フェイスブックは太平洋時間18日、19日の2日間、サンノゼにて1年に1回開催している開発者イベントF8を開催します。
CEOのマーク・ザッカーバーグ氏が同社のビジョンを語り、発表を行う基調講演に始まり、Facebookの提供するさまざまなサービスに向けてアプリ開発などを推進するためのノウハウ提供などのセッションが行われるほか、最新のサービスを紹介する展示もあります。
F8の基調講演は現地時間18日午前10時(日本時間19日午前2時)より2時間開催されます。
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年々、存在感を増すVR
Messanger、Instagram、WhatsAppなどFacebook以外にも複数のプラットフォームを展開するフェイスブック社ですが、ここ最近のF8ではVRに関する話題が増えつつあります。
2014年にOculus社を買収して以来、フェイスブックはVRについて年々積極的に取り組んでいます。2016年のF8では、VR/ARの向かう未来とフェイスブックの関わりについてザッカーバーグ氏が基調講演で言及したほか、360度動画の投稿に力を入れていくと述べ、360度の撮影システムである「Surround360」を発表しています。
(参考)
VRで生まれる人とのつながり。FacebookとOculusが目指すソーシャル・プレゼンスとは。
フェイスブック、プロ仕様の“オープン”な360度カメラSurround 360を発表。画質は最高で片目8Kまで
2016年のF8におけるVR関連の講演数は、全体の65講演中、8講演となっています。
VRへ積極的なフェイスブック
フェイスブックは、360度写真、動画の投稿に対応しただけでなく、ストリーミング配信技術を展開し、先日360度ライブストリーミングにも対応しました。
しかし、フェイスブックのVRの取組はSNSの360度対応、VR対応にとどまりません。今回のF8での発表、詳報が期待されるポイントをまとめました。
一体型VRデバイス
また、2016年10月にOculusの開発者会議Oculus Connect3では、PCやスマホを使わずにハイエンドなVR体験が可能な一体型のVRデバイスのプロトタイプ「Santa Cruz」を発表しています。今回のF8では、その一体型プロトタイプの次期型「Monterey」が発表されるとの噂も出ており、期待が高まります。
(参考)
【独占体験レポ】Oculusの新型VRヘッドセット「Santa Cruz」スマホもPCも必要ない「一体型」の実力は?
プレス向けに配布された資料ではF8会期中2日間にわたり「Oculusのデモ」が行われることが明らかにされており、ハードウェア、ソフトウェアなど詳細は不明。その内容が気になるところです。
WebVR
今回行われるセッションの中で目を引くのは2つのテーマです。その1つはWebVRに関するセッションです。WebVRはブラウザでVRコンテンツの再生を可能にするというもので、OculusはOculus Connect 3で専用のAPI「React VR」、そしてVR用のブラウザ「Carmel」を発表しています。発表以来、React VRはリリースされているもののあまり大きな動きがありませんでした。F8でより具体的な展開について言及があるかもしれません。
ソーシャルVR
もう1つの目立つテーマは、フェイスブックが推進しているソーシャルVRです。ソーシャルVRは、複数人がオンラインでVR体験を共有するというもので、フェイスブックはイベントの度に考えているコンセプトをデモで見せています。
2016年4月のF8
2016年10月のOculus Connect 3
今回も基調講演においてソーシャルVRに関する何らかのデモが行われるのは確実と考えられます。
上記3点以外にも、2016年に発表したSurround 360の続報などに期待したいところです。
Mogura VRでは、現地より基調講演、展示等の内容をレポートしていきます。