柄が変更できるので、シンプルなインナーでもご覧のとおり模様を入れて自分だけのコーディネートを楽しめます。

最後にアクセサリーをつけるなどして3Dアバターが完成。体型や顔のパーツなどを全体的に調整したい場合は、「変形まとめ」機能が便利です。全身のサイズ調整ができる部分がすべてまとめられているのでここから確認をしながら全身をチェックできるため非常に便利でした。

画像のとおり、パーツごとにアイコンをタップしなおさなくてもバーを動かすだけで全身を微調整可能です。

8.名前を付けて保存

最後にキャラクターに名前をつけて保存をしましょう。

保存はアイコン下部の右から2番目のメモ帳マークのところから。キャラ保存のほかに好きな服装も記録しておけるので、着せ替えをする際も便利です。作成したキャラクターは、3Dアバターとしてミラティブを通じての配信も可能です。

ARモードを搭載、部屋や屋外にアバターを呼び出せる

ほかにもスマホアプリ版のVカツはARモードを搭載しているのも特徴です。

画像のようにまるで現実にアバターが存在しているような臨場感を味わえます。この機能を使えば、お気に入りの3Dアバターとの2ショット写真などいろいろな楽しみ方ができますね。ポーズ変更やライトの当て方などの調整もできるので、アイデア次第でおもしろい写真や動画を作成できそうです。

フェイストラッキングにも対応

またVカツはiPhone XやiPhone XSなどの「フェイストラッキング」機能にも対応しています。自身の表情に合わせてアバターも表情豊かに動くようになり、豊かな表現が手軽に可能となります。

フェイストラッキングはメニュー画面下のアイコンから「PLAY」をタップ。

カメラへのアクセスを求められるので、これを許可しましょう。その後は自分の動きや表情と連動して、作ったアバターを自由に動かすことができます。

非常になめらかに目や口が動きます。ちなみにスマホを遠ざければ足元まで画面に映りますが、現時点で稼働するのは首から上のみ。腕は動きませんが動きが細かくハイクオリティな3Dモデルをほぼ自分の思うままに動かせる感覚を味わえます。また、フェイストラッキングモードからそのままミラティブでの配信へ移行することも可能です。

フェイストラッキングモードの右上のアイコンからミラティブを選べば、画像右のように配信設定画面へ移行します。

カスタムキャストとVカツは何が違う?

Vカツのように3Dアバターをスマホで作成できるアプリと言えば、もう一つ「カスタムキャスト」の名前がよく知られています。カスタムキャストは「カスタムオーダーメイド3D2」のアプリ版で、こちらもスマホ1つでかわいらしい3Dアバターを作成可能です。

作った3DアバターでVTuberデビューをしている人もおり、Vカツと並んで注目度が高まっています。では、カスタムキャストとVカツの2つはどのような違いがあるのでしょうか?

機能面、使用感についての比較をご紹介します。

Vカツは男性キャラも作成できる

Vカツは男性キャラクターも作成できるのが大きな特徴。男性用の顔と体のベースができていて、女性アバターと同じように自分好みに調整が可能です。ただし、髪型は両性別共有になっており作り込める度合いは女性アバターほどではない印象もあります。

一方、カスタムキャストは女性のボディのみなので、男性を作ろうと思ったら自分なりにパーツを調整して男性風のアバターを作る形になります。そのため、はじめから男性キャラクターを作りたいのであれば、Vカツを使うのが適切でしょう。

衣装の模様の設定ができるのはVカツだけ

Vカツとカスタムキャストの衣装の数自体はそこまで違いがありませんが、色合いや模様までを自分で設定できるのはVカツだけ。

このようにカスタムキャストも指定された色合いで衣装を変更することは可能ですが、自由度においてはVカツの方が上です。衣装を選ぶだけでなく色合いも模様も細かく変更できるのは現時点でVカツだけ。また、アバターの作成ができるように男性用の衣装があるのもVカツの特徴です。カスタムキャストはメイド服を中心に、制服や私服、季節のコスプレ衣装が用意されています。

3Dアバターの調整の細かさはVカツが一枚上手

3Dアバターの細かな調整に関しては、Vカツの方が一枚上手と言えるでしょう。特に体型や色味の変更は、目の色を左右変えられる、タトゥーなどの位置も好きに調整できる点など自由度が高め。こんなところまで調整できるのかと驚くくらい事細かに調整が可能です。

たとえばカスタムキャストは耳のデザインの変更項目が現時点ではありませんが、Vカツはエルフ耳に変更できるほど自由度が高く設定されています。

オリジナリティあふれるデザインにしたい、本格的にVTuberデビューをしたい人は時間をかけてじっくりアバターを作り込めるVカツの方が適切だと思われます。逆に、選択する項目が多くなりがちなため、「丁度良くカスタマイズして、丁度良い手間のかけ方で」という場合はカスタムキャストがオススメです。

導入のしやすさはカスタムキャスト

カスタマイズ力の高いVカツですが、カスタムキャストと比較すると操作が複雑な分、初めて3Dアバターを作成する人はやや敷居が高い印象でした。カスタムキャストは自由度が低い分クオリティが高くかわいらしい3Dアバターを手軽に作れるので、初めてアバターを作りたい人におすすめです。

カスタムキャストはVカツと違ってARモードなどの多機能性はないものの、直感的なアバターの作りやすさや、服装のコーディネートもあらかじめコスチュームセットが用意されていることから、より初心者向けになっています。ベースとなる顔のパーツもVカツより多く、童顔からお姉さん系の顔立ちも自分で設定せずともクオリティの高いデザインに仕上がります。

個人的には、まずは試しに3Dアバターを作ってみたい、かわいい女の子をあまり時間かけず手軽に作りたいというライトな目的カスタムキャスト、より細かく設定して自分だけのオリジナリティあふれるアバターを作りたい・こだわり派の方はVカツを使ってみることをおすすめします。

もちろんVカツとカスタムキャストともに、どんどんアップデートが重ねられています。これまでVTuberになりたくても3Dの問題で諦めていた人も、ぜひこのようなアプリを利用してVTuberデビューを目指してみてはいかがでしょうか。


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