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AR/スマートグラス 2026.03.16

「Rokid スマートAIグラス」の使用感をチェックしてみた セットアップから各機能の使い心地まで紹介

文字情報を表示するディスプレイやAIシステムを内蔵したAIグラス「Rokid スマートAIグラス」。前回の記事では、Makuakeで先行販売が開始された本機器を開封し、デザインや重量などを紹介しました。この記事では、いよいよセットアップからAI機能など、実際に試して分かったことを紹介します。

※「AIグラス」とは、AIが内蔵された眼鏡デバイスのこと。

セットアップは5~10分ほど

 

セットアップは、同梱の取扱説明書に従って進めます。本書は日本語を含む4か国語に対応していますが、言語ごとにページが分かれているのではなく、1つの項目内に多言語が併記されているスタイルです。最初は情報の多さに少し戸惑うかもしれませんが、各項目にイラストが添えられているため、手順自体はスムーズに理解できました。

導入にかかった時間は全部で5~10分ほど。その大半はアプリのダウンロードやデバイスのアップデート待ちで、作業そのものは非常にシンプルです。

専用アプリをインストールしてアカウント登録を済ませると、デバイスとのペアリングが始まります。この際、グラスから「ペアリング中です」と日本語の音声ガイドが流れるので、接続状況を耳で確認できるのは安心感がありました。無事に接続が終わると、カメラ撮影や録音、音楽再生といった基本機能から、メインとなるAIアシスタントの使い方まで、アプリ上で丁寧にチュートリアルが表示されます。

準備が整い、いよいよ「Hi Rokid」と声をかけてAIを起動してみます。

AIアシスタント機能:日本語音声が良い

本デバイスには、最新AIモデルとしてGPT-5とGeminiが連携搭載されています。視線を向けて問いかけると、目の前にあるものをAIが瞬時に分析し、文字と音声で同時に説明してくれます。(視覚認識機能)

まずは小手調べとして「世界で一番高い建物は何?」と尋ねてみると、「アラブ首長国連邦にあるブルジュ・ハリファです。高さは約828メートルです」と即座に回答が返ってきました。

さらに、このデバイスの特徴の1つであるである視覚認識を試すべく「目の前に何が映っている?」と問いかけてみました。すると、私の作業環境を認識して「PCがあり、何か作業をしている画面が映されている」と的確に回答。聞き取りやすい日本語の音声で教えてくれるのは非常に助かります。

他にも、ペンギンの人形を持って「この動物はなに?」と聞くと、「動物ではなくペンギンの人形ではないでしょうか」と目の前のものをしっかりと認識した回答が返ってきました。

ただ情報を調べるだけでなく、AIが「自分の見ている世界」を共有しているという感覚は、これまでのスマートデバイスにはない新しい体験でした。

※いろいろな可能性を感じる機能ですが、カメラに映った人の特定などはできません。扱いには注意してください。

他の機能も試してみた

AIアシスタント機能の他に、Makuakeの紹介ページでは、「1,200画素のカメラ搭載」、「オープンイヤーオーディオ」、「原稿表示」、「リマインド」、「議事録」といった機能が紹介されています。これらの機能を実際に試してみました。

カメラ機能:広角ゆえの「慣れ」が必要

撮影範囲が予想以上に広く、特に縦方向の画角には驚かされました。最初は構図を決めるのに少しコツが要りそうですが、見たままを広く切り取れるのは魅力です。撮影した写真の左下には、自動でデバイスのロゴと日付が刻印されます。

Rokid Glassesで撮影(1,200万画素)

iPhone 16eのメインカメラで同じ位置に来るように撮影(4,800万画素)

iPhone 16eのインカメラで同じ位置に来るように撮影(1,200万画素)

iPhoneと比較すると、違いがよく分かります。

テレプロンプター:表示は優秀、操作に課題あり

原稿を表示するテレプロンプター機能は、表示エリアや文字サイズを自分好みに調整できるため、視認性は抜群です。

一方で、操作感には改善の余地を感じました。スクロールがスムーズさに欠け、その都度テンプル(つる)に触れる必要があるのは、人前で話す際には若干のストレスになります。

EvenG2などの他社製品に見られる「リング型リモコン」のように、腕を下げたまま操作できるデバイスが欲しくなるところです。スマホ側でのスクロールもできず、現状の「スマートスクロール」は英語・中国語のみの対応。一定速度のスクロール機能もありますが、読み上げるペースと同期させるのは難易度が高く、使いこなすには練習が必要そうです。


