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VR体験施設 2026.03.24

【体験レポ】NHKの知的&技術的財産の結集! 「サムライの見た夢~幻の豊臣大坂城~」で当時の歴史を実感

NHKとNHKプロモーションが、2026年3⽉20⽇(⾦)〜5⽉31⽇(⽇)の期間、VR体験イベント「サムライの⾒た夢〜幻の豊⾂⼤坂城〜」を渋⾕BEAM4階 BEAMギャラリーにて開催します。

本イベントでは、NHK、NHKプロモーション、NTTドコモ・スタジオ&ライブ、VIVERSE(HTCグループ)が共同制作した放送番組を元にした、VRコンテンツを体験できます。(公式HPでは当イベントの関連番組として「歴史探偵」が挙げられています)会場には無料で⼊場可能なエリアも併設されており、⼤河ドラマ「豊⾂兄弟︕」の関連展⽰も鑑賞できます。

本記事では、開催に先駆けたメディア向けの体験会の模様をお伝えします。

会場は渋谷BEAM4階BEAMギャラリーです。受付から体験エリアの間の通路部分に、「豊臣兄弟!」の関連展示エリアがあります。


受付の後、展示エリアを抜けた先に体験エリアがあります。

設備など体験フォーマットとしては、フリーロームVR(※フリーロームVR:広い空間を実際に歩き回りながら体験できる形式)に近い形でした。ただし、実際に体験してみると歩ける可動域は、かなり狭かったため、「フリーローム(Free Roam)」を期待して体験すると、イメージとのギャップが大きいかもしれません。その点はご注意ください。

5人程度で1グループになって一斉に体験がスタートします。

現代では断片的にしか知り得ない「情報」が、当時は紛れもない「現実」であったことをVRで実感する

早⾒沙織さんが演じる「⼤坂城の化⾝」のナレーションによる案内を受けながら、戦国時代の豊⾂⼤坂城の外や内部を巡り、そして1614年の⼤坂冬の陣に⽴ち会います。体験時間は説明・体験準備を除くと約25分程度です。(説明・準備を含めると40分程度)

今回のイベントに向けては新規のモデリングよりもNHKの既存のデジタル資産をVRコンテンツとして使用するための最適化に多く力を注がれたとの話でした。NHKの番組「歴史探偵」等のために制作されたVR空間や3DCGモデルを見たり体験したりすることができます。

豊臣大阪城を外から眺めたり、当時の武力や財力を象徴する障壁画やそれが置かれていた空間を体験したり、実物大と思しき名将たちの兜や甲冑の3Dモデルを鑑賞したりなど。
そしてそれら全てが「当時はこうであっただろう」という瑞々しい姿で再現されている、というのも重要なポイントです。現代の美術館・博物館等で遺物を鑑賞するのとは全く違う体験でした。

特に印象深かったのは、備前島の砲撃のシーンです。

銃器のサイズ感、大阪城までの距離感、そこには確実に人の命がかかっていること。現代ではややもするとエンタメ的な形で消費されることも多い日本史上の史実が、当時の時間軸に置いては人の命がかかった紛れもない「戦争」であったということに強く思いを馳せざるを得ませんでした。

NHKとVRの今後の在り方についての大きな可能性「聖地巡礼的な楽しさと学びの深化」

大河ドラマや歴史の番組などをこれまでに多く手がけてきたNHKならではの、専門家による裏打ちされた時代考証が伴っていることが伺えるナレーションの内容や造形物の表現、NHK技研公開等でも垣間見えていたVR表現に関する研究の成果などを感じ、歴史系のVRコンテンツとしての厚みは間違いのないものでした。

ただし、VRコンテンツ制作技術そのものの充実度に対して「来場者に対してどのようなVR体験を提供したいのか」というところについては手探り感、発展途上感がありました。具体的にそれを感じたのは下記の点です。

・歩くことでコンテンツが進行していきますが、歩ける可動域がかなり狭いこと
・徒歩移動よりも暗転による場面転換の比重が高いこと
・基本的に指定された枠線の内側から枠線の外側を眺めるという形の体験になること
・発話する「大阪城の化身」が自分達と同じ空間内にいて語りかけてきているという印象が薄く、テレビのナレーション的であること

これらの制作方針が「テレビという平面を通して番組を視聴する・テレビの向こう側とこちら側の空間は断絶している」従来の2Dのテレビ番組を作るのと類似した感覚で本作品を制作していることが伺えたところに、ややもったいなさを感じました。もっともっと「なぜテレビ番組という形ではなく、VRコンテンツという形で提供したいのか、VRコンテンツだからこそ提供できる体験とは何なのか」を希求していって欲しいところです。

その一方で、NHKが行うこその可能性も同時に感じました。特に放映番組との連動です。今回のイベントはNHKで放映された「歴史探偵 戦国スペシャル 豊臣大坂城」と関連しています。私は本イベント体験後にこちらの番組を視聴しましたが、「VRで見たアレだ!」という親近感でより楽しく番組を視聴でき、番組内での豊臣大阪城に関する解説内容もより理解しやすく感じられました。

逆に先に番組をご覧になった方が本イベントに来場すれば「番組で見たアレだ!」という形でよりイベントを楽しめるでしょうし、そういった形でのある種の「聖地巡礼」的な楽しさ・面白さを提供しつつ、それによって視聴者がより学びを深めていけるというのは、NHKとVRの今後の在り方について一つ大きな可能性があるのではないでしょうか。

具体的には、今回のイベントで示された歴史や大河ドラマとの相性の良さの他、朝ドラなどNHKが制作した物語世界への没入体験、番組で取り扱っている語学・音楽・美術等との学びの連動、2020年に閉館したNHKスタジオパーク的なスタジオ見学や体験の発展的な拡張など、多彩な知的財産を持つNHKならではの様々な可能性が考えられます。

NHKのVRに関する取組みのさらなる発展に期待したいです。

<イベント概要>

スクロール

主催 NHK、NHKプロモーション
国際共同制作 NHK/NHKプロモーション/NTTドコモ・スタジオ&ライブ/ VIVERSE(HTCグループ)
開催期間 2026年3⽉20⽇(⾦)〜5⽉31⽇(⽇)
営業時間 午前11時〜午後9時 (最終⼊館︓午後8時30分)
※時間は変更となる場合があります
アクセス JR、東急東横線/⽥園都市線、 東京メトロ銀座線/半蔵⾨線/副都⼼線/京王井の頭線「渋⾕駅」から徒歩5分
所要時間 およそ40分間(VR体験︓およそ25分間+説明・装着等15分間)
WEBチケット販売サイト https://www.asoview.com/channel/ticket/8yGmfHwn4Z/ticket0000048961

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