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メタバース 2022.12.16

上野にかつて存在していた「旧博物館動物園駅」をバーチャルで再現 VRChat、clusterで体験できる

12月16日(金)、ソーシャルVR「VRChat」および、メタバースプラットフォーム「cluster」に、旧博物館動物園駅をフォトグラメトリで再現したデジタル ハクドウ駅が公開されました。


※本記事では「VRChat」版にて撮影した写真を掲載しています。

旧博物館動物園駅は、かつて存在した京成電鉄本線の駅のひとつです。1933年に開業し、東京国立博物館や上野動物園などの最寄り駅として利用されましたが、1997年に休止、2004年に廃止されています。

この駅舎は、鉄道施設として初の「東京都選定歴史的建造物」に選定(2018年)されており、現在も文化的な活用が続いています。今回公開された 「デジタル ハクドウ駅」は、東京藝術大学が進める「デジタル上野の杜」と「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」の連携プロジェクトの一環として、京成電鉄協力のもと制作されました。


フォトグラメトリ化されたのは、建物の外観と、地下も含む内部です。扉を抜けると、地下へと続く階段が眼前に現れます。


むき出しのコンクリートには古びた、少し廃墟めいた雰囲気が漂っていますが、「博物館動物園」の看板や、壁に残された張り紙などは在りし日の面影を感じさせます。


(「お手洗」の看板もレトロな雰囲気)


さらに奥の階段を進むと、通常は立ち入ることができない改札口へとたどりつきます。2018年に一般公開されたときに展示されたアナウサギのオブジェも、改札の近くに顔をうずめていますね。


(アナウサギのオブジェ)


レトロな改札ときっぷ売り場。この駅には自動券売機が設置されず、改札も最後まで木製の改札ラッチだったそうです。


改札を抜けるとプラットフォームに出ます。やや薄暗く、古びたコンクリートが隠されることなく見える空間は、タイムスリップしてしまったような感覚をおぼえます。



反対側のプラットフォームへ続く階段も。崩れたり煤けたりしている壁に時の流れを感じます。

壁に描かれたペンギンの絵も、薄れているものの当時のまま残されています。

比較的見学しやすいところから、普段は立ち入ることができないところまで、歴史ある駅舎がくまなくフォトグラメトリで再現されています。古びていながらも、どこか愛嬌や温かみも感じられる建造物を、観光や社会科見学のつもりで”VR見学”しに行くのはどうでしょうか?

「デジタル ハクドウ駅」概要

公式サイト

https://dt.geidai.ac.jp/?p=1624

VRChat版

アクセスはこちらから(PC接続型VRヘッドセット、および高スペックPCが必要です)。
https://vrchat.com/home/world/wrld_66cbaeef-63b4-49c5-baf6-bfca6bbea093

cluser版

アクセスはこちらから。
https://cluster.mu/w/8ebca0de-c5a2-4b9b-84ce-42b006c56f77

制作

企画

東京藝術大学美術学部建築科
・教授 金田充弘
・非常勤講師 秋田亮平

東京藝術大学 社会連携センター
・特任教授 伊藤達矢

取材協力

京成電鉄株式会社

ワールド作成

東京藝術大学美術学部建築科
・非常勤講師 秋田亮平

フォトグラメトリによる3Dモデル作成

株式会社ホロラボ
・藤原龍
・長坂匡幸

3Dスキャン

クモノスコーポレーション株式会社

計画補助

東京藝術大学
・阿部文香
・張遥
・ホウ シトウ
・関田重太郎

(参考)プレスリリース


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