SlimeVRは、次世代フルボディトラッキングデバイス「Butterfly」のクラウドファンディングキャンペーンを開始しました。プロジェクトはクラウドファンディングサイト「Crowd Supply」にて実施されています。
目標金額の18万ドルに対し、開始から短期間ですでに34万7000ドル以上を調達しました。記事執筆時点(2月18日)での支援総額は約35万4500ドルに達しており、達成率は196%を超えています。このキャンペーンは2026年3月19日まで継続される予定です。
「Butterfly」トラッカーは、従来モデルと比較して大幅な薄型化と軽量化を実現。本体の厚さは7mm未満、重量はバッテリーを含めても10g未満に抑えられています。トラッキング方式には、加速度などを検知するIMU(慣性計測装置)を採用しました。外部ベースステーションやカメラを必要としないため、遮蔽物を気にせず使用できます。
通信方式には大きな変更が加えられました。従来のWi-Fi接続に代わり、カスタム2.4GHzドングルを使用する仕組みを採用しています。Nordic社のチップと独自の通信プロトコルを組み合わせることで、接続の安定性を高めました。この変更により消費電力が大幅に削減され、90mAhのバッテリーで最大48時間の連続稼働が可能です。これはオリジナルのSlimeVRトラッカーと比較して2倍以上のバッテリー寿命となります。
トラッキングの中核となる部品には、TDK製のICM-45686 IMUチップが採用されました。これにSlimeVR独自のドリフト(位置ズレ)補正技術などを組み合わせ、高品質なデータを提供します。また、プリント基板とバッテリーを重ねず横に並べる設計により、デバイス全体の厚みを最小限に抑えています。
本体が極めて軽量であるため、装着方法の選択肢も多様化しました。従来のストラップやクリップによる固定に加え、アイロンパッチを使用して衣服に直接貼り付けることも可能です。粘着テープや縫い付けによる固定にも対応しており、ユーザーの利用環境に合わせた柔軟な装着を実現します。専用の充電ドックも用意されていますが、市販のUSB Type-Cケーブルを使用して個別に充電することもできます。
「Butterfly」は幅広いプラットフォームと互換性を持っています。Meta QuestやPicoといった、単体で動作するスタンドアローン型ヘッドセットに加え、PCVR環境でも利用可能です。PCVRではSteamVRを介して動作し、VRChat、NeosVR、Warudo、VSeeFaceなどの主要なアプリケーションに対応しています。PC側の対応OSはWindowsおよびLinuxです。
支援プランの価格帯は19ドルから499ドルまで幅広く設定されています。トラッカー6個を含む「Core Set Bundle」の価格は279ドルです。このセット単体で腰、膝、胸の位置情報を取得し、アバターの身体の動きを再現できます。
本製品はオープンソースハードウェアとして開発されています。回路図やファームウェアなどの設計データは、MITライセンスおよびApache 2.0ライセンスの下で公開される予定です。これにより、ユーザーは自身のニーズに合わせてデバイスをカスタマイズしたり、DIYで製作したりすることができます。ドキュメント類も整備され、開発者コミュニティによる機能拡張も期待されます。
製品の出荷は2026年8月31日までに完了する見込みです。SlimeVRは過去のプロジェクトでも大規模な製造と配送を経験しており、その知見を活かしてプロジェクトを進めるとしています。
参考
https://www.crowdsupply.com/slimevr/slimevr-butterfly-trackers
https://www.roadtovr.com/slimevr-campaign-butterfly-body-trackers/
・Mogura VRはRoad to VRのパートナーメディアです。
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