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VIVE 2019.01.08

HTC、アイトラッキング搭載VIVE Pro Eye、新VRデバイスVIVE Cosmosなど発表

日本時間2019年1月8日、HTCはラスベガスで開催中のCESでプレスイベントを行い、新たなVRヘッドセットなどを発表しました。

アイトラッキングを搭載したVIVE Proの新機種VIVE Pro Eye、VRコンテンツ配信プラットフォームViveport Infinity、そして新デバイスVIVE Cosmosの3点が大きな発表となりました。

視線追跡を搭載したVIVE Pro Eye

VIVE Pro Eyeは、2018年4月に発売されたVIVE Proにアイトラッキング機能を標準搭載したモデルです。ヘッドセット内部のレンズの周囲にアイトラッキング用のセンサーが配置され、体験者の眼球の動きや瞬きを認識します。コントローラーとして視線を使えるようになり、コントローラー不要のメニュー操作が可能になるなどインタラクションの幅が広がります。

HTCは、「アイトラッキングはビジネスユーザーやコンテンツ開発者に対して、研修環境でのより多くのデータ収集や、PCやVR環境のパフォーマンス最適化、プロダクトデザインやリサーチグループでのより精緻なフィードバックなど」に寄与するとしています。

また、アイトラッキングの大きな効能として、CPUやGPUの処理負荷を軽減する「フォービエイデッド・レンダリング」があります。

中心窩を高解像度で描画し、周辺視野を低解像度で描画することで処理負荷を軽減するVIVE Pro Eyeでは、フォービエイデッド・レンダリングは、NVIDIAの新型GPU、GeForce RTXシリーズと組み合わせて利用することで可能になるとのことです。

なお、日本ではバーチャルキャスト社によるVTuberアプリ「バーチャルキャスト」のエンタープライズ版がすでに「VIVE Pro Eye」に対応しているとのこと。VIVE Pro Eyeを装着したユーザーの視線やまばたきがVRM対応アバターの視線やまばたきと自動リンクすることにより、より自然なアバター表現が可能になります。無料配布されているコンシューマー版へも搭載予定とのことです。

謎の多い新デバイスVIVE Cosmos

VIVE Cosmosは、外部センサーが不要な新型VRヘッドセットです。HTCが構想する空間コンピューティングシステム「VIVE REALITY」を実現する次世代デバイスとして紹介されましたが、その外見に加えては外部センサーが不要、快適性やフリップアップ機構以外の詳細な情報は発表されませんでした。リリースの中には、「家と外出先の両方で使用できる柔軟性」、「ゲーミングPC以外からも接続することができ」るデバイスになる、とのことからPC接続に加えて何らかの形でモバイルとしての利用も可能なことが推測されます。発表会の場でもVIVE Cosmosは外見のお披露目のみで、動作している実機はありませんでした。

詳細は今後「数ヶ月」以内に公開するとしています。


(全面に2つのカメラがあるだけでなく、側面にも左右1基ずつのカメラが見てとれる)


(独特なLED形状のコントローラー)

Viveportは無制限のサブスクリプションモデルを導入へ

HTCが展開するVRコンテンツ配信プラットフォームViveportは、1年間で売上を3倍に伸ばし、配信しているコンテンツ数は1,000を突破しました。その特徴としては毎月5つのVRゲームを遊ぶことができるサブスクリプションモデルがありました。

新たに発表されたVIVE InfinityではSpotifyなどで無制限に音楽を聴けるように全てのVRコンテンツを無制限に体験することのできるようになります。

(参考)HTC NIPPONプレスリリース


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