国内発売を控える、注目のスマートグラス「Even G2」。前モデルからさらなる軽量化・スリム化を遂げた本作は、カメラやスピーカーをあえて排除し、「情報の提示」に特化した設計が特徴です。
今回、指先で直感的な操作を可能にするスマートリング「Even R1」とともに、その実力を徹底検証します。単なるガジェットの枠を超え、プレゼンや会議、取材現場でいかに「手と視線」を自由にしてくれるのか。そのファーストインプレッションをお届けします。
「Even G2」はビックカメラ・ヨドバシカメラで2026年4月16日より販売開始予定です。(2026年3月19日より先行予約を開始しています。)
目次
外観と基本操作
基本性能:情報提示に特化したシンプルな設計
使ったらもう手放せないスマートリング「Even R1」
ダッシュボード:様々な情報を一瞬で
AIアシスタント:Even AI
原稿表示:急なプレゼンやスピーチでも瞬時に対応可
ナビゲーション:スマホなしでシンプルなガイド
ライブ翻訳:言葉の壁をめがねで解決
会話サポート:その場で議事録、レポートを作成
収納ケース、充電器
使ってみた総評
外観と基本操作
見た目は細身のフレームのめがねで、日常使いしやすいデザインをしています。両側のテンプルの先がタッチパネルになっています。

タッチパネルを1回タッチ「決定」、2回タッチで「戻る/機能の終了」、長押しで「メニューを開く」、前方向にスライドすると上にスクロール、後ろ方向にスライドすると下にスクロールします。腕を上げる必要はありますが、クセはなく操作しやすいです。また、両側どちらでも同じが操作できるので、利き腕に左右されない部分もポイントです。
基本性能:情報提示に特化したシンプルな設計
Even G2のインターフェースは、驚くほどシンプルに徹しています。表示される情報は基本的に緑色の単色文字です。画像や動画の生成機能はなく、あくまで「情報のテキスト化」と「テキスト情報の提示」に特化した設計です。
使ったらもう手放せないスマートリング「Even R1」
Even G2の操作を快適にしてくれるスマートリング「Even R1」です。これがあれば、いちいち腕を上げて、メガネのツルを触らなくても、画面を操作をすることができます。操作は1回タッチ「決定」、2回タッチで「戻る/機能の終了」、長押しで「メニューを開く」、スライドで「上下スクロール」です。大変わかりやすく、使いやすいです。
(Even R1の外観、点が5つある部分を触ることで操作可能
(専用の充電器が付属、USB Type-C接続。電源アダプターは別売り)

(写真は会社共用のためサイズが小さいですが、操作には問題ありません。)
リングサイズは購入前にサイジングキットで確認することができます。
詳しくはEven R1の公式サイトをご覧ください。
ダッシュボード:様々な情報を一瞬で
基本画面になります。日付や時刻などの他に、ニュースやカレンダー、消費カロリーといったものが表示できます。
カレンダー表示。スマートフォンのカレンダーへのアクセスを許可することで表示可能)
また、アプリ上で頭上げ表示、自動画面オフの設定もできます。
頭上げ表示は前を向いている状態を0度として、何度頭を上げるとダッシュボードが表示される、という設定が可能です。
この機能をオンにすることで、スマートフォンを取り出さず、スマートリングによる操作もなし、頭を上げるだけで瞬時にニュースなどを見ることができます。
AIアシスタント:Even AI
「Hey, Even」と話しかけることで、日本語の字幕で聞いた内容に対して回答してくれます。試しに「世界で一番高い建物は?」と聞いたところ、Rokid スマートAIグラスと同様に「ブルジュハリファ」の回答がすぐに返ってきました。
このように日常の疑問に対する回答のほか、数学の計算や単位換算、最新情報の検索などができます。
また、「〇〇に行きたい」と言えば、後述のナビゲーション機能(後述)を音声入力で開始することもできます。
原稿表示:急なプレゼンやスピーチでも瞬時に対応可
あらかじめ作成しておいた原稿をディスプレイに表示することができます。急なプレゼンやスピーチで、原稿を覚える時間がないときなどに大変役立ちます。実際に社内でもEven G2を使い、客先への急なプレゼンを乗り切った人がいます。
原稿はアプリ上で新しく作成するか、PDF、DOCX、TXTファイルを読み込むこともできます。
この機能において、スマートリング「Even R1」が特に役立ちます。ディスプレイに映る文字は外部からはほとんど見えないため、手元のリングで密かにページをめくれば、周囲に気づかれることなく原稿を確認できます。ただし、原稿に集中しすぎると「虚空を見つめている」ような不自然な目線になりがちな点には注意が必要です。
また、よりスピーチに没頭したいなら「AI自動スクロール」が便利です。
これは、装着者の発話内容をEven AIがリアルタイムで解析し、読んでいる位置に合わせて自動で原稿を送り出してくれる機能。手動操作すら不要になるため、身振り手振りを交えたダイナミックな登壇シーンでは、このAIのサポートが大きな武器になります。
ナビゲーション:スマホなしでシンプルなガイド
アプリまたは音声で指定した目的地をガイドしてくれます。移動方法は徒歩または自転車を指定することができます。
視界の邪魔にならないようにするためか、Rokid スマートAIグラスのものと比べると各情報の表示は小さめになっています。
また、「秋葉原駅に行きたい」と音声入力を試してみると、JRか日比谷線などのどれかを確認してくれました。
ライブ翻訳:言葉の壁をめがねで解決
もぐラジオの動画にて日本語→英語を試しました。Rokidなどと同様、固有名詞には少し弱いところが感じられましたが、翻訳のスピードと精度は問題なく実用できるレベルに感じました。

