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VR動画 2018.06.28

ドコモ、360度8KVR配信・視聴システム開発を発表 リアルなVRライブ実現

NTTドコモは、世界初(2018年6月26日現在、同社調べ)の360度8KVRライブ映像配信・視聴システムを開発しました。このシステムを利用することで、スポーツや音楽のライブイベントをリアルタイムに360度8K映像として撮影、配信可能です。映像はVRヘッドセットを通し、VRライブ映像として視聴できます。

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高負荷の360度8K映像配信を実現

360度8K映像の配信に必要な映像合成や圧縮をリアルタイムに行うには、演算処理負荷が4Kの4倍と非常に高くなります。このため、ソフトウェアで実現することが困難でした。

そこでドコモは高い処理能力を持つFPGA(Field Programmable Gate Array)を採用。さらにこの高負荷演算をFPGAに合わせた形で、アルゴリズムを入念に検討し、高密度実装開発しました。このように、映像合成や圧縮のリアルタイム処理(30fps)を行うことを可能としました。

また視聴時には、360度8K映像を複数の切り出し映像(タイル)に分割し、視聴方向だけの映像を再生することで、再生にかかる処理負荷を下げています。この仕組み、「パノラマ超エンジンTMエンコーダ」についても、リアルタイム動作が可能となるようにアルゴリズムを工夫して開発しました

システムの構成内容

本システムの構成内容は下記のとおりです。

・円周方向に外向きに配置された5台のカメラから出力される4K魚眼形式映像をリアルタイムにスティッチングし、30fpsで360度8K映像を出力するリアルタイムスティッチング装置

・360度8K映像をサーバへ配信するためにリアルタイムで圧縮(エンコード)を行うリアルタイムH.264エンコーダ

・360度8K映像を複数方向のタイルに分割するリアルタイムパノラマ超エンジンエンコーダ

・タイルをユーザの視聴方向に合わせて配信する配信サーバー

「その場にいるような」ライブVR体験を実現

本システムをスポーツや音楽イベントに用いることで、まるでその場にいるような、非常に没入感の高いライブVR体験を楽しむことができます。

またこのシステムは、「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」参画企業・団体向けに提供する常設5G技術検証環境「ドコモ5GオープンラボTM Yotsuya」に展示を行う予定です。

ドコモは、今後も5G時代における音楽イベントやスポーツなどの新エンタメ体験の実現に向け、高品質なVR技術の開発に取り組むとしています。

(参考)株式会社NTTドコモ プレスリリース


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