スマートフォンのアプリ画面、表示したい内容を入力しグラスに送信

入力された内容が表示されている様子

音楽再生:カジュアルに楽しむ「気軽さ」

iPhoneとBluetoothで接続し、Apple Musicで試聴しました。テンプルのワンタッチ操作で再生・停止ができる軽快さは好印象です。音質については「音楽鑑賞」を極めるレベルではありませんが、適正な音量であれば音割れもなく、BGMとして気軽に聞き流すには十分な品質です。

※音量の上げすぎに注意してください。静かな場所だと、音量スライダーが3割程度でも音漏れする可能性があります。

会議メモ:AI文字起こしの精度と「今後に期待」な要約

録音した内容をAIで文字起こしし、要約する機能です。話者を識別する機能がありますが、現状では相手の発言が混ざったり、存在しない第三者が現れたりすることがありました。また、固有名詞の誤変換も多いため、重要な記録には修正が前提となります。

なお、AI要約機能は今回「要約に失敗しました」と表示されるケースが多く、その真価を確かめることはできませんでした。今後のアップデートによる改善に期待したいポイントです。

Apple Vision Proの話題を文字起こしした様子

リアルタイム翻訳:実用レベルのスピード感

試しにもぐラジオの動画で日本語→英語を試しましたが、固有名詞には弱いものの翻訳の精度自体は良好でした。他にも海外の英語動画で「英語→日本語」を試したところ、内容を十分に把握できる実用的なスピードと精度で翻訳が表示されました。


スマートフォンのアプリ画面、言語の設定が可能

もぐラジオの内容をリアルタイムで英訳している様子

ナビゲーション:歩きスマホからの解放

AIによる音声案内とは別に、スマートフォンのGoogleマップと連動して地図を表示する機能も搭載されています。

特筆すべきは、Googleマップの正確な情報がそのまま視界に投影される点です。周辺の地図はもちろん、具体的な通りや交差点の名前まで表示されるため、知らない土地でも迷う心配がありません。

最大のメリットは、「歩きスマホ」からの脱却です。スマホの画面に目を落とすことなく、前を向いたままルートを確認できるのは、安全面でも非常に大きな進歩だと感じました。

ただし、実際に使ってみて感じた注意点もあります。視界に浮かぶ地図のディスプレイに意識を集中しすぎると、現実の路面状況や周囲の歩行者への注意が疎かになりがちです。透明なレンズ越しとはいえ、表示される情報量が多い分、過信せずに「チラリと確認する」程度の使い方が、安全に使いこなすコツと言えそうです。

スケジュール・メモ機能:視界に常駐する「有能な秘書」

ノートという機能にスケジュールがありますが、これが予想以上に実用的でした。スマートフォンで登録した予定を通知してくれるのですが、グラスのディスプレイをOFFにしていても、時間になると自動で通知が浮かび上がります。 PCが見れないときや、スマホをカバンに入れたまま歩いていたりしても、このグラスさえかけていれば大切な予定を逃す心配がありません。まさに「視界に秘書が常駐している」ような安心感があります。

一方で、同じノート内にあるメモ機能については、活用の仕方に工夫が必要だと感じました。表示できるテキストが3つ程度と非常に限定的なため、長文の備忘録には向きません。重要な電話や商談の前に「これだけは絶対に確認する」というトピックを2〜3個だけ表示させておくといった使い方になりそうです。

設定した通知が届いたときの様子

一通り試してみての総評

特に良いと感じたのは、やはりAIアシスタント機能です。日本語で案内、説明してくれる使い勝手の良さはもちろん、スマホを取り出さずに世界を認識し、予定を把握し、翻訳が視界に。その体験は、間違いなく「未来のメガネ」の到来を確信させてくれるものでした。

ただ、この「未来のメガネ」を日常として使い続けるためには、バッテリーの持ちや長時間の着用でも疲れないかけ心地といった、生活に根ざした実用性も重要です。今後の記事では、バッテリー性能や装着感の実態に迫りたいと思います。

クラファンサイトはこちら:https://www.makuake.com/project/rokid_aiglasses/

参考

https://www.makuake.com/project/rokid_aiglasses/

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