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メタバース 2024.07.18

「Roblox」で躍進するスタジオが総額500万ドルのクリエイター支援ファンドを設立

ゲーム制作スタジオGamefamは、500万ドル(約8億円)規模の支援ファンド「Gamefam Creator Fund」を設立しました。「Roblox」や「フォートナイト」など、いわゆる「UGC(ユーザー生成コンテンツ)」に対応したプラットフォームのクリエイターを支援します。

トップクラスのRobloxコンテンツスタジオ、クリエイター支援に乗り出す

Gamefamは、2019年に創業されたゲームスタジオです。主に「Roblox」関連コンテンツを展開しており、2023年の段階で制作したワールドは30以上。筆頭コンテンツである「トワイライト・デイケア」は総アクセス数22億回を突破しています。企業コラボワールド(ブランドコンテンツ)も多数手がけており、セガの「ソニック」をテーマにした「ソニックスピードシミュレーター」は総アクセス数10億回に迫るなど、Robloxにおける企業ワールドの中でもトップのアクセス数を誇ります。

Gamefamはゲーム領域だけにとどまらず、人気ユニット「ザ・チェインスモーカーズ」の音楽フェスコンテンツを手がけるなど、Robloxでも様々なコンテンツを展開。最近はフォートナイトでのワールド制作も手がけています。

今回Gamefamが設立した「Gamefam Creator Fund」は、クリエイターに1万ドル(約160万円)から10万ドル(約1,600万円)以上の開発資金に加え、マーケティングや収益化に向けたサポートなどを提供します。

提供されるサポート内容の詳細は以下の通りです。

ゲームデザインのアドバイスとロードマッププランニング: Gamefamの専門チームが、ゲームデザインとロードマップ計画に関するアドバイスを提供。クリエイターのプロジェクトが潜在能力を最大限に引き出し、軌道に乗るようにします。

収益化ガイダンス: Gamefamが独自開発したツールや実績のある手法(ベストプラクティス)を共有し、開発者が収益化の機会を最大化できるよう支援します。

ブランドパートナーシップ: Gamefamは、UGCゲームに企業が展開するブランドやIPを導入することを得意としています。既存のパートナーシップを活かし、支援対象のゲームに企業とマッチングする機会を紹介します。

Gamefamが保有するアセットへのアクセス: Gamefamのカスタムアセットや知的財産のリポジトリにアクセスが可能になります。選ばれたクリエイターは開発プロセスを効率化し、時間や労力を節約できます。

マーケティングとインフルエンサー: Gamefamは、対象クリエイターが手掛けるコンテンツが、SNS上のZ世代とアルファ世代のコミュニティから強い反響を得られるようサポートします。

分析ソリューション: Gamefamの多面的な測定ソリューションは、プレイヤーの行動、ゲーム内でのエンゲージメント、収益化戦略に関する包括的な洞察を開発者に提供。クリエイターが、プレイヤー側の嗜好に合わせてリアルタイムでゲームを最適化できるようにします。

ファンドの審査を受けるには「UGC系ゲームのコンテンツを開発中で、プロトタイプが動作する段階に達している」ことが必要です。国や地域の制限はありませんが、「ゲーム会社の正社員でないこと」や「(応募者の)既存の雇用主との契約に抵触しないこと」も必須となっています。

なお、ファンド資金の4分の1(約125万ドル)は、社会的地位の低いクリエイターに限定して提供される予定です。Gamefamはこの方針について、「ゲーム業界で活躍するすべてのプレイヤーや開発者を支援することを重視する」と説明しました。

(参考)Gamefam


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