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音楽・ライブ 2022.10.22

今、注目すべきメタバースで活躍する音楽アーティスト16組まとめ【2022年10月】

最近では、VRChatをはじめとしたVRプラットフォームを中心に活動している音楽家やユニットの活躍が目覚ましい。中にはメタバース内でのイベントに楽曲提供したり、独自のバーチャルワールドを制作して自作の楽曲を公開したりと、さまざまなかたちで創作活動を行っている人も少なくない。

今回は、そうしたメタバースを中心に活動している人たちをピックアップして、それぞれの魅力を紹介していく。

目次

AMOKA
memex
YSS
JOHNNY HENRY
kinu
PHAZE
てれかす
八月二雪
シュネー
猫塚大翔
93poetory
不眠症女
PHANTOM
PRA-LiNE
Suc*Suquel。
CROWK

AMOKA

ボーカルのあいぽ(Aipo)さんとギター・ボーカルのもいさんの2人をメインにVRChatで活動している音楽ユニット。今やVRC音楽勢の代表といっても過言ではなく、VRCの大型音楽イベントでAMOKAのメンバーを見ないことはないと言っていいほど。

VRMF」等のVRC音楽イベントの主催や「ADVENTUNE」等のコンピレーションアルバムへの楽曲提供、定期的な配信ライブや不定期のVRChat有観客ライブなど、活動内容も多岐にわたる。楽曲としては「Fly Forward」のようなバラード寄りの曲から「不完全存在」のようなロック曲まで幅広くあり、あらゆる曲を歌いこなす二人に今後も目が離せない。

memex

「技術で音楽をハックする」をコンセプトに活動している2人組バーチャルオルタナアーティスト。2019年のデビューと同時に発表された「Cloud Identifier」では、MVがVRChatでの一発撮りであったり、Clusterで定期開催していたライブイベント「Serial live experiments」では毎月アップデートが繰り返されたり、技術で魅せる音楽演出は他のアーティストにない特徴となっている。

作曲のぴぼさんの奏でるオルタナティブなギターと、安定感抜群のアランさんのボーカルで中毒性の高いロックな曲が多い。「CHUNITHM」や「Muse Dash」等の数々の音楽ゲームにも楽曲を提供している。

YSS


(画像はTwitterより引用)

ボーカルの櫻野ソルテ(Sorte)さんとコンポーザーのyopiさんによるVirtual音楽ユニット。yopiさんの作る重低音の利いたEDMサウンドにSorteさんの高く透き通るような歌声が絶妙に合わさり、国内外問わず幅広い人気を獲得している。

活動場所はVRChatだけでなく、Echo ArenaやTiktokなど、VRChat外での活動にも精力的で、最近では秋葉原にあるオノデンビルMXビジョンにてCMが放映されていた。VRを超えての活動が多く、これからが楽しみな音楽ユニット。

Johnny Henry

ボーカル・ハーモニカのYAMADAさん、ギターの藍葉じるあさん、ベースのMoiriさん、ドラムのYuki Hataさんの4人で結成されたバーチャルブルースロックバンド。

驚くべきはその楽曲の多さ。ライブで演奏される楽曲はYAMADAさんソロ名義時代の曲も含めてアルバム2枚分とシングル3枚以上となっており、その豊富な楽曲群のどれもがクールで、時には渋く、時にはエモーショナルな感情にさせてくれる。

kinu


(画像はTwitterより引用)

音楽と言葉が大好きな野生の蚕としてバーチャル空間上に生きている類稀なバーチャルYouTuber。作り出す言葉や曲のどれもが、バーチャルに魅了された者たちの胸に深くしみわたり、広く愛されている。

代表曲「バーチャルYouTuberのいのち」は複数の音楽系VTuberによってアンサーソングやアレンジが製作されているほか、キヌ本人が演出する楽曲のVRライブでは文字と音が立体となって宙を舞う、新次元のMVを見ることができる。

読者の方は是非一度、VRヘッドセットを被ってライブを見てほしい。

PHAZE


(画像はTwitterより引用)

ボーカルのAkiさん、ベースのDizさん、キーボードのShellさんの3人で結成されたバーチャルVRバンド。エレクトロスウィングを得意としており、おしゃれなメロディーにAkiさんの力強い歌声が乗って、どれも中毒性が高い。

一方「夏に凪ぐ」では爽やかなバンドサウンドを披露しており、彼らの底知れぬ実力を感じさせる。

てれかす

VRChatでの生活をテーマにした何気ない日常をテーマにふんわりと可愛い曲を作るVR DTMerで、ボーカロイドや彼自身をボーカルとして用いた楽曲がある。また、VRChatで交流の深い友人と共作を行ったり、VRChatの友人の声をサンプリングして曲にしたりするなど、他のVRアーティストとの仲の良さを感じる曲が多いのもまた魅力だ。

彼の曲において特筆すべきは、他のVRアーティストによるCoverやRemixが多く、記事内で紹介したアーティストだけでも、AMOKA、キヌ、yopi(YSS)、93poetry&Yuki Hata(Johnny Henry)と4組のアーティストが彼の楽曲をCover/Remixして動画を投稿している。VR音楽イベントへの出演はないものの、リアルイベントへの出演やメディアでのインタビュー等が多く、VR/リアル問わず注目を集めているアーティストだ。

八月二雪

VRアーティストとしてはかなり早く2018年2月に活動を開始した、ボーカルのQキキさんとコンポーザーのjohn=hiveさんによる電脳音楽ユニット。「夜に寄り添う」をキーワードに多くのオリジナル楽曲を投稿しているほか、過去には他のVRアーティストによるRemixアルバムがリリースされている。

最近ではYSSとのコラボ楽曲や、yopi(YSS)さんによるRemixも投稿されるなど、活動当初から活発的に他のアーティストと交流を行っている。八月二雪の楽曲の完成度はもちろんのこと、楽曲と合わせてBoothにて配布されている彼らオリジナルの「パーティクルライブ」も是非見ていただきたい。

八月二雪の作るパーティクルライブはVRのワールドにインテリアとしても設置できる小型でシンプルなものが多く、VRChat上のワールドで実際に飾られているものを見られる。VRアーティストのパイオニアとして、これからの活動にも期待したい。

シュネー


(画像はTwitterより引用)

大人の魔法少女として活動を行っている個人勢VTuber。VRアーティストとしてはもちろん、VTuberとしての活動も行っているため、ClusterやNeos VR、SHOWROOMといった、他のVRアーティストの少ないプラットフォームでも活動を行っており、さまざまなメディアを繋ぐ懸け橋のようなアーティストでもある。

歌声は大人の魔法少女らしく、つい聞き入ってしまう美しく落ち着いた声で、オリジナル曲を含めて多くの楽曲を歌いこなす実力の持ち主。VRChatの音楽ライブをはじめとして様々なイベントなどで見かける機会の多いVRアーティストと言えるので、チェックしない手はないだろう。

猫塚大翔

夜をテーマとした曲を作るメタバースシンガーソングライター。他のVRアーティストとのコラボ楽曲があるほか、CeVIO AI「可不」を用いた楽曲も投稿しており、彼の楽曲におけるボーカルの多様さは他のアーティストにない魅力となっている。

93poetory

自身の製作したポエトリーリーディングを軸に活動を行う、顔のない詩人。オリジナル曲に加えて、観客から貰った題でトラックに合わせて即興詩を作ったり、セッションに合わせたりするなど、その場でしか紡がれない詩が披露されることが多く、毎回のライブがMCも含めて一度きり。詩に用いられる言葉の1つひとつに彼のセンスが光っており、そのどれもがインターネット世代の心に深く刺さる温もりのあるものとなっている。