もぐラジオを日本語→英語で翻訳している様子
会話サポート:その場で議事録、レポートを作成
問題なく聞き取れています。話者分離はありませんが、文字起こしである程度は判別が可能です。
また、AI要約機能を英語にして使ってみたところこちらもうまく要約してくれていました。まとめるだけでなく、キーワード抽出や会話の中で決まったタスク(アクション項目)も記載してくれます。
本体重量37.7gの驚き。数字以上に軽く感じる巧みな重量バランス
実際に「Even G2」の重量を計測したところ、37.7gでした。この数値自体十分に軽量ですが、驚くべきは「体感の軽さ」です。実際に装着してみると、スペック上の数字よりもさらに軽く感じられます。
外観を観察すると、鼻あて(ノーズパッド)周りは非常にスッキリとした設計になっており、鼻先へかかる負荷が最小限に抑えられています。重量の主要なパーツをテンプル(つる)側へ逃がし、耳の後ろを含めた頭部全体で支えるようなバランスを実現しているのでしょう。
長時間着用していても鼻が痛くなりにくく、ビジネスの現場で「一日中かけておく」ことも現実的です。
次にEven R1の重量を測ったところ、5.9gでした。実際付けていても重さは感じませんが、厚みがあるせいか存在感はあります。日常生活で何かにぶつかったりひっかけてしまいそうな怖さはあります。
参考までに、普段付けている私物のシルバーアクセサリの重量を測ってみたところ、5.5gでほとんど同じでした。
(参考用:私物のシルバーアクセサリーの重量)
収納ケース、充電器
付属のケースは、収納と充電を同時にこなす多機能タイプ。フタはマグネットで固定するタイプになっています。Even G2を収納ケースに収納すると充電されます。
Even G2本体の充電時間は約1~1.5時間です。また、付属の充電ケースは本体を最大7回分振る充電が可能です。
ケースは日常使いに十分な磁力は備わっていますが、構造的に引っかかりやすいため、カバンの中での誤開封には注意したいところです。
収納ケース自体の充電はUSB Type-Cのケーブルを接続しておこないます。
使ってみた総評
数々の機能を試して確信したのは、Even G2は単なるガジェットの枠を超えた「極めて軽量かつ実用的なビジネスツール」であるということです。使えば使うほど活かせる場面が見つけられる、ポテンシャルの高いデバイスです。
特筆すべきは、視界に直接テキストを浮かび上がらせる原稿表示機能。スマートリング「Even R1」での操作やAI自動スクロールを組み合わせることで、聴衆から目線を一度もそらすことなく、堂々とスピーチに集中できる体験は、眼鏡型のデバイスならではの特権です。
また、リアルタイム文字起こしによる「会話サポート」は、コンサルティングやメディアでの取材といったワークフローを劇的に変えます。AI要約を活用すれば、対話が終わった瞬間に報告書の骨子が完成している、そんなスピード感で仕事を進めることが可能です。
もちろん、これらの機能はスマートフォンでも実現できるかもしれません。しかし「スマホを手に取る」「画面へ視線を落とす」という微細な動作が、相手との繋がりや思考のフローを分断してしまうのも事実です。「スマホでできることを、あえてスマホを出さずに行う」。この身体的な自由こそが、業務のパフォーマンスを次なるステージへ引き上げてくれるはずです。
今後もアップデートに注目しつつ、他にも使える用途がないか探していきたいと思います。
参考
https://www.evenrealities.com/ja-JP/smart-glasses
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000034623.html



























