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VALVE INDEX 2022.08.18

VALVE INDEXがワイヤレスになる!? 注目の無線化キットのプロトタイプを体験してみた

「VALVE INDEXを無線化するキットが出る」
「その開発会社の人たちがMoguraの事務所にやってくる」

そんな耳を疑う話を聞きつけた筆者は、Mogura事務所にて来日したnofioのメンバーを迎え、ウワサの無線化キットを体験させてもらいました。

nofioの無線化アダプターとは?


オーストラリアのスタートアップ・nofioが開発した、VRヘッドセット「VALVE INDEX」の無線化アダプターは、Wi-fi 6EによってPCとの無線通信を実現。5m x 5mのプレイエリアを確保し、バッテリー駆動は2時間ほど。アダプターはヘッドセットの後頭部部分に装着します。

価格は未発表で、販売はクラウドファンディングサイト「Kickstarter」にて実施される予定です。「Kickstarter」のページはまだ公開されておらず、公式サイトにてメールアドレスを登録すれば、公開時に連絡される予定です。

プロトタイプを体験してみた

今回、nofioメンバーは無線化アダプターのプロトタイプをMogura事務所に持参。特別に体験させてもらいました。プロトタイプは発表されている製品版よりも大型で重くなっていますが、装着位置は製品版と同様に後頭部です。PCとは結線していません。

こちらがPCに接続するモジュールとのこと。アンテナを4本立てた上で、USBおよびDisplayPortでPCと接続します。こちらもプロトタイプのようで、製品版はもう少し小型化される模様です。

体験環境は、ベースステーション4台と、ノートPC接続の無線化モジュール、および無線化アダプターを取り付けた「VALVE INDEX」。ノートPCはあらかじめWi-Fiに接続した上で、SteamVRの基本セットアップを実施しました(※ノートPCはnofio社のものを使用しました)。

実際に装着してみると、驚くべきことに、慣れ親しんだ「VALVE INDEX」で見るSteamVRホームの光景が眼前に広がります。しかし、当然ながらPCとケーブルでつながっていません。まるで「Meta Quest 2」のような感覚で「VALVE INDEX」が動作していました!

無線化アダプターのプロトタイプ機は見た目通り重いのですが、同時に後方へ向けた重みが加わるため、フロントヘビーな「VALVE INDEX」の重量バランスを改善しているような感覚がありました。プロトタイプではヘッドセットの総重量が無視できませんが、製品版はさらに小型なので、重量の問題も解決していそうです。

その後、プロトタイプ機で、VRゲーム「Space Pirate Trainer」と「Beat Saber」をプレイしました。遊んでいる感覚は有線接続と全く同じ。「Beat Saber」はフルコンボができました。画質は劣化が感じられず、無線VRで起こりがちな通信遅延も起こっていなかったので、プレイ体験は快適でした。

「ワイヤレスINDEX」の夢がついに叶うか

ハイエンドVRヘッドセットである「VALVE INDEX」の無線化は夢のまた夢と思っていましたが、プロトタイプでありながら、画質は良好、さらに低遅延と、無線化にほしい要素が見事に満たされていました。製品版の重量だけが懸念ですが、むしろ重心バランスが改善することに期待できそうです。

また、技術的にはWi-Fiが採用されているため、海外開発製品でありがちな「日本国内の技適が通らない」が、比較的低いと思われるのもポイント。nofioは日本にて技適を取得する予定とのことで、日本国内の「VALVE INDEX」ユーザーに無線化の恩恵が与えられる日も近いかもしれません。

nofioの「VALVE INDEX」無線化キットは、「Kickstarter」にて発売予定。ページはまだ公開されておらず、公式サイトにてメールアドレスを登録することで、「Kickstarter」の開始時に通知がされるため、気になる方はぜひ登録しておきましょう。

公式サイトはこちら。
https://nofio.co/


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