今年の7月には名古屋で開催されたNAGOYA POETRY BOOK JAMに出演するなど、活動媒体が幅広いのも特徴で、1度と言わずに2度、3度とライブに足を運びたくなるアーティストだ。

不眠症女


(画像はTwitterより引用)

バーチャルインソムニアポストロックバンド不眠症女はギターボーカルのフレアスカーレット、ギターのレヴィアス、ドラムのやまみー、ベースのおとうとの4人からなるオーソドックスな4ピースロックバンド。

多くのVRバンドではVRコントローラーやトラッカーの観点からフルトラッキングでの激しい動きを伴った楽器演奏はなかなか難しいが、不眠症女ではギターの二人とドラマーがフルトラで演奏を行っているなど、ライブでの実在感は他のバンドにも勝るとも劣らないパフォーマンス性を持つ。

PHANTOM

爽やかな青春を思い出すロック調が特徴なPHANTOMはギターボーカルのふぁんさん、ベースのtimtamさんとはまちさん、キーボードのReinexさん、シンセサイザのさくまさん、ドラムの檜筍さんの6人がメインで活動しているロックバンド。

曲の完成度の高さはもちろん、momoさんによって編集された全編VRC撮影のMVも高クオリティで、近年の邦ロックバンドを彷彿とさせる。ライブの出演経験はないが、彼ら自身が主催するフリーセッションイベントが毎週木曜日にVRChatで開催されており、どのVRアーティストよりも会いに行きやすいVR音楽グループとなっている。

PRA-LiNE

明るくポップなアイドルバンドPRA-LiNÉのメンバーはギターボーカルのりんちゃん、ベースボーカルのなかにゃん、ドラムボーカルのもものきももの3人全員が演奏とボーカルを兼ねる、才能あふれる3ピースバンド。

ドラムとベースとギターというシンプルな構成で奏でられるのはキャッチ―でキュートだけどロックな、まさにガールズバンドを思い起こさせるオリジナル曲の数々。もちろんライブでも盛り上がるが、曲の合間に挟まれる、ゆるくて少したどたどしいけど愛されるMCで、流れに引き込まれること間違いなし! そんなMCと曲の完成度やかっこよさとのギャップにもまた PRA-LiNÉの魅力が詰まっている。

Suc*Suquel。

アラモードグリーンのキャラメル・ミーとタルトオレンジの緋の粉の二人で結成されたSuc×Suquel。は”複数のオリジナル曲を”、”二人で息を合わせ”「歌いながら」「踊る」という、現実のアイドルさながらのライブを披露することが特徴的。

「しゅくしゅくえぃる!!」でコールを入れ、「サマーサマーえすてぃばー」でタオルを振り回し、観客もアイドルと一緒に盛り上がれるVRアイドルとして活動している。Suc×Suquel。にはほぼ週一で行われるライブイベントや、そのアフターイベントとして開かれる撮影会があり、ライブ1回約30~45分、歌は3~5曲程度。とはいえ、歌いながら踊り、MCもあるライブを週1でやり続ける。アイドルらしく囲み撮影や個人撮影の時間もあるのが、出会えるアイドルとしての存在価値を高めている。

CROWK

VR空間のライブといえばロックやポップがメジャーとなっているが、最近はにわかにHiphopも話題となっており、その代表的存在となるのがCROTCHETさんとWisKさんのユニット「CROWK」だ。

トラックに熱い魂のこもったLyricをのせて、リスナーや会場の観客を一気に盛り上げてくれるVR Hiphopアーティストとなっている。イベントとしてはWisKさん主催のサイファーイベントが毎週木曜日に開催されているほか、彼ら主催のVR Hiphop live「Grenade」が半年に1回開催されている。リアル・VR問わずイベントへの出演も相次いでおり、YSSと同様にオノデンビルMXビジョンにてCMが放映されるなど、VRを超えての活動も多いため、今後より注目を浴びるアーティストとなるだろう。


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