10月1日(金)宝島社主催のミステリー小説賞「このミステリーがすごい!」で、大賞作品が選ばれました。タイトルは「バーチャリティ・フォール(仮題)」(著・南原詠)。その内容は、特許侵害警告で活動停止に追い込まれたVTuberを救う弁理士の物語になっているとのこと。
最終選考委員の大森望さんは「ビジネス小説的な(『半沢直樹』的な)駆け引きと、リーガルサスペンス的なロジックと、VTuberという旬の題材の魅力が融合して、たいへんスリリングかつユニークなミステリーに仕上がっている。」と評価。瀧井朝世さんは「キャラクターがみな活き活きしていて、特許権侵害の事前交渉専門の弁理士という職業も新鮮、構成もしっかりしている。特許にまつわる法律のあれこれも「なるほど」と思わせ、絶対不利に思える状況をどう解決するのかで読ませる。」とコメントしています。
作者の南原詠さんは「人と違った何かをやりたい、と、思いながら生きてきました。人とは違うかもしれない何かを、いろいろ試しては失敗し、失敗を繰り返し、散々遠回りをしてたどり着いた先は、物語の世界でした。(中略)どこまでやれるかわかりませんが、全力で試してみます」と受賞コメントを残しています。
第20回『このミス』大賞発表しました!https://t.co/01GAFf9dVm
— 宝島社『このミステリーがすごい!』編集部 (@konomys_jp) October 1, 2021
これまでにもVTuberを題材に扱った小説は数多く発表されていますが、「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した作品はこれが初。本編は2022年1月に刊行される予定です。どういった内容なのか、書籍化が待ち望まれます。
大賞の公式サイトはこちら。
https://konomys.jp/information/win-vol_20
(参考)公式サイト