Home » これ以上とない「軽量・高画質・スタンドアロン」 新型VRヘッドセット「PICO 4」最速レビュー


Pico 4 2022.09.29

これ以上とない「軽量・高画質・スタンドアロン」 新型VRヘッドセット「PICO 4」最速レビュー

9月29日(木)、Picoの新型VRヘッドセットPICO 4の国内販売が発表されました。軽さと高画質を両立し、その上で価格も抑えており、「Meta Quest 2」の次にくるデバイスとして注目している人も多いはずです。

MoguLive編集部は今回、「PICO 4」の製品発表会に参加。発表会の中で、10月7日(金)に発売予定の「PICO 4」の実機を体験する機会を得ました。本記事では、発売に先駆けて「PICO 4」の実機レビューをお届けします。

なじみ深い形のまま、薄く、軽量に

こちらが「PICO 4」本体。全体的な形状は、「Pico Neo 3 Link」や「Meta Quest 2」などの従来機種と似た、なじみ深いものです。

……が、正面がだいぶ薄くなっているのが、大きな違いです。厚みは35.88mmまで抑えられており、見慣れたシルエットながら「スリムになった」という印象を受けます。

後頭部はダイヤルを回して固定する方式で、VRヘッドセットとしては一般的な構造です。ダイヤルはストラップフレームの一部のように設置されており、凹凸がありません。これもスリムに感じさせる一因でしょう。

正面部分はフラット。黒色の平たいパーツが一面を覆っています。インサイドアウトトラッキング用のカメラは4基確認できます。

中央には上下ともに排熱口とおぼしきものが見られます。動作中はここからあたたかい空気が出ているため、排熱性能は一定レベルを確保していそうです。

左手側にはUSB Type-Cポートが、右手側には電源ボタンが設置されています。

ストラップフレームにはインナースピーカーが搭載。イヤホンを装着しなくとも音が聞こえます。音量調整ボタンはストラップフレーム上にあります。

コントローラーの形状は独特ですが、大まかな構造は「Oculus Touchコントローラー」と同じです。「Pico Neo 3 Link」のコントローラーと比較すると、持ち手が若干短くスリムになっています。

実際に装着してみた様子。かぶってみて感じるのは、とにかく軽いということ。本体重量は295gとのこと。「Pico Neo 3 Link」の385g(ストラップなし)、「Meta Quest 2」の503g(ストラップなし実測値)よりも圧倒的に軽量です。正面部分も小さくまとまっているため、重量バランスもなかなかに良好に感じられました。

4K(2,160 × 2,160×2)を謳(うた)うディスプレイもなかなかに鮮明で、体感では「Pico Neo 3 Link」と「Meta Quest 2」をわずかに上回っていました。一方、映像の「明るさ」は若干抑えられている印象もありました。「暗くはないが、明るすぎない」という塩梅です。

装着したまま歩ける。高精細な「フルカラーパススルー」に驚愕

地味に驚かされたのが、フルカラーのパススルー機能が備わっている点。画質も見え方も非常に鮮明で、なおかつフルカラーでヘッドセットの外側が見えます。ヘッドセットの調整はもちろんですが、上掲の筆者装着写真も「PICO 4」をかぶったまま自分で撮影した、と書けばその鮮明さが伝わるでしょうか。

これを活かし、新製品発表会ではタレントの峯岸みなみさんが「PICO 4」を装着したままステージ上に登場し、歩いてみせるという演出がありました。VRになじみのない峯岸みなみさんでも「装着したまま歩くことができる」と考えれば、VRの外側を見せる性能の高さは折り紙付きと言えるでしょう

ファーストインプレッション:これ以上とない「軽量・高画質・スタンドアロン」な一台

総じて、「とても軽くて高画質なスタンドアロンVR」というコンセプトを、「Pico Neo 3 Link」はもちろん「Meta Quest 2」よりもハイレベルに体現しているように感じられました。加えて、フルカラーの高精細なパススルー機能は幅広い応用範囲と、「装着したままでも現実世界で行動できる」というアドバンテージをもたらしています。

一体型VRヘッドセットとしては”大きく”一歩進んだ性能を見せながら、価格は128GBモデルが49,000円、256GBモデルが59,400円(ともに税込)と、「Meta Quest 2」よりも安価。競合を大きく意識したであろう価格設定は、ユーザーにとってはありがたいところでしょう。

懸念点は、アプリケーションのラインナップが「Meta Quest 2」と比較してどうなるかというところ。「Just Dance VR」の独占販売が発表されていますが、「Meta Quest 2」でも体験できるAAA級VRゲームが「PICO 4」向けにも上陸できるかどうかは、ユーザーにとっても大きな関心事項となるでしょう。また、「Pico Neo 3 Link」のようにPCVR接続型のVRヘッドセットとしても利用できるかどうかは気になるところです。

今回は新製品発表会でのタッチ&トライという形でしたが、MoguLive編集部では今後「PICO 4」のより詳細なハンズオンレビューを実施予定です。どうぞご期待ください。

「Pico 4」製品ページはこちら。
https://www.picoxr.com/jp/products/pico4


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード