今回紹介するのはGearVRアプリの中でも完成度の高い、本格的なFPSゲームの『MortalBlitz VR – Escape The Darkness』です。
このゲームは、モンスターが溢れかえってしまった研究所に取り残された主人公が、敵を倒して障害を排除しつつ脱出するアドベンチャーガンシューティングです。ゲームセンターにあるようなシューティングゲームに雰囲気は似ています。Gear VRのFPSに顕著に表れていたVR酔いへの対策もされており、ここまで安定して長時間プレイできるFPSは珍しいです。日本語にも完全対応している所もポイントです。
ステージは各ステージをクリアするごとにアンロックされていきます。難易度もイージー、エキスパート、ナイトメアから選択できますが、慣れないうちはイージーでも難易度が高めです。
ゲームは大きく探索パートと戦闘パートに分かれています。探索パートでは決められたポイントを移動しながら仕掛けを解いたり、隠されたアイテムボックスを探したりしていきます。移動は自動で行われ増すが、酔いなどを感じることはありませんでした。
仕掛けにはカードキーを使うだけのモノや、このようにパスワードの入力を求められたりするモノがあります。毎回変わるわけではない様なので二周目からはパスワードを探す手間が省けたりします。
仕掛けではありませんが、他の生存者も見つかることがあります。ただしこのようなゲームではだいたい結末が決まっているので、温かい目で見送ってあげてください。
戦闘パートでは様々な方向から出現する敵を迎撃していきます。敵はゾンビなどではなく異形のモンスターや暴走したドローンなど。戦闘パートに入ると移動は出来なくなり、その場で敵を撃破していくことになります。しかし敵は360度から襲ってくるので視点操作が忙しくなります。
タッチパッドに触れ続けることで攻撃をし、タッチパッドから指を離すとシールドを構えます。敵が攻撃してくるときにはカウントダウンがされる親切仕様なのでそれに合わせてシールドを構えます。しかし敵の数が増えるとカウントダウン表示が見にくくなり、防御のタイミングが難しくなります。武器はいくつか種類があるのですが近接攻撃は出来ず、ボムなどの回数アイテムもありません。ステージには撃つと爆発して範囲攻撃ができるオブジェクトが配置されてはいるのですが、爆発範囲が狭くあまり頼りになりません。敵の弱点を狙い撃つことで一撃で敵を倒すことも出来ます。そんな設定なので武器の性能よりも自分の腕が頼りになるゲームと言えます。
今作で注目できる要素の一つとして実績の多さが上げられます。実績は68個あるのでそれを全て埋めるのは骨の折れます。探索モードで入手したパーツも実績と同様に掲示されます。決して難易度が低いゲームではないので実績やパーツをコンプリートするどころかクリアが難しいです。
GearVRのFPSゲームの中ではかなり完成度が高い作品だと感じました。VRのFPSゲームではVR酔いが課題になるのですが、この作品ではそれをクリアしています。また操作やUI設計がVRに最適化されており、VRゲームとして楽しめる作品に仕上がっていました。
欠点を上げるなら、コントローラーでプレイした場合のみ多少の酔いを感じたことクリアです。また、実績が豊富な一方、ステージが少ない印象も感じました。ただ、ステージについては、今作はエピソード1にあたる作品であるため今後追加される可能性はあります。
将来的にはこのようなVRアーケードシューティングゲームがゲームセンターに並ぶのでは!と思えるほど衝撃を受けるゲームです。GearVRでFPSゲームがやりたい、もしくは作りたいと考えている方は必見のアプリでもあります。
<ソフトウェア情報>
「MortalBlitz VR – Escape The Darkness」
【メーカー】Skonec Entertainment
【開発者】Skonec Entertainment
【対応ハードウェア】 Gear VR
【価格】 9.99ドル
【操作】タッチパッドまたはゲームパッド
【リリース日】 2015年11月19日
【入手方法】Oculus Storeよりダウンロード
【言語】英語、日本語、韓国語から選択
<Mogura VR的評価>
【オススメ度】★★★★☆(やりこみ要素が豊富なのだがステージが少ない)
【快適さ】★★★★★
【操作性】★★★★☆(遠くからアイテムが取れないのがキズ)