「VRChat」では、友人と遊べるゲームワールドから、ゆっくりするのに最適な風景系ワールドまで、様々なコンテンツが日夜公開されています。本連載では、膨大なワールドの中から、特に“映える”ワールドをピックアップしてお伝えします。
今回紹介するのは、256個の音源に囲まれるサウンドワールド「Waves #256」です。
「Waves #256」は、VR領域にて音響アーティストとして活動する、らくとあいすさんが制作したワールド。「VRChat」では通常、ワールドに設置できる音源数に上限がありますが、本ワールドは立体音響処理をGPUで並列計算して、最大256個の3D音源が動作するようになっているのが特徴。また、すべての音源には“位置情報”が設定されており、空間オーディオのように、上下左右や距離によって聞こえ方がすべて変わってきます。
ワールド自体の作りは、コンクリートのような壁作りの空間に草原が広がっているという構成。リスポーンすると目の前に白いオーブが現れますが、これが256個の音源のひとつ。近くで耳を澄ませてみると、ディスプレイ上で動く波形にあわせながら音が鳴っているのが分かります。
演奏されているのは、女性ボーカルが入ったファンタジー系の曲で、広場に出ると残った250個近いオーブからもサウンドが聞こえるようになります。先述したように、すべてのオーブは位置に基づいて音を出しているので、立つ場所を変えたりオーブを動かすと、曲の聴こえ方が変化します。
また広場の奥にはコントロールパネルが設置されており、ここで楽曲のBPMやボーカルの大きさ、ピッチなどを変更可能。またオーブ自体を“巨大パネル”やパーティクルに変えて、音の聴こえ方を大きく調整することもできます。
例えばパネルモードだと、音源は平面の板に固定され、ワールド奥からコントロールパネルに向かって迫る形式で音を聞かせてくれるようになります。もしオーブでは変化が分かりにくかった場合は、こちらを試してみるといいでしょう。
「Waves #256」は、本格的な音響効果をお手軽かつ直感的に体験できるワールドです。なお、らくとあいすさんは、2019年ごろより「VRChat」で活動している“古参”のクリエイターで、過去にははVRで究極の音楽祭を目指す「アルテマ音楽祭」に参加したり、建物全体が楽器となっている立体音響ワールド「Canon for cubes」を公開したりしています。本ワールドの制作過程も、これまで得たノウハウを活用されていると思われます。
ちなみに、オーブやパーティクルモードではコントロール用のロッドを使うことで、音の位置を変えたり、全部のオーブを鳴らしたりすることができます。自分が一番よく聞こえる“パターン”を探してみるのも面白いかもしれません。
「Waves #256」で音の“気持ちよさ”に触れてみませんか?
執筆:井文












