8月17日、日本フェンシング協会前会長の太田雄貴さんがフェンシングのAR動画を公開し、話題となっています。動画ではARで赤い光を表示し、高速で動く剣先の軌跡が分かりやすく見れるようになっています。
太田さんによれば、この技術は東京オリンピックで公開される予定でしたが、試合映像のリプレイ放映が交渉含めて難航。現地での限定公開となりましたが、本番の試合も無観客となってしまったために、多くの人々の目に触れることはありませんでした。大田さんは「東京オリンピックの競技×イノベーションの代表として世界中の人に見て欲しかった」とコメントしています。
試合映像のリプレイは世界中にこうやって、流れるはずでした。
残念ながら、交渉も含めて難航し、
なんとか会場内に流せたら、無観客😞
東京オリンピックの競技✖️イノベーションの代表として世界中の人に見て欲しかった😭 pic.twitter.com/1Hx8vP8PvJ— 太田雄貴 YUKI OTA (@yuking1125) August 17, 2021
FENCING VISUALIZED
1分間のインターバルの間に会場内で流れました。
沢山の人に見て欲しかった😭
マーカー付けずに、トラッキングし、それをリアルタイムで生成する技術は世界でも類を見ません。
ライゾマティクスの皆さんには心から感謝しております。 pic.twitter.com/OEZPfihBe1— 太田雄貴 YUKI OTA (@yuking1125) July 24, 2021
今回の技術はライゾマティクスが開発したもので、人間の視覚では追いきれない剣先をマーカー無しでも検出できるようになっており、リアルタイムで光の演出を加えているとのこと。
【開発秘話】
初期の頃は、マーカーをつけて、何度も何度も機械学習させていました。
(今は完全にマーカーレスを実現)
未来のオリンピック選手達に何度も何度も実戦をしてもらいました。
その結果、日を追うごとに剣の位置を正確に捉えられるように。#ライゾマさんと選手の努力の結晶 https://t.co/6rNHDnAiSO pic.twitter.com/m5buOkQ2KE— 太田雄貴 YUKI OTA (@yuking1125) August 17, 2021
残念ながらオリンピック中継では放映されませんでしたが、今後何かしらのかたちでAR技術を利用したフェンシングの動画を楽しめる日が来るかもしれません。
今回の技術の詳細はライゾマティクスの公式サイトから確認できます。
(参考)Twitter